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幼年期 一話 『異世界へ行く前に』

まだ失踪しないよん。

カミューの手を俺は握る。手をさしだしてき時にはカミューの神々しさがよくわかり鳥肌がたってしまった。


「ふむ、悪くないな…さて、対策というのはだな…細胞分裂というものをしっているな?」


ああ、知っているとも。地球のこともよく知っていてカミューはやはり神と思ってよさそうだ。


「それを、応用する。触れるぞ。」


そう言って俺の頭に手を添える。しばらくすると俺の隣に俺ができていくのが見えた。それからさらに数秒後、隣の俺は完全に俺のクローンになっていた。隣の俺が目を開けると回りをキョロキョロして


「ここは、どこだ!俺をどこに連れてきた新手の誘拐方法か?」


なんてことを叫んでいる。


もう一人の俺が第二声を言おうとしたときにフッと姿を消した。


「お前がこちらに来る前の状態で再現し、元の世界に返した。あちらのお前は一瞬ここを見ただろうがきっと夢だと思うだろうな。」


カミューが苦笑いをしながら言う。俺もつられて笑う。ともかく、これであちらの世界での俺は大丈夫そうだ。カミューが手を添えている最中に異世界へ行く決心を固めたしな。


「さて、もうひとつの問題だが…私にできることならばなんでもしよう。」


おお、十分なメリットだ。それは何個か注文できることなのか?


「無論。」


ふむ、ではあちらの世界では人生を1からやり直せてくれ。それと、異世界で転生する直前にこちらの記憶をなくして欲しい。ああ、ガウスを倒すことについての記憶ではなく、地球での記憶な。いくら離れていようがこの世に全く同じ人物がいると思うだけで居心地が悪い。


「もっともな、意見だな。よし、それにサービスをつけてやるぞ。」


カミューはニヤニヤとしている。この俺に一体どんなサービスをつけてくれるのだろうか。それは、あっちへいったときのお楽しみだが記憶が無くなってしまうから結局はわからないのだろうか?


「ん、知りたいか?それはだな、生活と容姿の保証だ。」


おお、ありがたい限りだ。確かに異世界へ転生しても捨て子か何かになってすぐのたれ死んではカミューたちにとっても良くないことだしな。


「そろそろ、いいか?安心しろ、記憶はなくとも何かと助言するつもりだ。」


そういいながら俺にまた手をさしだしてきた。遂にファンタジーの世界だ。母さん、父さん、行ってくるよ。別に世界を救うとかじゃないけどさ。


目の前が一気に眩しくなると同時に俺の意識が遠のいていくのがわかる。そして、俺は意識を失った。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

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