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幼年期 二十七話 『弱者と強者』

SNSにて他のなろう作家と交流するのは楽しいものです。

コロッセウムが終わった後も俺の興奮は止まらないでいる。正直、メインイベントにはあまり期待していなかったのだが予想外に楽しかった。是非、自分も参加して己の強さを確かめてみたいが俺なんてまだまだお父様やエルマン卿と比べると弱者だ。色々と思考を巡らせているとお父様が宮殿の一室に入ってくる。お母様も一緒だ。


「お、なんだルキあんなに不服そうだったのが今じゃ興奮しているのか?」


俺の落ち着かない様子をみてお父様に察されてしまった。


「は…はい。エルマン卿もお父様も最高でしたよ!」


「ふっふっふ、やっと我が子も親を尊敬したか。」


別に今まで尊敬していなかった訳ではないのだが……。そんなことよりあんなにも両者傷つけあっていたのにお父様に傷は見当たらない方が気になる。


「お父様、エルマン伯爵様との傷はどうしたのですか?」


フィリナが俺を代弁して効いてくれる。


「ん?ああ、この闘技大会には光魔法を極めた上に医療までかじったやつがいるからな。例え腕がちぎれてもくっ付けるくらいのことはできるそうだ。」


「すごい!私もそんな魔法使いになれるかなぁ……。」


フィリナは光魔法の『ヒール』をこの年齢にして習得できる子だ。きっとそれくらいは目指せるだろう。


「なれるさ。立派な光魔導師になって俺の傷も治してくれよ?」


「えっ!?あ、うん!」


「あら。」


フィリナは赤面になる。変なことを言ったか?いや、言っていないな。ただ恥ずかしがってるだけか。そしてお母様なぜ微笑んで、いやニヤニヤしているんですか?


「さて、我が領地へと帰還しますか。」


「え、数日いるんじゃなかったんですか?」


別に俺は構わないのだが、まだここにきて2日なのにもう出発か。フィリナやお母様はそれでいいのかな。


「ん、まだいたいか?」


「俺は特に…」


チラリと隣に目を向ける。フィリナは黙っている。フレッドはいつも通り無表情。お母様は何か言いたけだ。


「フィリナ……いいの?」


「…また別の機会にします。」


一体何の話をしているのか分からないが女性同士だ。きっと何かあるんだろう。


「…じゃあ明日の昼頃に出発だな。俺はまた地方の貴族に挨拶しに行ってくるよ。」


お父様も俺と同じでお母様とフィリナの何かを感じとり今すぐには出発しないことにした。おそらくだけど。


「フィリナ!ファイト!!」


「お母様!そんな大袈裟に…」


「うふふ、それじゃあフレッド二人を頼むわ?」


「かしこまりました。」


あたふたしているフィリナ、かわいいな。って俺は3歳児で何を考えているんだ。あぁ、とっても今更感が出てくるけど。お母様とお父様は部屋を出ていく。


「ル、ルキ!」


「は、はい。」


フィリナはいきなり椅子から立ち上がり大声で俺の名を呼ぶ。そんなに大声で呼ばれたら驚くよ。


「きょ…今日夜ご飯一緒に食べない?美味しいところ見つけたの。」


「勿論!」


フィリナからのお誘いだ。断る理由もないがまるでデートみたいな誘い方だな。俺はともかくフィリナは4歳だろ??


こうして王国誕生祭を短い間だがしっかりと堪能したグラン家はルミナス領へと帰還する。でもまさか王都一番の名物が2つあるとは驚いた。フィリナが紹介してくれたハンバーガーは何だか懐かしくて美味しかったし本当に祭は良い。


屋敷に着くと皆疲れてふかふかのベッドですぐに寝る。俺もまた、疲れて寝ようとする。丁度そのときあの声が頭に響く。


「ルキよ、久しいな。」


神様だ。お久しぶりです。今度こそ魔王戦ですか?


「だからお前にはまだ十分な実力がないと言っているだろう?それとも早く魔大陸に行きたいか?」


魔大陸?そこに魔王ジャミスがいるんですか??


「ん?ああそうだがルキ、お前いつから敬語で我に話しかけるようになった?」


え、それは神様のような存在カミューをようやく神様と認めたときでしょうか?俺にもわかりません。ああそうだ、きっとフィリナとの出会いを促してくれたからでしょうよ。


「ふむ、それじゃあお前はもっと我を良い意味で認めるな。」


はい?言っている意味が良くわからない。


「告げだ。コロッセウムに3年後出てみるといい、魔王ジャミスとの戦いは何やら悪い予感がしてな。己を鍛えておいて損はない。」


わかりました。でも俺なら告げなんてなくとも出場してましたよ。俺はもっと強くなって…


「想いを寄せているフィリナを守る、か?」


そんなんじゃありませんって!…そうかも。


「そろそろ時間だ。まぁ頑張れ。」


神様のその頑張れは何にたいしてですか!?あ、あの人もういない。思えば人の心中を読み取りちょっと小バカにする者は神様と呼べるのだろうか。いいやきっと悪魔に近くて比較的人に優しい何かだ。


「悪魔とは何だ、ひどい言いようだ。では今度こそおさらばだ。」


…まだいた。やはり悪魔か?


ともあれ俺は弱者から強者にならなくてはならない。言論、武力、才能のようなもの何もかもが劣っていたならばその者は弱者だ。俺は絶対に自分の誓いを運命を……そして想いを達成する!


ここまで読んでくれてありがとうございます。

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