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幼年期 三十二話 『ゴブリン退治』

一度執筆したんですけど消してしまいモチベーションが下がって投稿が遅れました、待ってくれている方すいません。

遅く家に帰ったことでお母様にこっぴどく叱られた後に床に着く。さっき起きたばかりたが疲れがまだあったのかさほど時間はかからず寝ることができた。


翌朝、いつもの訓練はせずにフレッド、フィリナそして俺は昨日の村の周辺に行く。


「今度は絶対に役立たずにはならないから!」


俺よりフィリナは張り切っている。昨日の失態を今日で解消させ、スッキリとしたいのだろう。


「わかってるよ、ただ無茶はしないでよ?」


「到着です。」


馬を降りて早速ゴブリンの痕跡を探す。探して数分も経たずにまだ新しい足跡を発見。


「足跡見つけたよ。」


「新しいですね。この先にきっと奴らはいます。」


フレッドの言う通り足跡の先にはゴブリンたちがいた。奴らは小川で休憩している。ざっと見て十数匹だ。


「ゴブリンたちは木の棒を武器としていますが村から奪った弓矢や包丁を持った奴がいますね。奪っても使い方は分からないはずですがなぜ…」


ゴブリンは弓矢の使い方を覚えたのか?意外と学習能力が高い生き物なのかも知れない。なおさら倒しておかなければ。ハマーン店で買った短剣を抜く。


「フレッド、俺が一人で奴等を倒してくる。俺が危ないと思ったら助けてくれ。」


「承知しました。」


ゴブリンたちは俺がいきなり茂みから飛び出したので驚くがそれはほんのわずかですぐに臨戦体勢を取る。俺も剣を構える。魔法で一気に片付けてしまうのも良いがそれでは自分の剣術の実力が分からない、ここは日々の練習の成果を試そう。


最初に三匹が突進してきた。基本の構えはできていて脇がしまっているがそれでもフレッドには遠く及ばない。今の俺の動体視力なら容易に見極めきれる。


一匹の首を跳ねてその勢いでもう一匹の腹を深く抉る。小さい短剣だが切れ味は申し分ないようだ。最後の一匹には剣が弾かれたものの蹴りを入れて、体勢が崩れたところに瞬時に詰める。体が俺と同じくらいなのに質量は小さいのか思いのか飛んでしまったが立て直す前に切り刻む。


「ギィァ…」


ゴブリンの断末魔が聞こえたと思えば素早く風を切る音が走り、ほぼ同時に腕の方がズキリとする。慌てて確認にしてみると先端に何か塗ってある矢が刺さっているのに気付く。三匹に夢中で他の奴等をあまり意識していなかったのが原因だ。ともかく塗ってあるのが毒だとしたら不味い。


「ルキ様!」


茂みの中からたまらずフレッドが出てきた。あの様子だとこれはやはり毒か?しかしまったく彼は視力がいいことだ。


「…大丈夫だ。」


同じ失態を繰り返さぬように警戒を怠らず応急処置に入る。矢はあまり深く刺さっていなかったのですぐに抜くことができたが問題は毒だ。これが少し面倒くさいというか痛い。毒が体全体に回ると終わりなので刺さったところの肉を抉る。勿論先程のゴブリンの肉ほどとはいかず少しだけだがそれでも痛い。『ヒール』が使えるフィリナがいてくれて助かった。


服を千切り、腕に巻いている間を逃すほど魔物も馬鹿じゃなかった。数匹が再び弓矢を構え、さらに数匹もまた突撃してくる。矢を回避するのは簡単だが突っ込んでくる奴等は両手が塞がれているため撃退不可能。俺は渋々浮遊魔法で浮かびながら複数の『ファイヤーボール』を出現させ、6匹を倒す。やはり魔法を使うと数秒で終わってしまう。


応急処置が終わる頃には残りの数匹は逃げ去っていた。流石に一人で9匹倒した者には分が悪いと思ったのだろう。


「フレッド、フィリナ追ってくる。」


「あ、まってルキ!」


フィリナに呼び止められるが村を荒らす魔物は早めに処理しておきたいため浮遊魔法でゴブリン達を構わず追う。


「もう!ルキったら一人で突っ込んで!!」


フレッドたちが来る頃には逃げたやつは全て片付け終わっていた。フィリナはフレッドの背中から飛び降りる。


「ごめん、だけどフィリナだけには言われたくないんだけど?」


「うっ…あ!早く腕を診せて?」


心配してくれるのは悪くない気持ちになるが昨日突っ込んだフィリナがどうして言えた口なのか面白くて笑ってしまう。


「おぉ…ルキ様のもそうですがフィリナ様の魔法も中々腕が良いですな。『ヒール』でここまでとは……」


「えへへ。」


みるみる内に抉られた肉は元通りになり、痛みも全く感じなくなる。


「ありがとうフィリナ。」


「うん、どういたしまして。」


「先のルキ様の状況判断といい今の魔法といい一体お二人様はどこまで強くなるのかこのフレッド興味が湧いてたまりません!」


「はは、フレッドもありがとう。もうそろそろ昼時だ、屋敷に帰ろうか。」


「はい、ゴブリンのあの行動もダリエルとギルドに伝えなくてはなりませんし。」


俺らは帰路に着く。今日はまだゴブリンとかいう弱い魔物だったが段々とレベルを上げて森の奥深くまで行ってやる!


ここまで読んでくれてありがとうございます。

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