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第47話 突撃

一回フリック削除でほぼ完成しかけていた文章を全部消してしまいました。ショック……


 索敵術式が使えないので、仕方なくも裂け目の渦の中心と言われた場所をくまなく走り回って違和感を探すローラー作戦を行う。



 暫く走り回った頃、ふと、町外れの寂れた洋館から人間とも野生動物とも異なった気配を感じる。





 「何か居るのか?」



 


 とりあえず違和感ポイントは全て潰していくつもりなので洋館へと入っていく。何度か詠唱に失敗するも透視術式を発動する。どうやら中では二人の人型の何者かが居るようだ。



 「うーーん。でも人間じゃねぇな?」





 透視術式を用いて洋館の中に見えたその気配は、確かに背格好は人間そっくりではあるものの、その体躯に引けを取らないサイズのコウモリ型の羽を持っていた。




 何だっけなぁ。あんな感じの種族。




 「おーーい。」




 とりあえず話し掛けてみようと、洋館の庭、館の外から声を掛けてみる。




 返事は無い。よくよく耳を澄ましてみると何かわたわたと、焦っているような雰囲気、というか動きを感じる。





 「おーーい!」




 二度目の声掛け。やはり館の中の何者か達はそれどころでは無いようで、返事が無い。




 うーむ。もう少し工夫して意思の疎通を図るべきか?





 そう思ったので俺はまず、石畳の床を踏みならし、大きめの音を出して彼らの注意を引く。




 とりあえず質問。「やっぱ。お前ら人間じゃねぇなーー?」




 声を掛ける。




 わたわたと音がしていた洋館の中からは音が消え、窓越しに震えながらゆっくりと、何者かがこちらを見る。





 あぁ、今思い出した。あの見た目は吸血鬼か。




 日本の吸血鬼は絶滅したと聞いているし、彼らは恐らく西洋とかの吸血鬼だろうか。あれ、この話最近した気するな。誰としたんだっけ。




 窓越しに目が合った女の方の吸血鬼は汗をダラダラと垂らしながら「無理無理無理無理!!」と叫びながら洋館の屋根を突き破り、飛んで逃げる。まだ何もしてないだろ。




 服装を見た感じ、今飛んで逃げた女の方が主かな?ならそっちを先に狙おう。




 壁をよじ登り、遠隔で攻撃していこうと動き出すと、もう一人の吸血鬼がこちらに飛びながら突っ込んでくる。




 見た目的に下僕っぽいな?己の自己犠牲によってせめて主は逃がそうという忠誠心だろうか。




 吸血鬼族は割と縦のつながりを大事にする種族と聞いているしそんな気がする。





 白髪の下僕吸血鬼はこちらに飛びこみながら何かしらの術式を詠唱している。羽を使って俺に術式の解読をされないように魔方陣を隠している辺り、それなりに戦闘経験があるのでは無いだろうか。




 ナメて対応したら痛い目を見るかもしれん。丁寧に対応していこう。




 とはいえ俺が今まともに切れるカードは爆発術式のみ。この手札で戦うにはちと頭を使う必要がある。




 まず一発目、俺と吸血鬼を繋いだ線上で爆発術式を使う。吸血鬼の視界から俺を外すのが狙いだ。




 吸血鬼は突っ込む事を辞めない。




 爆発術式を使った煙幕で視界を遮りつつ二発目、三発目の術式を右に移動しながら放ち、距離を詰める。




 何も分かっていない相手であれば、ここで後ろに下がっていく。そうなりゃ後は距離を詰めた俺が後ろに爆発術式を用意してドボンだ。左右に小さく避けても結局は同じ事。どうする?




 そんな事を考えていると、吸血鬼が予想外の動きをした。




 突っ込んでいた動きも、詠唱途中だった術式も放棄。全力で上空へ飛び上がり回避の動きを見せる。




 俺は少し驚く。確かに普段通りの手札であれば俺はあの場面で左右から氷結系術式、背後を取りつつ……等と考える。



 そして、その動きをしていた場合の対策として、恐らく今吸血鬼が見せた行動が俺の対策としての最適解だと思われたからだ。





 違和感が積もっていく。もう少し、見極めるか。

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