表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
151/212

EX4 人類最強の七人2

挿絵(By みてみん)


 ここはチョウホウ街。創造神ビルディーが球状にしてしまったため、その頂上に人類は拠点を作り直した。


 野外の作戦会議場で丸テーブルを囲むもの達がいる。


「始まったみてぇだな」


 テーブルに足を放り出し、椅子に体重を掛けてくつろいでいるのは、四騎士のクロスケだ。訝しんだ顔をしている。


「あいつ一人で行かせて大丈夫なのかよ」


 質問にスコープを覗いているエリノアが答える。


「まーにゃ、それくらいこっちで任せてくれにゃいと信用できにゃいでしょ?」

「王国と帝国の共同戦線。ぽっと出の国ごっこしてる奴らと組むことになるとはよ」


 四騎士のグレイブが反応する。


「おいクロスケ、言いたいこともわかるが、最終決定されたのは王さまだ」

「王さまだって間違えることもあるだろ」

「そっちこそ何を言っている、正しい道が平坦ではないことくらい分かっているだろう」

「けっ、まー俺は俺の好きにさせてもらうぜ、せっかく魔界に遊びに来れたンだ、ちょっくら運動してくるぜ」

「待ちなさい」


 テーブルに座して黙っていたオディットが口を開く。


「あ? てかお前って魔王サイドだろ? なんでここにいンだ?」

「ジュは帝国に身を置いているから、今は敵対していないわ」

「何言ってンだ? こんな辺境の地でルール守って仲良しこよしするとでも思ってンのか?」

「はぁ、もういいから、座ってて下さらない」

「カカカ! 面白ぇ!」

「やめるんだよ、2人とも」

「ンだよ、クソ猫が」

「クソね……クロスケのほうが猫っぽいじゃにゃいか」

「俺ァ好きでこうなったんじゃねぇよ。『な』も『にゃ』になってねぇだろ?」

「そんにゃところで判断するにゃ!」


 ドォン!!


 はるか先、トゥルーファングのいるところで爆発が起きる。


「まぁ、今回の作戦、この『部分』のみなら大賛成だ」

「『スカリーチェ討伐作戦』だにゃ」

「ああ、あのクソ魔女をぶっ殺せンなら、共同戦線もいとわねぇ」

「その割にはジュに危害を加えようとしていたけど?」

「それはマジだぜ。お前らがこの作戦を持ち出して来たんだ、警戒すンに決まってンだろ」

「ん? ちょっと待って、今にゃんて言った?」

「マジにぶち殺してやるってンだよ」

「違うよ、そのあと。ミーたちがこの作戦を持ち掛けた?」

「そうだろ? お前ンとこの従者が間に入ってーー」

「いや、そっちから来た従者が持ち掛けてきた(はにゃし)でしょ?」


 エリノアはオディットを見る。オディットは珍しく驚いた顔をしている。


「どういうことかしら、ジュの悪魔の脳みそが気づかないなんて」

「……にゃにか嫌にゃ感じがするよ」

「おいグレイブ、どう思う?」

「誰かの策略にしろ、王国が攻められたとしても、今の俺たちには転移魔法陣がある、何かあっても王国との行き来は容易い」

「まーもう距離は関係ねぇわな、じゃあ何が狙いだ、人類最高峰の戦力を魔界に集めてよぉ」

「……そこまでは分からん」

「けっ、出陣()るぜ」

「にゃんでそうにゃる!」

「決まってんだろ、俺はお前らも信用してないンだ、お前らの罠かもしれないし、スカリーチェの策略かもしれない、ならあそこに行くしかねぇよな」

「ただ戦いたいだけだよね!」

「カカカ!」


 クロスケは地面が抉れるほどに跳躍して空を駆けて行った。


「あーもう、まだ(みんにゃ)集まってにゃいのに!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ