第二十五話 グレア
私とアンナちゃんは男を連れて店に戻った。
まだ夜なのでみんな寝ているが、怪しい人を連れてきたので起こすことに。
「ふ~ん、それでこの男は何が言いたいわけ?」
アズが眠そうな顔をして男を見ている。
「だ〜か〜ら、言ったじゃん。お姉さんと付き合いたいなぁ〜って」
男はそうアズに向かって言う。
「なんでそうなるんだよ。呪い使いを撲滅するのにねぇーちゃんと付き合う意味ある?」
アズがそう男に言う。
「お姉さんはどう思ってるんですか?どこの誰かも知らない男と付き合うって」
私はお姉さんに向かって言った。
「私は、顔がカッコいいし、イケメンだしいいと思うけど。
でも、私の弟とヤミちゃんに危害を加えるなら付き合いたくは無いかなぁ」
お姉さんはそう答える。
「危害なんて加えるわけ無いじゃん。それに僕は君たちの味方。
一緒に呪い使いをやっつけよー」
男はそう私達に向かって言った。
「1ついいっすか?」
するとアンナさんが男に向かって言った。
「何かな?」
男はそう聞く。
「名前、名乗らないっすか?名も知らない人と一緒には嫌っすから」
アンナちゃんはそう男に向かって言う。
確かに名前も名乗らないなんて。
「すまないすっかり忘れていたよ。
では、僕の名前はグレア。ガオ町から離れた村に住んでいるものだよ。
最近冒険者になってね、呪い使いの事を知った。
剣に関してはある程度の強さはある。
よろしく」
グレアはそう答える。
するとぼーとしていたガルシアさんが立ち上がり
「そうか、じゃあ俺と戦え!俺も剣に関しては自信がある。
それに新たな仲間の強さも知る必要があるしな」
そうグレアに向かって言う。
え〜ガルシアさん、どうしてこうも戦うのかな?
急に戦えって言われて、はいって答える人あんまり居ないよ。
するとグレアが立ち上がり
「そうか、君がお姉さんの弟か」
グレアはそう言う。
「ちょ!まてよ。ガルシアさんはねぇーちゃんの弟じゃねぇ。
僕が弟だ」
アズが立ち上がりグレアに向かって言った。
いや、これ何の話?
私はため息をはき立ち上がり
「はぁ、お姉さん、アンナちゃん向こうに行ってよ?」
私は二人の手をつなぎ奥の部屋に向かう。
アンナちゃんも呆れている顔をしている。
そして3人でベッドに寝転がる。
「まだ、話してるよ」
私は二人に向かって言う。
隣の部屋でアズとガルシアさんそしてグレアが話し声が聞こえる。
「イイんじゃないっすか?パーティメンバーも騒がしい方がいいっていうっすから」
アンナちゃんはそう答える。
「アズは私の大切な弟よ」
お姉さんはそう言い掛けふとんをかけて眠りにつく。
そうですね、仲間思いのいい子だし。
「私達も寝ましょ」
私はアンナちゃんに向かって言う。
「そおっすね。少し声が聞こえますがおやすみっす」
私達は静かに眠りにつく。
眠りながらも、隣で声が聞こえるのでなんだか落ち着く。
そうして私の意識はすーと落ちていった。
翌朝
「う~ん」
私は目を覚ます。
いつも早いのは親の遺伝かな?
隣の部屋からは声が聞こえないので寝ているのかな?
私は立ち上がり隣の部屋を覗く。
そこには3人が椅子にもたれながら寝ている姿が。
何時まで起きていたのかな?
私は3人にふとんをかけて店を出る。
外は静かな朝の風が吹いており、朝の目覚めを促進させるかのよう。
「うーん!ぷわぁ、まだ眠いなぁ。
朝も早く起きても特にいいことは無さそうだね。
それにザンギャク?だっけ?本当にそんな人居るのかな?
変な名前だし、町をここまで破壊する強さならもう来てもおかしくないと思うんだけど」
私は大きなあくびをして辺りを見渡す。
いつもなら、朝でも朝の支度をする人たちの声が聞こえるはずだが声一つない。
「私は、このままこんなふうにのんびりしててもいいのかな?」
私はそう呟いたとき!
ドカーン!
私の目の前の家がぶっ飛び粉々に砕け、
そこには一人の男が居た。
「だ、誰!」
私は警戒をして短剣を取り出す。
「よぉ、お前がのろい使いのたまごって言われてるヤミって女か?
俺の名はザンギャク。
知ってるだろ」
男はニヤリとした顔を私に見せる。
こ、こいつがザンギャク!なんて、怖い。
足が震えて。
「どうした?細い足が震えてるぞ?もしかして?怖いのか?俺様が怖いのか?」
ザンギャクはにたにたとこちらを見ている。
どうして震えてるの?あいつはのろい使いの一人なのに!止まれ!止まれ!止まれ!
私は呼吸を整えようとするがなぜが体が震えて落ち着けない。
「何も話さないか。まぁ、そうだろう。俺様の能力は、恐怖の使い手だからな。
相手を震え上がらせ動きをにぶくさせる。
これじゃあ、お前も使える技が減るんじゃないのか?」
ザンギャクはにたにたした顔を続けている。
こいつが!こいつが!私達の町も学校も壊したのに!
怖さで一歩も動けないなんて!
「それじゃあ、お前つまらんし何も言わんし殺すわ」
ザンギャクはそう言い剣をとりだす。
殺される!殺される!殺される!
短剣を構えないと!はぁはぁ!!
「それじゃあバイバーイ!」
ザンギャクは笑顔で私に斬りかかる!
死ぬ!嫌!死にたくない!嫌!嫌!誰か!助けて!
その時!
カーン!
ザンギャクの剣が私の目の前で止まる。
「え?」
私はキョトンとした顔をする。
「へへへ、来やがったなクソガキ。
前よりは楽しめそうかな?」
ザンギャクは後ろに飛び距離を取る。
私は振り返るとそこにはアズの姿が。
「アズ」
私は涙目になる。
「ごめんなヤミ。あいつの使い手を言うのを忘れてた。
ヤミ。怪我はないか?」
アズが優しい声で私に声をかける。
「うん」
私は泣き顔でアズにしがみつく。
「なんだこれ?俺様は何を見せられているんだ?」
ザンギャクが退屈そうな顔でこちらを見て居る。
「悪いなザンギャク。今回は手加減もしない!覚悟しろよ」
アズはザンギャクを睨む。
「ああ。楽しめそうだ」
ザンギャクはそう言った。
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それでは今日のセリフを。
「ちょ!まてよ。ガルシアさんはねぇーちゃんの弟じゃねぇ。
僕が弟だ」
です。
ねぇーちゃんの事がすきなアズの一言




