EX6 ハンバーガー転生26
「あはは!おとうさま、くすぐったいです」
「少し我慢だ……できるな」
「はい……ふふ」
キャッキャしている。これはいい親子でスキンシップをとりつつ魔力の流れも教えられる。素晴らしい教育法を見つけてしまったかもしれない。
「魔力って言ってもわからないか」
「まりょく知ってます!」
「お、そうなの?」
俺はアイナのほうを見る。
「私が教えてますよ、この世界のことは御伽噺なんかに混ぜて話してます」
「そ、そうか、エルフ族の秘密の特訓ってやつだな」
俺はバーナーに向き直る。
「いいか、よく聞くんだぞ、エルフの神さまが両手のその腕輪に宿っていて、それでバーナーの力を抑えている」
「はい」
「バーナーは身体がまだ幼いから自分の魔力が多くて苦しくなっちゃうんだ、だから取っちゃダメだぞ」
「はい」
バーナーはすごくいい子だ、うんうんと頷きながら話を聞いてくれる。
「僕も早く大きくなってお父さまやお母さまみたいに魔法を使いたい!」
「そうかそうか、じゃあまずは自分の中にある魔力をしっかりわかるようにしないとな、続けるぞ」
「お願いします」
・足にも先程と同じようにする。
小さな指をニギニギしている。
「アイナもこういうトレーニングしてたのか?」
「基礎トレーニングでやってましたよ」
「じゃあアイナもこういう症状が出たのか?」
「私は成長とともに魔力が増えていったので大丈夫でした」
「そうか、これからは魔力関係のことも気をつけていこう」
「はい、魔力の動きがみえないバーガーさまの代わりに私が見ます」
「頼むよ」
魔力の見えるハンバーガーだったらなぁ。でもそれじゃハンバーガーじゃないもんな。