散る聖騎士、アルスの最期。
未だ計り知れない力を持つ魔王、ユウ。
闘いは終盤。 その力を見せるのだろうか?
「たとえば、温度が解りやすい例えだなぁ。 温度も、上限はカギリネェが、下限はカギリがあらぁ。 だいたい、そのシステムが全ての攻撃うちけしてたぁら、今頃はテメェらが世界をのっとってんだろぉがぁ。」
……。
最早、返す言葉も無い、その男はまるで動かない模型、いや、動けない模型のようになってしまった。
だが、白銀の少年は、
「さぁ、早く続きをやろうぜぇ。 こっちは久しぶりの外界で、身体がうずうずしてんだぁ。」
……。
「ふふっ。 私ももう終わりか。 案外早かったものだな。」
一介の兵士にすぎなかった私に、光を与えてくれた少女。 それが梶原。
彼女を守るためにと、国を守るためにと、頑張ってきたはずが、今では国に信頼されず、殺しの対象が、守りたかった少女か。
……人は変わるものだ。
「良いだろう。 わが名は、アルス・クロスワード。 元聖騎士、四聖剣がうちの一人。
魔王、貴様を倒すべく、私は、私の命、全てをかける!!」
……再び、戦闘態勢に入る、アルス。 死を覚悟した男の眼だった。
「御託はいいから、早くかかってこいよ。 こっちはうずうずしてんだ!!」
ちっ。 ……俺はいつも悪者の位置だなぁ。 誰かを守る、か。
……いつかは言ってみたいセリフだな、おい!!
アルスは、突撃するために、足で能力を使い、地面を風の力で蹴りだし、一瞬でユウの懐に入る。
だが、瞬間に、ユウの眼は赤く光りだし、アルスをとらえる。
「ぐっ!!」
アルスは、一歩も、いや、身動き一つできない。
何かに縛られているみたいに。
「言ったろ? おれはユウみたいに優しくない。 だから、殺し合いを引き延ばすこともしねぇ。
……まぁ、あっけなかったがな。」
ユウは右手を構える。
「あぁ、そうそう。 唯ちゃん、だっけか? もうちょい離れてないと、危ないぜぇ?」
魔王は唯が気になったのか、唯に下がれと、そういった。
唯は名前を呼ばれると、どこかなつかしく、落ち着くようなかんじだった。
「俺が倒れたら……まぁ、遊をよろしく頼むわぁ。」
ニコッと微笑みかけるユウ。魔王はやさしく、そして、どこか名残惜しそうな声で唯に言うと、唯は不思議そうに、
「……貴方はいったい……。」
とつぶやいた。 魔王はその言葉が聞こえていたが、返答はせず、ただ、
「……またな。ユーイ」
「!?」
といった。
そして、また戦闘の目にもどり、
「じゃぁなぁ。英雄。 あんたは、末代まで語られる、最高の男だったぜぇ。」
そういうと、ユウは一気に、オーラを爆発させる。
あたり一面が消し飛び、耳が張り裂けそうな爆発音をあげた。
……そこには、遊ただ一人だけが倒れており、男の姿も、魔王の姿も消えていた。
……横にあった建物が消し飛ぶという爪痕を残して。
ついに……戦闘が終わった!!!
いやー、中々、大変でした。 下書きが消えるというハプニングが起こりまして。 かなりのアドリブが(ToT)/~~~
でも、良いシーンになったのではないかと思います。
しかし……ユウは強いなぁ(笑) 自分で作ったキャラですが、私の想像のはるか上をいっている気がします(・。・)
このユウという主人公、見てわかるとおり、奥が深いキャラクターです。
まだまだ秘密が多いですし、時には、変態なんじゃないかと思うところも?
まぁ、とりあえず、ユウは置いといて(笑)
アルスにいきましょうか。 このキャラクター、実はアドリブでついた名前を使用していますww 下書きでは、ひたすらに、アサシン、と呼ばれていました。
とまぁ、かわいそうなキャラなのですが、初めて、正義の為に闘った男、ですね。
ユウは、正義のためというよりは巻き込まれているし、不知火は……ネタばれなので言えませんが、正義感の為ではありません。
若いころに励まされた唯の為、自分を信頼してくれた国の為にと、何ともかっこいいキャラです。
とまぁ、こんなところですかね。 いずれは、キャラクター投票で、アルスが上位に入ることを期待しています(●^o^●)
それでは皆さん、ごきげんよう。