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魔物の恐怖

遅くなってすいません!

ウルスのダンジョン攻略第1話です。


 「さてと・・・あいつがダンジョンに潜ってからどのくらいたったかな?」


 そう言って一はポケットから可変型時計「デルタウォッチ」を取り出し、時間を確認した。


 「残り8時間か・・・。」


  


 一方そのころ・・・


 セントレアダンジョン2層。


 「この武器の使い方聞くの、忘れたぁ!」


 だれもいないダンジョンで叫んだウルス。


 「そもそもこの武器の使い方も聞いてなかったし・・・。」


 手に握ったヴェイルシスを見ながらしょんぼりして先に進むウルスの前に西洋剣を持った二足歩行型のトカゲ「ソードリザード」が出現した。


 剣を構え、突進してくるソードリザードに対しウルスは杖を取り出した。


 「光よ 我のもとに集いて 我を守護せよ! 〝光絶〟!」


 するとウルスを中心に半径1メートル程の透明なドームが出現し、ドームに触れたソードリザードに電流が走ったように痙攣し吹っ飛んだ。


 今ウルスが使った魔法は光属性中級魔法「光絶」。自分の周りを透明なドームで覆い、ドームに触れた物を弾く魔法である。


 動けないソードリザードに対し、ポケットからシックルセイバーを取り出すが、一の言葉を思い出し慌ててポケットに戻す。


 その間に右腕の筋肉が異様に発達したゴリラの様な魔物「剛腕ゴリラ」の右腕のパンチが効力が切れかけていたドームを破壊した。


 パリーンという音が聞えたウルスが振り向くと、剛腕ゴリラは右腕にオレンジ色の光をスパークさせているのが分かった。


 本来、剛腕ゴリラは4階層レベルの魔物なのだが、「光絶」を発動した事によって生まれた空気中の魔力の変化を感じ取り上の層に上がってきたのだ。


 すぐに杖を構えるウルスだったが剛腕ゴリラの一撃がそれより一瞬早く炸裂し、15メートルくらい弾き飛ばされた。


 「が、ああ・・・」


 咄嗟に杖を盾にしたおかげで致命傷にはならなかったが、杖は衝撃でバラバラになり、ウルス自信も大きなダメージをくらった。


 「これが、魔物の固有能力(オリジナルスキル)・・・。」


 固有能力(オリジナルスキル)とは、この世界で魔物のみが持つとされる特別な能力だ。能力は魔物によって異なり、剛腕ゴリラの能力は〝腕部強化〟で名前のとうり腕の力を強化する能力である。


 そして能力によって強化された右腕の一撃がウルスに襲いかかったのだ。


 満身創痍になりながらも、杖の先端に付いた魔石を握りしめ剛腕ゴリラに相対するウルス。


 しかしその背後から痙攣から解放されたソードリザードが西洋剣を振り上げた!


 しかしその剣がウルスに振り下ろされることはなかった。


 カツーンという音にウルスが振り向くと胸に大きな風穴が開いたソードリザードが倒れていた。


 「まったく・・・ヴェイルシスの使い方を教えてなかったのは俺の責任だけど・・・少しは後ろに気を使えよ。」


 そこには右肩に鋼鉄でできた鳥を留らせた一があきれた顔をしながら立っていた。


 一が現れたことでしばらく呆然としていた剛腕ゴリラだったが、すぐにこいつは危険だ!と悟り、腕部強化を自信の右腕に施そうと魔力のチャージを開始させる。


 「いや、それ隙が出来すぎだろ。」


 そう言うやいなや一は後ろに手をまわしながら高速で移動し、携行していた斧の様な物を取り出し剛腕ゴリラの右肩に付きつけた。


 「魔動式ブースター接続型バトルアックス『ドルバイト』試作品だからな・・・たっぷり味わえ。」


 斧に魔力を流し、ブースターを起動させる一。ブースターに赤々とした輝きが宿り、火を噴き出す。すると、狂ったかのような速度で右肩から、左足までを切断した。心臓も巻き込み一気にだ。


 「やべっ、あのゴリラの右腕だけ切りたかったのにな・・・。」


 残念そうに言う一を呆然と見ながら、ウルスは魔物の恐ろしさと一の強さに恐怖するのだった。

 

 

 

次回は1年前の一の話を予定しています。


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