EX6 ハンバーガー転生23
「ば、爆発!?」
俺はビックリハンバーガーとなり、アイナは目を見開いている。
「比喩ではありません、魔力量の増加と肉体の成長速度が釣り合っていません、このままでは体内に魔力が溢れ、弾け飛んでしまうでしょう」
「弾け飛ぶ!?」
俺はさらに数段跳ね、アイナはさらに目を見開く。
「どどどどどど、どうすればいいんですか!?」
「魔力を抜くしかないです。しかしそれでは間に合わないです」
「魔力を抜けばいいんだな!!」
俺はバーナーの手を挟もうとするが、直前になって止まる。
挟んでしまっていいのか……実の息子を……。
悩んでいるとアイナがポンと頭に手を置く。
「バーガーさま、お願いします」
その瞳は俺への信頼に満ちている。
「わかった、じゃあ、広場でやろう、ここだと危険だ」
すぐに近くの噴水のある広場に行き、アリサとスパインが人払いをしてくれる。アイナが抱くバーナーの小さな手を俺は優しく挟む。
「解析開始だ!」
脳内に女神の音声が再生される。『バーナー・グリルガードから、魔力を感知、風属性魔力、火属性魔力、勇者属性魔力を感知』ふむふむ。
魔力を放出する手っ取り早い方法は魔法をブッパすることだが、バーナーはまだ魔法を覚えていない。具材として消費するしか方法はないか。
「俺はこれからバーナーの魔力を消費するために滅茶苦茶運動する」
「でもバーナーを挟んだまま動き回るのは大変です」
「ああ、だからこうする」
俺はブルブルと震える。
「バガガガガガガガ」
「それは?」
「ガガガ……今のはシバリングといって寒い場所で身体が冷えたときに震えて身体を温めるやつなんだが、これには結構なカロリーを消費するんだ」
「なるほど! それでバーナーの魔力を使うんですね!」
「そうだ、俺が何とかしている間に他の解決策を考えよう……バガガガガガガガ」