象徴詩『破綻杏』
鉤裂き体罰 空っぽの胃袋
路地漬け心拍アパシー
貧困金融滑り台
磁石を散歩の砂鉄場
リードの臍帯
駅ナカロッカー
托卵鳥の借り衣装
灰被る市営施設直行
終点蒐集癖
路線シナプス蝶々結び
バットで打つ柔らかい頭が机上に飛び散り
無い家に走り
金槌で叩く堅い頭がプールに転がり
虎挟みに掛かる孤児百匹
赤 青 黄
ざくざくと
多動体の溜め込み
生殺し飼育崩壊
福祉十露盤 削ぐ耳 煤ばむホール
収容装置の青銀香
偏見附託に垂れる目玉に紫煙の梁引く
集団管理の原形質壁
死心透明 透過する
這い出て齧る 貪り喰らう
通った真夜中 ルビー色
公衆に生る虚実の酸




