一のリスタート
プロローグ完結編です。
「は?」
一は変な声を出してしまったことを反省しながら神様・・・エルゼに尋ねる。
「いやいや待て待て待て待て待て・・・どうゆうこと?」
「人の話は最後まで聞こうねー。」
エルゼにたしなめられ、一はエルゼの言葉を待つことにした。
「君が鍛冶師になるための方法はただ一つ・・・異世界転生することよ!」
「異世界転生って、ライトノベルとかでよくあるやつみたいな?」
「YES!その通り!さらに転生するときに特典もあげちゃうよー」
少し悩んだ後、一はこう言った。
「じゃあ、俺のいた世界とこれから行く世界の武器の造り方を全部纏めた端末みたいのをもらえますか?」
一の言葉を聞くとエルゼは引きつった笑顔を浮かべ、
「君って・・・案外欲張りだよね・・・。」
「あ、無理ならいいんですけど・・・。」
「ノンノン!全然オッケーだよ!端末ってことはスマホみたいなかんじで良いのかな?」
「あ、できればタブレットみたいなかんじで。スマホじゃなくてタブレット派だったので。」
「オッケー。あ、言語の事は心配しなくて良いからねー。じゃあ練成するからちょっと待っててね。」
「あ、現世での俺の扱いってどうなるんですか?」
「ん?あぁ、そりゃあ死人でしょ。ちなみに君の父親は警察に逮捕されて、妹さんは親戚に保護されてるよー。」
練成中なのでこちらは見ないがそれでも丁寧に、そして妹のことまで説明してくれた事に感謝する一だった。
「よし!できた!はい、一君。じゃあ、お別れかな。あっちの世界にはあんまり干渉できないし。」
「なにからなにまで、本当にありがとうございました。あっちの世界でも精一杯がんばります。」
転生特典である「ウエポンタブレット」を受け取り、感謝の言葉を告げる一。
「うん。じゃあいってらしゃい。」
エルゼがそう告げると、一の体が浮き上がり突然現れた次元の裂け目に吸い込まれた。
一が目を覚ますとそこには見たことのない景色が広がっており、一は自分がやっと異世界に来たことを実感した。
「ここからが俺のリスタートだ。」
一はそう呟くと目の前に見える町へと歩き出した。
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