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少年期 二話 『再開の闘技場』

気づいたら今月の目標の7000pv行ってました!かなり遅いペースですけど見てくれている人がいる限り頑張ります。

王国誕生祭まで数日となった今日、俺とフィリナは再び王都へ行こうとしていた。家族だけではなく屋敷中の従者たちがを俺達を見送りに来てくれている。


「ルキ、本当に二人だけで大丈夫なの?」


「はは、いつもフレッドたちに守られてたら俺達だって恥ずかしくなりますよ。」


そう、今回は馬乗りを除くと俺達だけで王都へ出向くのだ。当然、子供二人だけのしかも貴族となると危険も高まるだろうが皆の反対を押しきって今に至る。


「それじゃあ。」


「行ってきます!」


「「お気を付けて」」


屋敷を出て街中に行くと領民達も歓声で俺達を快く送ってくれる。ここ最近はずっと引きこもるんじゃなくて貴族として彼らと交流をしてきたからだろう。善政のためか俺とフィリナはすぐに人気者に成れたので本当に父上様々だ。


「「ルキ様~!フィリナ様~!!」」


これだけしてくれているのに馬車の中にいるのは居心地が悪くなってフィリナは馬に乗りながら俺は浮遊魔法を使いながら彼らに微笑んで手を振る。フィリナは緊張しているようだった。


城門を抜けると一気に静になり人通りも少なくなる。これから数日間はこの馬車の中か……。


今回はトラブルも何もなく順調に進みすぎてかえって暇だったがそれでも耐え抜き待ちに待った王都へ着く。久しぶりにカリーとハンバーガーを美味しく食べ、フィリナと王都を散歩しているうちにコロッセウムが始ろうとしていた。俺達は受付に駆け込む。


「えーと、ルキ・グランです。闘技大会に出たいので登録お願いします。」


「グラン様、観戦に受付は要りませんよ。」


微笑んで受付の若い女性がそう言う。子供だけど俺は選手として入りたいんだけど年齢制限とかないよな?


「選手としてです。」


「えぇ!?失礼ですがちょっと貴方には早すぎるんじゃないでしょうか……。」


「問題ありません。危険だとわかったらすぐにリタイアするので。」


「…分かりました。」


受付嬢は渋々受付を済ませる。その様子だとこの年齢で出場するのは珍しいのだろうか?


「私、フィリナ・グランも出ます。」


「あ、貴方もですか。どうか無理せずに。全く貴方たちもさっきの子達も……」


心配そうな顔でブツブツと言いながら受付嬢は登録書のようなものを書いている。しかし心配しているのは彼女だけじゃない俺もそう、いくら魔法が使えたとしてもフィリナには厳しいはずだ。


「フィリナ、無理だと思ったらすぐに退場するだよ?」


「私だってそこそこはできるもん!だけどいざって時にはそうするから安心して?」


「ではお二人方、これを。」


受付嬢から渡されたのはチケットのようなもので番号が書いてあった。出場の順序か?


「このチケットを係員に渡して出場するので無くさないでください。記載されている数字は試合の順番を示しています。それと待機室はあちらです。御健闘を願います。」


説明を聴き終わった頃で丁度受付終了を知らせる知らせる係員のような者が通った。あと数分遅れてたら今年は無理だった。危ない危ない。


「ねぇねぇ、ルキは何番目?」


「俺は2番目、割りと早く闘えるな。フィリナは?」


「私は6番目だよ。」


初めての闘技大会で俺は勿論、女の子であるフィリナも楽しそうにしている。胸を躍りながら待機室に入るとそれまでご機嫌だったフィリナは一気に静かになる。それもそのはず、ほとんどが体格の良い男どもで異様なオーラを放っている。観戦席で見ていたときよりもかなり威圧感がでている。


「おいおい、誰かと思えば豪華な服を着ている貴族様じゃないかしかもガキの。どうしたんだい君達、迷子にでもなったのか?ん?」


筋肉がガッチリしていて力がありそうな人が上から睨み付けるように尋ねてくる。周りの人もニヤニヤと笑っていてこの状況はいつだか賊に襲われた時と似ている。ここに来た以上選手としてに決まってるじゃないか腹が立つ。


「いや、この大会で頂点取ろうと思って。」


気にさわったので挑発的な態度を取る。すると、選手達は一斉に睨み付けて目の前の男は今にも殴りかかってきそうな怒りをあらわにする。


「てめぇ、ふざけてんのか?貴族だからってこれ以上舐めた態度を取ったら殴り倒すぞ?」


その脅しでフィリナの目は潤んでしまった。おいおい、フィリナを大人が泣かしてるんじゃねぇよ。


「やってみろよ、筋肉お馬鹿さん?」


「この野郎!」


宣言通り殴りかかって来そうなので俺は体勢を整える。しかしその必要はなかった。他の選手が男を押さえつけたのだ。


「おい、やめろ!お前から売ったものだろ?それに貴族に手を出したら終わりだぞ!!」


「離せ!どうしてお前らはじっとしていられる!代わりに俺がこのガキを……!」


「君も君だ!こいつが悪いがあまり滅多なことを言うもんじゃない!!」


押さえつけている選手は首を俺の方に向けて俺に忠告してくる。…俺にも一応非はあるし謝った方が良さそうな雰囲気だ。


「…すいませんでした。行こう、フィリナ。」


「え、うん。」


控え室は複数あったので別の部屋へ移動した。フィリナを泣かせたやつのせいで何かムシャクシャする。この気持ちは大会で晴らそう。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

題名にキャッチコピーを追加してみました!明日投稿します。

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