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「やればできるじゃん!……」
梅子は猛が投げて渡した真紅の玉を見ながら、
次に猛の方に眼をやると猛はその場に倒れ込み、
スヤスヤと寝息を立て、眠っていた。
「ふふふ…… 相当、疲れたんじゃなぁ……
今はゆっくりと眠りなぁ!」
梅子は猛のことを見ながら、そう言うと
猛が苦労して取ってきた真紅の玉を上に投げると
真紅の玉を何処かに消し去った。
「さて! 孫の方はどうかな?……」
梅子はそう言うと孫の円【まどか】がいる所へと向かい、
歩き出した。
梅子が孫である円【まどか】がいる、真っ白な空間の前まで
やって来ると円【まどか】がいる真っ白な空間は歪んでいた。
「これはすごいね…… どれ!どんなものかね?……」
梅子は足元に転がっている野球ボールくらいの石を取ると
孫の円【まどか】に向かって、その石を投げ付けた。
だが、その石は円【まどか】の前でパッと消え去り、
突然、梅子の真横から突然、現れた。
梅子はその石を受け止めると
「円【まどか】。修行は終わりだ!」
というと円【まどか】は眼を開けた。
猛らがパワーアップしたのを街の中で
怪しい動きをしていた梶原が気付くと
梶原は梅子が住んでいる家の方jを見ながら
「あのババァ…… 余計な事をしよって……
まあ良いわ…… 計画はすでに最終段階に
進みつつあるから……」
というとまた、闇の中に姿を消し去った。
梅子も梶原が街の中で怪しい動きをし、
怪物どもを集めているのを気付いていた。
『あの野郎! 何を企んでいるんだ?……』
と思っていると新しい服に着替えた猛らが
梅子のもとにやって来て、
「もう戻って良いだろう?……」
と猛は梅子にそう言った。
「ああぁ…… だが、ちょっと待っていろ!」
梅子はそう言うと奥に行き、2着の服を持って、
猛らのもとに戻ってきた。
「これに着替えなぁ!」
梅子はそう言うと猛らに持って来た服を手渡した。
「ババァ! 何だ。これ?……」
猛は梅子が持って来た服の一着を取り、持って来た
梅子に見せながら、そう言うと
「それは霊服。特殊な霊気を練りこんだ特殊な服じゃ!
お主らの力になるはずだから着ていけ!」
梅子はそう言った。
猛らは早速、その霊服に着替えると梅子の屋敷を後にした。
「よし。これで最後だ!……」
梶原が街外れにある錆びれ、今にも崩れそうなお堂に
何か、細工をしようとしたその時……
突然、梶原の動きが止まり、その場からひらりと
後ろへと後退した。
その後、梶原は周囲を見廻しながら、
「だれだ!……」
というと梶原の前の少し高い、ビルの屋上に
霊服に身を包んだ猛と円【まどか】の姿があった。
梶原はそんな猛と円【まどか】を見ながら
「また!お前らかぁ…… 懲りずにまた俺さまに
やられにきたか……」
というと猛に向け、霊符を投げ付けた。
「そんな物が効くか!……」
猛は一瞬にして、全身を真っ赤な龍のような姿に変化させると
自分らに飛んでくる梶原が投げた霊符を睨み付けただけで燃やした。
『なに!?……』
猛に驚く、梶原に
「今度は私よ! 縛!」
円【まどか】がそう言うと梶原の両端の空間が歪み、
その歪んだ空間から白いひも状のモノが現れたかと思うと
梶原の躯に纏わりつき、梶原の動きを封じた。
「少しはやるようになったな。では……」
梶原は微かに動く、指を動かし、不可思議な魔方陣のようなモノを
描くと
「さあ。僕【しもべ】どもよ!わしの代わりに
奴らの相手をしろ!」
と言うと地面が歪み、その歪んだ空間から猛らが苦労して
戦っていた妖魔どもが数体、現れた。




