第16話 成敗
どうやらつい最近まで小説の書き方をガン無視していたらしいです。
よろしくお願いします。
「余裕そうだねぇ。」
厨房奥から出て来た悪魔は和服に身を包み、腕を組んで中々偉そうな雰囲気を出してくる。
しかしまぁ殺気がダダ漏れである。
こいつ俺を殺しに来たな。
「なんだお前。」
椅子に座ったまま挑発する。
かっかしてくれれば始末しやすい。
悪魔はぴくりと眉をひそめ、
「お前、なんか腹立つなぁ。」
と少々不機嫌そうな顔をする。
流石にそんなにすぐ顔に出すのはブラフバレバレだろう。
私は雑魚です~~っ!!って雰囲気を出して油断させるつもりだな?
騙されるか。
こちとら心理戦の修羅場は何度もくぐり抜けてんだ。
「わざわざ俺を閉じ込めて何をしに来た?そもそもお前は誰だ?」
目的も正体も大体見当が付いているが、情報収集は怠らない。
「そんな事は知らんで良い。お前は直ぐにこのシド様に殺されるのだからな。」
そう言いながらシドと名乗った悪魔は腰からレイピアを引き抜く。
悪魔、目の前にいるこの種族は人間と契約を交わし、対価と引き換えに契約者の願いを叶える。
俺の前に悪魔が現れたという事は、誰かが対価を差し出してまで俺を始末したかったという事だろう。
ただまぁこの悪魔、数回言葉を交わしてみた感じ、特別強そうには見えない。
「お前弱そうだな。」
「あ?」
シドがレイピアを引き抜いた時にはもうほぼ勝ちであった。
認識阻害術式
拘束術式
結界術式
火炎魔法
喫茶店内がボロボロになってしまわないよう、シドの体周囲をぐるっと結界術式で覆い、拘束術式と認識阻害術式を発動する。
剣を引き抜く体勢のまま拘束されたシドは何が起きているのかも分からないまま何度も火炎魔法を食らい続ける。
「がぁーーっ!??あっ!?」
あぁ、炎の通りが悪いな。
氷結魔法にするか。
何度か攻撃魔法を当てるとシドは大人しくなった。
「がぁ……っ。クソ……。貴様、何者だ……。」
立ち上がろうとするも力が入らないシドは、うつ伏せのまま呟く。
「知らんで良い。」
「…………。」
あぁ、そうだ。聞いておきたい事があるんだった。
「お前、そこの入り口で倒れている女と関係があるか?」
シドは死にかけで動けないようなので頭の角を持ち、無理矢理悪魔の目線を目線を入り口前で倒れている市村京子へと向ける。
「知らない……。」
「あぁそう。」
看破術式を使いながら質問した為、悪魔は本当に市村京子を知らないのだろう。
市村京子の異常性を認識した直後にこの襲撃である。何か関係があるのではないかと疑ってみたが、今の所その線は薄そうである。
「じゃあ次の質問。お前の契約相手は誰だ?」
「……言えない。」
あぁ、これ契約内容に契約相手の情報の秘匿も入っているな。
無理に話させようとすれば契約不履行のペナルティによって体が爆散しかねない。
用心深い奴だったのか、最初からこいつを捨て駒にするつもりだったのか。
シドはまさか人間に負けるとは思っていなかったのか、ガクリと肩を下ろしている。
「殺せ……。」
角を掴まれたまま項垂れるシドは呟く。
くっころってやつか?
残念ながらお前は殺さない。
「シド、俺と契約しろ。」
「……?は……?」
シドが困惑の声を漏らす。
悪魔が契約出来る相手は1度に1人。
依頼内容が完遂されてないうちは新しい人間と契約を結べない……が。
俺は抜け道を知っている。
悪魔には心臓が二つ存在する。
二つのうち、片方の心臓を潰すとその時点で作られていた契約は破棄される。
何故か。
恐らく心臓が一つ潰れる事が死亡であると契約術式に判定されているのだろう。
契約術式には大体悪魔が死んだ場合、契約を破棄する旨の内容が表記されている。
因みに契約術式を扱えるのは悪魔だけである。
これらの事をシドに説明する。
「そんな方法が…。」
「契約内容はこうだ。俺はお前に俺の髪の毛を一本差し出す。代わりにお前は俺に生涯忠誠を誓い、俺の命令に背くな。」
「そんな無茶な……。」
シドはがっくりと項垂れた。
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