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第33話 怨霊

今書きました。


 たえから連絡があった次の日、俺は春雨寮の奴らに出かけると伝え、早朝から転移術式を用いて京都の宇喜田家へ向かった。



 怪異家特有の家隠しの技術により、一般人は辿り着けない場所である。何も対策を取らなければ同じ所をひたすらぐるぐる歩く羽目に合う。俺は常に幻覚系の耐性が掛かっている為、問題無く家へと辿り着く。




 「ただいまー!」




 門をくぐり抜けながら声を出し、存在をアピールする。ふと庭に目をやると庭掃除をする男が目に入った。




 「お前見ない顔だな。新入り?」




 「はい!一月程前からお世話になっています!よろしくお願いします!」




 ほうきを持ちながらデカい声で返事をしてくる。上の奴に躾けられてるっぽいな。早朝だってのにご苦労様である。




 宇喜田家は若い怪異家の育成も行っている。上の世代達が築いてきたノウハウを伝え、生存率の高い怪異家を増やそうと務めている。



 ある程度規模の大きい怪異家は血縁者だけでなく、知り合い等の子も怪異家として育てているため、人数や建物が多くなる。



 確かこの前行った橋口家も20人程育てていたな。




 そんな事を考えていると玄関が開き、中からたえが出て来た。




 「こんな時間に来ちまって、せっかちだねぇ。良いや、お土産は持ってきたかい?」



 「はいよ。」




 土産を寄こせと言われることはなんとなく分かっていたので既に用意してある。東京の有名な羊羹だ。羊羹にしては少し良い値段がする。




 「良いもん買ってきたね。こっちのもんは大体食べてきちゃったもんだから飽きてきちゃって。」




 ほざいてら。出されたら嬉々として食うくせに。




 「はいはい、そうですよ。」




 頭で考えただけなのに返事をしてくる。やっぱり心読めるだろうと思う。




 「それで?特Aのアレはどうなった?」




 既に一つ目の羊羹を食べ始めていたたえに聞く。せめて座って食べろよ。




 「今連れてくるよ。」



 たえがそう言うと、宇喜田家の玄関がガラガラと開き、中から家の人間に首輪で繋がれた長身の女が出て来た。




 「とりあえず怨霊だって事で、怨念の出所の解析、解消とか諸々を行った。意志の疎通も問題無く取れるし、念の為鎖で繋いではいるが、今の所敵意も見せてない。処遇としては人格を保たせたまま随時契約を結ぶ形で運用出来るだろう。」



 横のたえがそう解説する。



 以前は無かった顔があったり、身長も180㎝くらいに収まっている。以前出ていた瘴気染みた怨念も感じなくなっている。結構変わったな。




 「それでな、不思議な事があってだ。」




 たえが言う。




 「不思議な事?」




 「怨念の出所がバラバラにも程があったんだ。仕事関係、金銭関係、男女関係。あちらこちら色々な理由の怨念が混ざった怨霊だったのよ。」




 興味深いな。普通怨霊といえば、一つの明確な理由を起点に怨念が出る。今回の特Aクラスの怨霊となれば多い理由だと無実の罪で処刑された人間の恨み、だとか戦争で子を失った者の恨み、といった感じである。後付けでちょこちょこ細かい怨念が付く事はあるが、そんなのは誤差である。



 「という事は?」




 たえの事だ。その先の答えまで辿り着いた上でこの話を俺にしているのだろう。




 「この怨霊は人為的に作られたっぽいな。」




 たえはそう言うと、懐からメモを取り出した。







 



 

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