第77話 入場
めでたい数字です。夏が過酷。
炎天下の関西圏某所。
親善試合の舞台となるのは数十人の怪異家が合同で発動した術式によって作成された、一般人からは感知することが不可能である特殊な空間。広さは大体半径にして約30㎞程の円形に広がる空間である。人工的に用意された森林や川等の様々な種類の地形が用意されており、地形などを利用した戦い方の選択肢が多く用意されている。
関東圏全域に百前後存在する怪異家のその殆どが参加しており、一家につき五名の参加が認められている為、その参加者は約五百人。そこに加えて計二名、二体の使役怪異の参加が認められている為、人外を含めた場合大体七百前後の参加者となった。
「ううぅ……。暑い……。」
事前に氷入りの水筒を用意してきていた廉はゴクゴクと水を飲み、ぐったりとする。
「あぁ、その水筒、試合には持ち込めないから注意するんだよ。」
廉の横でピンピンとした様子で立つたえが言う。
「えぇ!?何でぇ!?」
「食料や水分の確保自体も平行して行うってのがあるからね。丸二日間ぶっ続けでのサバイバルなんだ。」
そう、親善試合は丸二日間、初日の正午より開始となり、そこから日付にして三日後の正午に試合終了となる。
参加者でない怪異家達によって用意された同一の空間に全ての怪異家がランダムな位置で参戦し、二日間の生存を目指す。
「このクソ暑い中水飲めないの!?死んじゃうなぁ。」
廉は頭を抱え、しゃがみ込む。
「川とかの水付近は激戦地帯になるだろうね。突っ込んでみようか。」
のんびりとした声色でたえは言う。
「参加者の皆さん。試合開始時刻十分前となりました!手荷物は認可された物のみ所持した上で入場ゲートへと集合してください!時間までに入場していただけなかった場合、参加が認められなくなる場合があります!」
アナウンスが流れる。
「じゃあそろそろいこうかね。」
こうして、たえは廉達を引き連れ入場ゲートへと向かっていった。
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