EX6 ハンバーガー転生24
入院してどうにかなることでもないため家に連れて帰る。
「バガガガガガガガ」
「バーガーさま、どうしましょう──」
「バガガガガガガガ」
「やっぱり王国魔導師に相談して──」
「バガガガガガガガ」
「薬草が必要なら私が採って──」
「バガガガガガガガ」
「バーガーさま!」
「ごめん、シバリングしてると、話しにくくて」
「そ、そうですよね……ごめんなさい」
アイナもテンパっているな。俺もずっとこうしているわけにはいかないし、どうしたもんかな。悩んでいるとラゼが部屋に入ってくる。
「どうしたというのだエルフの子らよ」
「俺はハンバーガーだっての。いやさ実は──」
かくかくしかじかバガバガウマウマ。
「言われてみればたしかにそのバーナーというエルフの子は魔力に満ちているな」
「どうにかなりませんかねぇ」
「……よし」
少し考える素振りをみせたあとラゼはそう言って念じ始める。
「な、なにをしてるんだ?」
「どうにかしてやろう、バーガーには助けられたし、エルフ族を見捨てるわけにはいかないのだ、ゴッドエルフとして」
ラゼの身体が風になる。風はバーナーの両手首にブレスレットとして再生成する。
「え、ラゼ!」
「……私がこうやって腕輪となり……魔力を抑えてやろう……」
「なんか辛そうだぞ、無理はするな!」
「……少し眠るだけだ……」
「神の少しはあてにならないよぉ!」
「……」
ラゼからの応答がなくなる。
「バーガーさま、バーナーの様子が」
「ああ、熱が引いていく」
「ありがとうございます、ラゼさま……」
2つのブレスレットについている緑の宝石と赤の宝石がキラキラと光る。