第31話 決
初投稿から1ヶ月が経過しました。読んでくれている皆さんのお陰です。ありがとうございます。
「聞いたか!?裕一!罰当たりだってよ!!本来この反応が正しいんだよ!!」
狐がぎゃあぎゃあとうるせぇ。
「問題無い。こいつも今はちと本調子じゃ無いらしいが、流石に精霊のお守りくらいは出来る。と思う。」
「そういう問題では……!」と吾郎は言っているが無視する。
まぁうっかり死んじまっても力を失っているとはいえ、神程の存在強度の高い者なら蘇生させられるだろう。
狐にもちゃんとその辺り安心しなと教えてやったが信じていない。
吾郎も市村京子も脳みそが追いついてないっぽいな。
「狐、学校の時の姿になってやれよ。」
「えあ?うん。」
そう言って狐は己に術式を掛け、普段学校でしている格好へと変身する。
「えっ!?笹谷ちゃん!?」
市村が反応を示す。
「おっ、もう僕の名前覚えていたんだね。」
そういやこの狐、学校では笹谷狐子という名前で生活してたな。
狐も俺も割と人の名前を覚えるのが苦手なので少し驚く。
市村はといえば、同級生だと思っていた相手の正体が化け狐だったという事で確かにびっくりはするだろう。
困惑で祖父も孫も頭を抱えている。
まぁ良いや。慣れるだろ。
「という事で、しばらくは狐の監視のもと生活しろ。まぁ監視と言っても暴れたりしなきゃそんなに干渉しないから。」
無いだろうが、精霊が暴れたりすれば狐が直ぐさま俺へ連絡し、俺が精霊の制圧へと向かう事になっている。
というか俺が一方的に決めた。でもこの方法が一番だろう?
俺が監視するんじゃ廉との時間が減る可能性がある。それは許せんからな。
「あ、あとラスト。市村、お前は俺が稽古を付けるから。」
「稽古……ですか?」
市村京子は困惑する。吾郎は話を聞き、横で納得、といった顔をする。
「お前の精霊が持って行く対価は、今ではしみったれた物だが、いずれ成長していった時には中々しっかりした対価を持って行かれるようになる。腕とか寿命とかな。これは精霊の意志と関係なくだ。」
「そうなんですか……。」
市村は緊張感のある表情で答える。後ろの精霊も神妙な表情だ。
「そこでだ、色々訓練してお前自身が力を付ければ、精霊に持ってかれる対価を抑える事が出来るようになる。精霊と共に生きたいというのなら、この訓練はマストだ。やらなければお前はいずれ精霊に憑き殺される。」
つらい訓練となるが、元はと言えばこの女のワガママが原因だ。我慢してもらうしか無い。てか我慢しろ。
「分かりました!頑張ります!!」
まぁ怪異家としての訓練よりもただの体力作りみたいなもんだから楽っちゃ楽か。いや、体力作り一本道な分こっちの方が辛いか?
そんな事を考える。
「という事でだ、お前の所の孫と精霊はしばらく俺が預かる。不服はあるか?」
吾郎に問う。
「いえ、ありません。寧ろ有難い……。我々一族としては、感謝してもしきれません。」
あぁそう。気分良いな。
「あと、廉には全て内緒な。俺が色んな事が出来る事も、お前の稽古を付ける事とか諸々。狐だけはもう正体バレてるから良いけど。」
「分かりました。」
「おう。わざとバラしたりしたら許さんからな。」
そう言って釘を刺す。
という事で帰りますか。
「じゃ、そういう事で連れてきま~す。」
そう言って転移術式を発動し、狐と市村を抱え、転移を始める。
「きゃあぁあ!?何これ!!?」
市村は初転移にビビっていた。そりゃビビるかー。
お話のキリも良いので、これにて第一章の入学編の完とします。
とはいえ明日からも毎日投稿は続く予定ですのでよろしくお願いします。
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