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伊勢じい宅格技場にて。
伊勢じいとミツハが木剣を撃ち合っている。その様子を真緒、ミノが見ている。
撃ち合いが終わると自然とお互いに剣をおさめていた。
「やはり剣術の心得があるようですじゃ。初めて剣を振ったとは思えないいい動きじゃったわ。」
「そんなことまで分かるのは流石です。伊勢じい。それに、凄い筋肉で。」
伊勢じいは上半身裸で剣を振っていたが、体中傷だらけで筋肉もかなり絞られていた。
何故このように集まったかというと、もし敵が来た時に竜の姿で戦うと目立つ上に被害も甚大になるということで人の姿でも竜の力を使えるようにするという話の流れからなんやかんやで剣術の稽古をすることになったからだった。
「記憶は無くとも体は覚えてるというやつじゃろうな。我も戦ったことのないタイプの剣技だ。」
真緒も飴を舐めながら分析する。
「まぁ良かったではないか。戦える目処がついて。だが人の姿でもちゃんと竜の時の力を少しでも使えるようにしておくようにするんじゃぞ。コツはさっき言った通りじゃ。」
「……」
真緒から言われたコツはガーとかゴーとか擬音が多い上にほぼ感覚頼みで何を言っているのか分からなかった。
先生には向かないタイプだった。
突然ミツハは両手を地面に着いて頭を下げる。その姿を見てミツハ以外の三人が驚く。
「お礼が遅くなり申し訳ないです。助けてもらってありがとうございます。」
「お前、今なんて言ったんじゃ?」
「可笑しかったですか?」
土下座をしながら頭を上げる。
「そういえば敬語も使えとるの。」
「結月ちゃんに教わってますからね。コミュニケーション挨拶、礼儀、約束、これ大事!!」
「モー!!生きていて何よりでございます!!」
ミノは泣きながら叫ぶ。
「魔王に借りを作ると高いぞ。」
「ホッホッホ。これは返すのが大変そうですな。」