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Eternal wish   作者: キッド
序章:始まりのようで、終わりのようで<始>
32/83

俺は…。2

「……だめだ、さっぱりわかんねぇ」


考えても解るはずも無い。

結局、当の本人もうろ覚えなうえに、考えてるのは俺だけ。 解るわけがない。

……大体、なんで俺がそんなことしなくちゃいけないんだ?

全く、めんどくさい。


やる気をなくした俺は、無意識に空を見上げる。


「…不思議だ」


今まで、もやもやした気持ちでいっぱいだったはずの俺の心は、星を見ることですっきりしていく、落ち着いていく。


……当たり前なのかもしれないな、普通の人にとっちゃ。

だが、俺はなにか違う。

人とは、こう……なにか。

……。


「《ーーーだね》」


頭の中で声がする。

小さな女の子の声だ。

聴き慣れた声だ。 最近、どこかで……。

そうだ。

唯の家で聴いたものと同じ声だ。


「《ねー、ユーーー。 ーーは、ーーは未ーのーーからーーーーるーかな?》」

またも、うっすらと聴こえる女の子の声。

その声は先程の落ち着いた声と打って変わり、不安げだ。


だが……この声、俺は……。


「《ーー、おーー未ーーーーちまーーいい。俺ーーー、ーーー来ーーーーやる》」


今度は男の子の声。

少々、やる気のなさそうな声だが、女の子を元気づけるためか、頼りがいがあるような、そんな印象だ。


「《…ーら、ユーーー。 私ー未ーーー縛ーらーーーせるかな?》」


そうだ、俺は。


ズキッ!!

……また頭が痛みだす。 この痛みは何なのだろうか?

この声が聴こえると痛みが必ずくる。

星を見ていることとなにか関係があるのか。

それとも、俺の知らない過去、記憶喪失によって失った過去が蘇ろうとしてるのか、それとも妨げているのか。


…。


「……だから、わかんねぇって!! ってか、ガラじゃねぇし」


解らないことだらけのままだったが、明日は休日。 俺はゆっくり休むべく、床に布団を敷き、マヤに自己満足ともいえる最大のデコピンをかまし、満足げに深い眠りについていく。



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