あいつのパンツは何色!?
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「なるほど。そういうことでしたか。」
ようやく落ち着いた清水は、納得したようにそういった。
唯もようやく、いつも通り?の感じにもどり、頷いていた。
「あいつらが暗黒騎士だってことも、俺が魔王だってことも……むしろ、聖騎士と暗黒騎士が存在することすら知らないんだろ?
だから、二人に相談しようかと思ったんだ。」
二人は暗黒騎士である。 清水はもちろんのこと、唯は清水や不知火から勧誘されたらしい。 もともと、唯は聖騎士に追われ、行き場をなくしていたのだから、都合がよかったのだろう。
それは、清水達にとっても、な。
「……ふむ。 では、結果論だけ告げておきましょう。」
「あぁ。」
清水は悩む時間もなく口を開いた。
「ずばり、話しておくべきでしょうね。」
きっぱりと清水は言い放った。 唯も、
「私も、話しておくべきだと思いますよ。」
と微笑み、同意した。 ……何か理由がありそうだな。
「……なんか理由があるんだろ?」
理由がないのに、きっぱりと言い切れる訳が無い。 それは誰にでも解ることだ。
「だって、遊兄さん、いまさら嘘をついたところで言い逃れ出来ると思いますか?」
……まぁ、無理だろうな。 出来るのであればそうしているだろうし、何故かはわからんが、嘘をつくときの仕草がばれているらしいし。
「それに、美由先輩は薄々、感づいてると思いますよ。」
……何だって? ……あの美由がか?
「思い当たる節はいくつもありますよ。 まずは、転校と聞いたとき、周りの反応と違っていたこと。 そして、貴方に話を聞いたこと。 なにより気になるのは、貴方に時間を与えたこと」
「私や怜香ちゃんに相談することも解っていたのではないですか?」
……まぁ、そう思えなくもないんだが、俺にはそう思えない。
新山が、そこまで考えてるとは思えないからである。 ま、なんにしろ清水が許可したんだ。 話して大丈夫だろう。
「わかった。 とりあえず、本当のことを話すわ。 悪かったな、昼飯の時間をつぶしちまって。」
「いいんですよ、遊兄さん。 次の授業、能力実技なので。」
運がよかったらしい。
能力実技というのは……まぁ、体育のようなものだ。
「ならよかったが」
これで昼飯の時間を潰したら、清水がまた絡んでくるだろうからな ・・・不知火みたいなやつだな。
「それじゃ、兄さん、私達急ぐから。」
「あぁ。サンキューな。」
急いで教室へと向かう二人。
……走った勢いでパンツが見えてしまったことは言わないでおこう。
俺も男だ、嬉しいことは嬉しい!!
……俺も教室に向かうとしよう。