第七話 のろい使いの一人ユカリ
私たちは屋根を歩き、辺りを見る。
夜の風は少し肌寒く、夜の服を着ても少し寒い。
すると、ベンチに座っている男の人が居るのが見えた。
「誰か居るね」
私はアズに言う。
アズは私の手をつかみ
「いや、あの人なんか変じゃね?足元になんか垂れてるよ、もしかしてお酒飲んだ酔っぱらいかも」
アズは私に向かって言った。
私も見てみると確かに何か垂れている、色は近寄らないと分からないけど、液体と分かる。
私たちは屋根から降りてその男の人に近づいてみる。
そして私は
「ひぃ!」
そう言いしりもちを着いた。
「な、なんだよ!これ!?」
アズも目を見開け驚いている。
そう、その垂れている液体は血、胸に何か刺されていた穴が空いている。
「こ、殺されたのかな?」
私は回りを警戒しながら、アズに言う。
「分からん、だけどここに居ることは間違いないな」
アズがそう言ったとき、
コツコツ
建物の陰から誰かが。
「誰?!」
私は声を出す。
足音は近づき、電灯の明かりにその人物は写る。
髪は長く、服はボロボロだけど、この女の人は普通の人では無いと分かる。
「あなたは誰ですか?」
アズは少し警戒しながら女の人に聞く。
女の人は口を開き、
「私の名はユカリ、のろい使いの一人よ」
ユカリは二人に向かって言った。
「の、のろい使い、お前がこの町に居るのろい使いか!」
アズは声を出しユカリに聞く。
「そうよ、何か悪いかしら?」
ユカリは平然とした顔で言う。
「アズ」
私はアズを止め、
「私はヤミ。あなた私の兄を殺ったやつ知らないかしらアルス村なんだけど」
私は聞きたいことを聞いてみる。
するとユカリは
「あー、私はよく知らないわ。
けど、のろい使いの二人なら知ってるかもね」
ユカリは二人に向かって言い、剣を鞘から抜いた。
「その剣で何をするつもり?」
私はユカリに言う。
どうやら、戦うことになりそうだ。
正直、大人の人と戦ったことなんて無い。
「剣をあなたたちに向ける、もう意味分かってるよね」
ユカリは、体を動かして準備運動をしている。
私たちを前でよく準備運動なんか出来るよね。
「そっちがその気なら、私たちもあなたに剣を向けるわ」
私はそう言い短剣を取り出す。
「アズは下がってて、私一人で戦うわ」
アズに言い、アズの前に立つ。
「正気か?一人でやれるわけないじゃないか、
少し、待ってろよ。
武器を取ってくるから」
アズはそう私に言い走っていった。
「あれれ?仲間に逃げられてるよ?
もしかして、裏切られたとか?
あはは!無様ね」
ユカリは私に向かって大笑いする。
「最後に笑うのは私だから覚悟しなさい」
私はそう言い、ユカリをにらむ。
「覚悟?私が?あは、私に勝つなんて、無理な話よ!」
すると、ユカリの周りからオーラが。
こ、これは一体何!?
「もしかして、ビビってるの?
いいわよ、子供だからビビるのは普通だから」
ユカリは余裕の表情。
完全になめてる。
いや、待って相手は油断している、と言うことは油断してるから急には動けない私の能力で一発で倒せる!
私はユカリを見て
「あなたは死ぬべき人よ」
私は能力を使いそう言った。
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