第二十六話「間違い探しはもう終わり」
すぐさまRAINを開き、指先でスクリーンショットを選んで、砂藤さんにメッセージと共に送信した。
〈変なメッセージが来たんだ。見てほしい〉
すぐに既読がつき、間を置かず返信が返ってきた。
〈なにこれ? イタズラじゃないよね〉
〈ついさっき届いたんだ。電話もかけてみたんだけど、使用されていない番号だって〉
〈何か調べられない?〉
〈やってみるね〉
これで少しでも情報が得られるなら、それだけで十分だ。
何せ、何一つ情報がないんだ。むしろ、向こうから出てきてもらわないと困る。
数分後に携帯が震えた。
〈林道の言った通り、この番号はどこにも使われていなかった。だから送信先を調べてみたの。そしたら、なにか変な送り方で送られてた〉
〈どこからも送ってなくて、言うとすればこのメッセージはネットワーク上に突然現れてる〉
——突如現れたメッセージ。やっぱり砂藤さんのような権限持ちが関わっているのか......?
〈ってことは、砂藤さんみたいなやつが送ったってこと?〉
〈その可能性が高い〉
〈林道くん。気をつけて。ここから先はただの間違い探しじゃなくなるかもしれない〉
〈明日からは一人で動かないで。とりあえず、明日は作戦を立てましょう〉
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昨晩はなかなか寝付けなかった。なんせ、あんな脅迫文が届いたんだ。あれで安心して眠れる方がおかしい。
だけど、相当疲れが溜まっていたらしく気づいたら朝になっていた。その頃には、あれだけあった恐怖心もすっかりどこかへ消えていた。
何事もなく一夜を過ごせた。それだけで安心した。
机の上に置いてあったスマホが振動した。
きっと砂藤さんからのメッセージだ。いつも通りの指示文だろう。
そう思い込んでいたから——
〈起きてるか? 砂藤から聞いたよ。災難だったな。色々と聞きたいことがあるけど会ってからにするよ〉
〈集合は11時でいいか?〉
砂藤さんとは真逆の思いやりに溢れたメッセージ。優しさってこんなに胸に沁みるんだ...と僕は少し大袈裟なくらい感動してしまった。
〈大丈夫です〉
僕は短く返事をし、スマホを置いた。毎日市松さんからメッセージが来たらなぁと、そうしみじみ思った。




