第13話 体力測定
頑張っています。よろしくお願いします。
「今日から二週間部活動登録期間だぞ。」
談話室で狐がゴロゴロしながら言う。
「僕は色々な所を見学してみて気に入った所に入ろうと思っています!」
「そうなのかぁ。じゃあ一緒に明日から見学で色々回ってみるか。狐、お前は?」
「僕はもうチア部に決めてるよ~。 入部届はもう出してあるし、明日から練習かな。」
「へぇ、じゃあ二人で回れるなぁ。」
「ですね。」
次の日。
二時間続きの体育にて今日は体力測定である。
競技内容を見た感じシャトルランや50m走、ボール投げ等があった。
高校での目的は廉との平穏な青春であるから、ここでうっかり力を出しすぎて目立つのは本意ではない。
良きところまで手を抜いて測定するか。
フッ、と気配を感じる。
サーチ系の術式で気配の出所を見ると、海代高校校舎3階の廊下からであった。
「なんだ?」
見ると窓越しに冬弥がこちらを見ている。
『なんか用か?』
「うわぁっ、びっくりした。」
遠隔で念話を飛ばして話し掛ける。
聴力超強化術式を掛けた為、問題無く冬弥の声も聞こえる。
「この距離の念話をノイズ無しに飛ばしてくるってイカレてますね。 裕一さんがうっかり力を出しすぎないか心配で見てたんですよ。気を付けて下さいね?」
『大丈夫大丈夫。丁度皆の平均くらいに落ち着くように調整出来るから。』
そう言うと冬弥は疑いの目を向けながら、「裕一さん、加減に関しては当てにならないじゃないですか。」
と言いながらジト目でこちらを見ていた。
何で信用が無いんだろう。
男女別れ、出席番号順に競技を行っていく。
最初の競技はシャトルラン。
体育館の端から端まで時間制限内に走りきる事を繰り返す耐久競技である。
20人程同時に測定するようである。
30往復を過ぎた頃からぽつぽつと脱落者が現れだした。
今の所全く疲れていない。
若い体だからか、運動が心地良いとすら感じている。
大体半分が脱落した頃で俺もリタイア。
廉は俺よりも少し前に脱落した。
こうして複数の競技を良い感じにセーブして競技を終えていく。
これが最後の競技、ソフトボール投げである。
体を久しぶりに心地良く動かしたお陰で気分が良い。
とてもリラックス出来ている。
回ってきた俺の番。
リラックスし過ぎたせいでうっかりノーセーブでボールを投げてしまう。
ひゅるひゅるひゅるひゅる
落下。
ボールの落下途中に力を抑え忘れた事に気付いたが、もうどうにもならない。
術式を遠隔で飛ばして落下地点をいじくろうかとも思ったが、勘の良い奴がいたら気付かれる可能性がある。
結果は計測不能。
事前に引かれていた白線を大きく上回ってしまい、正確な計測が不可能となってしまった。
中学の頃はハンドボール部だったと豪語し、トップ記録だった大塚君の44m落下地点より倍近く遠い位置に落下してしまったらしい。
「やったー、強風が吹いたなぁ。ラッキー。」
精一杯の言い訳じみたフォローを言ってみる。
校舎の廊下で冬弥が頭を抱えているのが見える。
まさかフラグだったとは。
突如沸き上がる歓声
「うおおぉおお!!!すげぇ!!!」「バケモンみたいに飛んだ!!」
どうやら予想だにしなかった光景に皆テンションが上がっているようである。
誤魔化せそう?
何も知らない体育教師はハンドボール投げの世界記録を調べつつテンパっている。
体育教師であるが故に異常性が分かってしまうのだろう。
「裕一君、だっけ。是非とも一緒にハンドボール部で全国を狙おうじゃないか!!君となら出来る!!」
「まてまてまて、裕一君は我々野球部に来てもらう!」
突如として爽やかクラスメイトから部活勧誘の話を貰う。
目立っちゃったなぁ。どうするか。
「あー、しくったなぁ。」
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