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第74話 模擬

今日から心の中の発言は()で表すことにしました。


 「模擬戦ってどういう事?」



 狐が呑気な口調でたえへと問う。




 「あんたらに今まで教えていたのは戦い方の基礎中の基礎。人と戦ってみる事で己に足りない物を浮き彫りにしてもらいたいのさ。」



 たえは腕を組み、にこにこと話す。


 

 「そういう目的で……。」



 京子は感心、といった様子でたえの言葉に耳を傾ける。




 「あの、ちょっと待って欲しいんだけど。」



 皆の話がまとまりつつある中、廉が小さく挙手をし、発言をする。




 「顔合わせは済んだって、名簿の中にはまだ会ってない人が居るよ。」



 そう、廉が指摘したのは名簿の中にあった西洋吸血鬼の字。登録者の中で唯一この場には居ない者であった。



 「あぁ、その子なら今は忙しくって。多分会えるのは本番だろうね。」



 たえは言う。たえの言う〝その子〟とは国沈戦の直後、その場に居た怪異家達に拘束される事となったリーザ・フェリナの事であった。



 「そうなんですか。」




 廉は言う。




 「じゃあとりあえず一回模擬戦してみようか。一対一を組もう。私と廉、京子と松、孤翁としぐろでやってみようか。赤谷、審判お願い。」



 「分かりました。」




 手をぴしゃりとたえは叩き、テキパキとマッチを組む。



 たえは京子が修行に宇喜田家へと訪れるようになって以降、京子の事を呼び捨てするようになった。以前は京子殿、と同じ同業者である橋口家への配慮なのかそう呼んでいたが。彼女なりのケジメの表現であった。




 こうして宇喜田家の運動場で、計六名による模擬戦が行われる事となった。




 * * *



 (手が間に合わない!無理だ!!)




 たえと廉の一対一の模擬戦。廉は常に後手に回り、一方的な防戦を強いられていた。




 容赦なく飛んでくる爆発術式。現在たえは爆発術式のみしか使わず廉を追い詰めていた。



 「撃たないと勝てないよ。」



 たえが挑発をする。



 (そんな事言われたって、転移術式で避けるのに精一杯なんだ!なんだこの早さは!!)



 廉はそんな事を思いながらも、口に出す余裕すら無く、ただただ転移術式で避け続けるのみの状況となっている。



 何処に避けても、何故かその場には発動寸前の爆発術式がある。



 裕一のような恐ろしい早さの術式詠唱速度を持ち合わせない廉にとって、回避しながら他の術式を詠唱する余裕など全く無かった。



 (また!!)



 どかんと転移直後の廉の正面で爆発術式が発動する。気合いで動いているものの、廉の体は何発も喰らった爆発術式によりボロボロであった。



 「先を読むんだよ。頭を使いな。」



 たえが横から口を挟む。



 廉が再び転移術式を発動する寸前、廉の目に映った景色は悠々とアドバイスを吐きながら大量の爆発術式を同時詠唱するたえの姿であった。



 (バケモンだ……!)



 廉は戦慄する事しか出来なかった。

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