第35話 旧魔王
「む、ぐぅ」
医務室のベッドで寝ていたメアが目を覚ます。
「おはよう」
「おはよう······ってギア!?」
メアは驚いたように後ろに仰け反りベッドから転げ落ちた。
「なにしてんだよ」
「な、なんであんたがここに······ここはどこ?」
その様子を見たアリス様が優しい顔して言った。
「ここは医務室で、貴女は負けたのよ」
「あ、アリス様······。ご、ごめんなさい、負けてしまいました」
「いいのよ。負けたのは悔しいけど、頑張っている我が子を見れて私は嬉しかったわ」
「うぅ······」
優しい言葉をかけられたメアは呻き声をあげて顔を伏せる。
「寝ぼけてんのか?」
「うっさいッ」
キッと俺を睨むメアだがいつもより眼光が鈍い、治癒魔法で全開しているはずだが、まぁとにかく、
「俺の勝ちだ」
「私の負け、ね」
「『敗者は全てを奪われる』それが魔王軍のルールなんだってな」
「そうよ」
「メアは今から俺の部下だ」
「もういいわよ、貴方に勝つのは諦めたわ。この3年間、頑張ったんだけど、それでも貴方の加速度的に増加する魔力にはぜんぜん追いつかないし、魔鉱山をシチュー様から取り返したみたいな偉業を成し遂げることもできなかった、······工場みたいな施設だって建てられなかったしね」
「け、最初から俺の傘下に加わっていればあんな怪しい男につけこまれねぇで済んだのによ」
「ゲーティーの事? そうかもしれないわね、アリス様からもらったおこずかいを全て使ってしまったわ」
「いくらだ」
この世界の金の価値は理解している、メアが値段を耳打ちした。
「バッカじゃねぇの」
「う、うるさいわね! それだけ貴方に追い詰められていたのよ!」
「あのな、そんだけの金があればどれだけの事ができたかわかるか、メアがやったことと言えば、魔物を数匹、王国領土内に、それもランダムに送ったのと、魔法巻物でしゃらくせェ真似してきたくらいじゃねぇか」
「······いま思えば馬鹿な買い物をしたものね、あの時の私は焦っていたから、そこをゲーティーに見抜かれて、口車に乗せられたのよ」
「あいつセールストークも出来るのか、ほしいな」
「要らないわよ!」
とか、雑談してたら突然アリス様が扉を勢いよく引いた。
「うわっ!」
「ポメっ!」
「きゃあ!」
ずででと部屋になだれ込んできたのレイ、セラ、ポラニアだった。転がり込んできた3人はにへらと笑っている。
「なんだ聞いてたのか?」
俺の質問にセラが一歩前に出て答えた。
「ああ、盗み聞きしていた。私が行こうと言ったのだ」
それを聞いたレイが慌ててセラの前に立った。
「いやいや、私があの2人大丈夫かなぁーって言ったんですよ?」
さらにさらにポラニアが鳴いた。
「ポメポメ」
「かばい合うな、別に怒ったりしねぇよ」
3人ともホッとした顔をしている、俺は怒りっぽくなんてねぇのによ。
セラが咳払いをして話を切り出した。
「それで、メアとは仲直りできたのか?」
「仲直りってのは元々仲が良かった奴らが和解時に使うもんだろ、メアと俺は仲が良かったわけじゃねぇ」
「じゃあ、友達になれたのか?」
「友達って、セラにしてはなまっちょろい表現だな」
「友人でもいいが、はぐらかさないでほしい、どうなんだ」
「はぐらかしてねぇよ、ここにいる奴らは仲間だと思ってる」
俺のその言葉を聞いたメアが詰め寄る。
「ほんと? 私も仲間に入れてくれるの?」
「俺に負けた時点で俺の配下、つまり仲間だろうが、強制的にな。嫌がってももう遅ぇからな」
「そう······仲間······仲間」
メアは口角を上げている。
「なに笑ってやがる」
「わ、笑ってないわよ! ぶち殺すわよ!」
「なんだとやんのかこの野郎」
俺たちはさっそく口喧嘩を始める、別に本気ってわけじゃねぇ、たわいもねぇ軽口だ。
「そうポメ、ギア、ちょっといいポメ?」
「(な)んだよ」
「あのキルソード・プロトタイプのことポメけど」
「あの剣か、いい感じだったな」
「前に言ったけど、あれは精神力をオーラに変えて剣に纏うポメ」
「おう」
「試しにシュチュー様に持ってもらったポメけど、あれほど大きくはならなかったポメ」
犬と比べられてもな、それ言うとポラニアが怒るから言わねぇけど。
「なら、俺の方が精神力では勝ってるってことだろ。って、こんなところでちんたらしたる場合じゃねぇな、そろそろ魔王んところに戻らねぇと」
俺は急いで医務室を後にする。
「メア、よかったじゃないか、やっとだな」
「セラは分かっていたの? こんなことになるなんて、私は思っていなかったわ、はっきり言って殺されると思ったわ」
「実際、誰も止めなかったらメアはいまごろ真っ二つだったポメ」
「結果オーライだ、ギアはやると言ったらやる男だ」
「そこが頼もしいんですけどねー」
俺は戻って医務室の扉を開ける。
「おいてめぇらだべってねぇでさっさと来い」
工場前。
「じゃあ、案内するから付いてこい」
「うむ、楽しみだ」
俺は魔王を連れて工場施設内を案内する、他についてくる奴はいねぇ、入る前に魔王が俺と2人で回ると言い出したからだ。ポラニアとレイがいれば事細かに説明できるんだがな。しぶしぶ工場前で待機させた。
「このトロッコを使って『犬小屋』から採掘した魔鉱石をここに運んでいる」
「ほう、これかそうか。あそこからトンネルを掘ったとは聞いていたが、実現するとは思わなかったぞ」
「まぁ、この作業で大半が死んだんだけどな」
「どのように死んだのだ」
「生き埋めになったり、猛毒ガスが吹き出したり、野良の魔物が襲ってきたりな。俺もずっとピッケルもって掘ってたから死んでった奴らのことはちゃんと見てたからな、名簿に記録してあるぞ」
逃げ出したやつ以外はな。
「この施設の建設自体がハードなトレーニングになったということか、ギアはこのことも想定していたのか?」
「いや全然、仕事を1秒でも早く終わらせることしか考えてなかった、たまたまだよ」
「偶然か」
「ああ、生き埋めにされて俺が助けるまでに生きてた奴、猛毒のガスを喰らって俺がトンネルから引っ張り出すまで生きてた奴、俺がつくまでに凶悪な野良魔物と戦って生きてた奴。それが残っているメンツだ」
「知っているかギア」
「何をだ」
「お主に預けた、生き残った300の魔物たちは数こそ少ないが、個々の戦闘能力では群を抜いて強くなった」
「んあ、そうなのか? まぁ最後の半年くらいから俺がやらなくても対処できるようにはなってたな」
「スパルタだがギアのやり方はこの魔族の世界に合っている。彼らは強くなることこそがアイデンティティなのだからな」
要するに精鋭部隊が出来つつあるってことか。
「ほら次だ。まだまだ見てもらうところは文字通り山ほどあるんだからよ」
俺と魔王は、まだ人が入ってねぇ無人の工場内を歩き回った。魔鉱石を精錬する炉や、精錬した金属の加工所、ポラニアがすでに使い始めている研究室なんかを見せた。その度に魔王は「ほう」だとか「ふむ」だとか、実に興味津々な様子であれこれ聞いてきた、子供みてぇだな。
「で、ここが魔鉱石を保管しておく保管庫だ」
「もう入っているのか?」
「ああ、今日に至るまでに何度か施設を稼働させた、点検がてらの試運転だ。『犬小屋』は凄いぞ、シチューが守っていたから魔鉱石は手付かずのままだ」
そして俺は保管庫の扉を開けた。実は魔王にサプライズがある、建設途中で黄金に光るレアメタルを見つけたから、それを魔王にプレゼントしてやろうって魂胆だ。工場見学にお土産は付き物だ。
「誰だお前」
保管庫の中に『なにか』がいた。
それは漆黒、まじモンの真っ黒。そこに存在するのは、この世界には黒しかねぇと言わんばかりの純黒だった、って。
「棒人間じゃねぇか」
パラパラ漫画とかでよくある棒人間がそこに佇んでいた、やけにスタイルがいい、これも魔物なのか? それとも誰かの悪ふざけなのか。
魔王が口を開いた。
「『イスクンゾ』か」
魔王の問いかけに棒人間は首だけを動かして頭だけをこっちに向けた、そして大きな口を開いた。
「そういうお前はネスか、久しぶりじゃんか」
そういうとイズクンゾはフランクな仕草で俺たちに近づいてくる。ってイズクンゾってどっかで聞いた名前だな。
「それ以上近寄るでない、旧魔王、なぜお主がここにいる?」
ああ、イズクンゾって旧魔王の名前だったな、このピリついた感じやっぱり入れ替わる時に何かあった感じだな。
「随分な挨拶だぜ、ここは俺様の領土で、俺様の城だ、どう振舞おうと俺様の勝手だぞ」
「お主は欲が強すぎる、お主の言う領土とはこの星全てではないか」
「なんたってこの世界は俺様の物だからな」
俺はイズクンゾの背後を確認する、保管してある黄金のレアメタルは、確かあのへんの棚に置いてあったはずだが……レアメタルが一つもなくなってやがる。
「おいコラ、金をどこにやった?」
「お、なんだその威勢のいいのは、オブジェかと思ってスルーしてたぞ。魔王に対してなってないなー」
「バカが魔王つっても旧だろうが、ってそんなことはどうでもいいんだよ、俺は金をどこにやったかと聞いているんだ、言葉わからねぇのか?」
「ぎゃははーー!!」
イズクンゾはいきなり腹を抱えて大声で笑い出した。床を転げ回り狂ったように笑い叫ぶ。
「ぎゃはぎゃは! これは傑作だ! 俺様を煽る奴なんざ、ひっひっ! ここ最近のォ! 1000年間じゃっはーーっ! 誰もいやしなかったぜ! ぎゃははーー!!」
笑い狂う旧魔王を前に俺たちは顔を見合わせる。
「このイカれ野郎どうするんだ」
魔王はさも当然と言ったふうに言い放った。
「追い出す」
「殺さねぇのか?」
イズクンゾが大声をあげる。
「俺様をこ、殺す!? あーーっはっはっはっはーーッ!! マーー!! マーー!!」
いい加減うるせぇなこいつ。ひたすら笑い続けやがって道化かよ。
「おいピエロ、黄金の事はもういいからよ。ここから出てけよ」
俺の発言にイズクンゾは笑うのをピタリとやめて、口から長い舌を出す。舌の上で何かを転がしている、飴か?
「黄金とはこれのことかぁ?」
違う、レアメタルだ、あのバカ、レアメタルを口に含んでやがったのか。
「ち、ただの泥棒かよ、吐き出せ」
「俺様は一度口に入れた食い物は絶対に吐き出さない主義なのだ〜」
そういうとイズクンゾは黄金を噛み砕いて食べた。飴のように。
バリボリと咀嚼音にしては豪快な音を立ててイズクンゾは黄金を飲み込んだ、魔王が解説しだした。
「イズクンゾの魔力の性質は我と似ておる」
「なんの話だ」
「我は暗黒と金色、奴は漆黒と黄金、それぞれ魔力の系統が似ておるのだ」
「だからどうした」
「奴は金を食らう」
「あれマジで食ってんのか」
ただのパフォーマンスじゃねぇのか。食べ終えたイズクンゾが俺たちを見てニヤリと笑った。
「んあ、そうだ、俺様は鉱石、特に金が大好物だ。げぷ。なかなか美味かったぞ」
「わざわざそれ食いにここまで来たのか?」
「んぁ、そろそろ『犬小屋』の鉱石に魔力が染みて旨くなるころだからな。だがしかしウキウキで来てみりゃ、あんなことになってて俺様ビックリしたよホント。気になってトンネルを伝って来てみりゃなんだ俺様の城がツインタワーになってたって話だぜ」
そうか『犬小屋』を守っていたのはシュチュー、シチューは旧魔王に仕えていた四天王の一角。ただ居座ってたわけじゃなかったんだな。魔王が透き通る声で言った。
「それで、お主はまた戦争をしに来たのか?」
またってことは常習犯か。
「前にやりあったのは100年前だっけ? 月日が経つのは早いねー、俺様ビックリ。最近ビックリしっぱなしだぜマジで」
「何を企んでおる」
「世界が面白くなる事だ」
「ならば最悪の計画なのだろうな」
「んぁ。そりゃもう最高に飛びっきりのな。げぷ!」
「そうか」
会話が途切れて2人の間に静寂が流れる、一触即発か? イズクンゾがピクリと動いた瞬間、2つの影が魔王を庇うように立ちふさがる。
「おーおー、九大天王のお出迎えかー、俺様感激ぃー」
ホネルトンとアリス様はおちゃらけた態度のイズクンゾに対しても一切の隙を見せない。
「俺様の部下はどこだいないのか? そういやシュチューのやつが『犬小屋』にいなかったなぁ、どこほっつき歩いてんだ?」
イズクンゾの質問にも答えずホネルトンが骨を鳴らした。
「イズクンゾ様、どうかお引き取りください」
「なんだよホネルトン君、そう硬いこと言うなよチミ、カルシウム足りてんなっ、ぎゃはは!」
アリス様がまくし立てた。
「ここはもう貴方の城ではありませんわ、早急に立ち去ることをお勧めします。それとも魔王様と九大天王を相手に勝算でもあるのかしら?」
「くけけ、なら聞くけどよ、俺様を倒せんならなぜそうしようとしないんだ? ええ?」
「それは······」
「いいっていいって、俺様が悪かった、悪いのはいつも俺様だからな」
イズクンゾは魔王を見る。
「ま、ネスが本腰を入れれば話は別だがな。だがそれも今はできない」
イズクンゾの口ぶりからすると魔王は本気を出せないのか?
「1万年前に取り決められた『神々の制約』ってのはよー、世界に平和をもたらしたが、副作用で致死量の退屈をももたらした。そうだろ?」
魔王が首を降る。
「それは違う『神々の制約』が定められたからこそ1万年前の『大戦争』は終戦を迎えることができた。この制約がなければ世界は滅んでいた」
「どうかな、滅びもまた摂理だぜ?」
おどけるイズクンゾに魔王は冷たい視線を向けた。
「お主のような輩がいるから『神々の制約』が作られたのだ」
「だが俺様は神じゃない」
「抜け道を探しただけだろう、暴れる口実が欲しいのだ、お主は」
「ケケケ、だって俺様は魔人だぜ? 悪いんだぜ? そういう生物なんだぜ?」
魔王は顔を伏せる、平行線の会話ほどめんどくせぇことはねぇからな。
「もうよい、失せろ。然もなくば全兵力をもって事に当たるだけだ」
「それはつまんねぇなぁ、わかりきってることほどつまんないもんはねぇわな、シラケた俺様帰る」
イズクンゾは大袈裟に肩を落として、入口とは反対方向にとぼとぼと歩いていく。そして何かを思い出したのか、首だけを動かしこっちに振り向いた。
「ま、俺様の悪事は近日公開カミングスーンってことでしくよろ。げぷ!」
鋼鉄製の壁を無造作に掴んで、腕力だけで引きちぎる、ドアのように開いて最後に手をヒラヒラと振り、ちゃんと閉めて帰りやがった。あとで溶接しねぇとな。
「ふぅ」
「はぁ」
ホネルトンとアリス様はあからさまに安堵していた、あれだけ強気だったのに内心ビクついていたのか。
「じゃ案内再開するぞ」
「ちょっとギア、切り替えが早すぎるんじゃなくって?」
「じゃあ、もう少し神妙な面持ちでここで棒立ちしてればいいのか?」
「それは……はぁ、貴方の胆力には驚かされるますわ。もしくは旧魔王の力を知らないからそういう態度が取れるのかしらね」
「泣いても喚いても何も解決しねぇだろ」
「ギアの言うことも頷けるが、ホネルトン、アリス、よく駆けつけてくれたな」
「滅相もございません」
「我々がいち早く旧魔王の存在に気づいていれば魔王様が発見する前に旧魔王を城から追い出す事ができていたと思います」
「よい、2人は役目を十分に果たしてくれた、礼を言おう」
「「はっ!有り難きお言葉!」」
あのあと普通に施設内を案内した、九大天王の2人がついていくと言ったが、魔王が拒んだためまた2人っきりになった。イズクンゾに水を刺されたが、案内の内容には魔王も納得した様子だ、そして最後、工場の屋上にて。
「ギアよ」
「(な)んだよ」
魔王は地平線の彼方を見て言った。
「次は何を成すつもりだ?」
「計画通りだと兵器を作る」
「兵器か、どんなものだ」
「勇者を殺せる兵器だ」
「そうか」
「ここから開発だ、かなりの時間を使う」
「勇者は殺せるか?」
「殺れるか、じゃねぇ、やるんだよ」
「ふっ、これでやっと終わるのだな」
「なにがだ」
「この星の創世時から続く、人、魔、龍、その三つ巴の戦いが、だ」
「そんなに長ぇ間、戦ってんのかよ」
「ああ、この世界の歴史とは戦いの歴史だ。1万年前に定められた『神々の制約』それがなければこの世界は滅んでいた」
「さっきも言ってた『神々の制約』ってのはどんなルールなんだ?」
「神に対する決まり事だ『神は力を悪用してはならない』」
「ガバガバなルールだな、悪つったってそれぞれの考え方で千差万別だろ」
「長年に渡る戦いで神々も辟易していたのだ、その決まりを提案した『人間』の話は神々にまたたく間に広がった」
「法を作るのはいつだって人間か」
「うむ、無秩序こそ秩序だと信じていた我らにとって、その話はとても新鮮だった、ならばそれを守ろうとするのも世界の流れだったのだ」
「それが『神々の制約』」
「決まりはアバウトだが制裁は厳しいものだぞ、神クラスの者が悪さをすれば、他の神々が総出で滅ぼす」
核の抑止力みてぇな話だな。
「それでも小さな戦いは終わらなかったが、その時の『人間』は『今はこれが精一杯』と困った顔で笑っていたものだ」
「いい仕事したってことか」
「この長き戦いも我らが勝って世界を統べれば終止符を打つことができる。龍である我が魔に力を貸し、この拮抗したパワーバランスを崩すのだ」
なるほど2対1で人をボコるわけか。
「魔王は龍族なんだよな」
「そうだ」
「とてもそうは見えねぇな、ただの角の生えた魔族にしか見えねぇ」
「ここで変身を解くのは部下たちの不安を煽るからな、軽率にはできぬ」
人に変身しているのか、ホントなんでもありだな。
「不安にさせる見た目ってどんなのだ」
「単純に大きいからな、しばらく変身を解いていなかったから真の姿を知っているものも少ない、その時が来れば見せてやろう」