1章
第1章です。あまりひねり出せなくて、迷ってはいたんですけど頑張りました。
1
鳳凰寺財閥が開発した完全没入型仮想現実ーの英語表記である、Fully immersive virtual realityの略を取って〈FIVR〉ーは世界で多くの人を魅了した、フルダイブ技術だ。世界中の授業で使われており、小型なので持ち運びも可能だ。
2
世界では強者と弱者での食物連鎖が基本だ。だがしかし、弱者が強者に勝てる日は来るのだろうか。答えはイエスだ。なんせ下剋上という言葉もあるからな。昔からそれを、下剋上を恐れて弱者を苦しめているのは強者と相場は決まっている。と、僕こと神埼白斗は思った。なんでこんな話するかって?何一つ関係ない話がしたかったからだ。他に理由はない。ところで、なぜ部室がこうもグッチャグチャなんだ?掃除がめんどくさい。
3
「はぁ〜。つかれたぁぁ。」
ため息を付きながらも制服を脱ぎハンガーに掛ける。私服に着替えた白斗はカバンの中から〈FIVR〉を取り出す。形状はヘルメットのようで、明らかに違うのはそこから伸びたコードは机の下にあるPCのサーバーとコンセントに繋がっている。取り外しのできるコードなので便利だ。〈FIVR〉をつけようとしたその時、ピンポン♪という軽快な音が玄関の方から聞こえてきたので〈FIVR〉を布団の上において玄関へ対応していく。
「なんか頼んだっけな?はーい。ちょっとまってくださいねー」
テレビをつけているが少し音が大きい。音量を下げた。下がった音には、アイドルの歌声があった。世界的にも有名でオーディナルゲーム大会の主題歌にもなったほどだ。顔はとてもかわいい。目がくりりんとしてて、輝いていて、声も世界中の人を魅了させるほどにはきれいな透き通った声だ。長い髪で、栗色をしている。目の色はすこし青みがかっている。カラコンなのだろうか。名前はなつめというらしい。
「はい。おまたせしました。なんの御用ですか?」
なんの御用ですか?といったのは宅配の制服ではなかったからだ。あと一つ理由はある。
「あ、、、えと、、、聞きたいことがあるんですけど、、、、、いいですか?」
その理由とは見た目が幼いからである。フードを深く被った少女だった。顔を隠したいのだろうか。発言からして道を訪ねたいのだろうか。なら丁重に説明をしてあげなくてはと思い、どうぞと答える。
「あ、、、はい。聞きたいこととはですね、、、えと、、、ちょっとお話しにくいのですが、、、、あの、、そのぉ」
少女は人見知りなのだろうか。まぁ何にせよ中で話そうと思い話しかける。が、質問したいことがあったので聞いてみる。
「なんで、隣の家の人に聞かないんだ?在宅されてるでしょ?」
そう、僕が今住んでいるのはアパートであり、左右にお隣さんが住んでいる。
「そう、、、、なんですか?まぁ、、聞きたかったのはあなたですよ。神埼白斗さんの家であってますか?」
急に名指しされびっくりする。
「あ、、あぁ。あっている。僕が神埼白斗だよ。」
少女はとても落ち着いたように笑顔になった(ように見える)。緊張がほぐれたのだろう。
「でもなんで僕に?」
疑問になったことをぶつけてみる。
「あぁ、そうですね。でも、この話は少し長くなるので中でお話してもいいですか?」
「あ、、りょうかい。どうぞ。」
リビングまで少女を誘導する。掃除しといてよかった。少女を誘導する際とてもいい香りがした。あまり嗅ぐのは社会的に良くないのでこれ以上はやめた。
4
お茶を出し、今度こそお話が始まるところであった。
「まずは自己紹介ですね。私の名前は白坂夏芽です。気軽に夏芽と呼んでください。どうぞよろしく。」
「あぁ、こちらこそよろしく」
「早く本題に入りたいのですけどもう少しお話したいので時間を借りますね。あぁ、忘れていました。フードを脱ぎましょうか。そちらのほうが話が早い。」
少女ー改、夏芽ーがフードをめくりながら話す。すると先程までは見られなかった夏芽の素顔を見ることができた。その少女はとてもかわいらしく、僕とは大して年齢も変わらないのに幼く見える。童顔だ。ただ、目はくりりんとしていて、輝いていている。髪は長く栗色で、目は少し青みがかっている。そう、テレビに出ていたアイドルのなつめである。
「え、、、あ、、、、、、」
声にならない声が部屋中を響き渡る。人は信じられないものを見たときとても頭が混乱する。今混乱している。とても混乱している。
5
「落ち着きましたか?」
その一言で僕の脳は現実に戻される。決して落ち着いてはないが、最初に比べたら結構落ち着いていた。
「あぁ。」
「では、お話しますね。私は、仕事をしていまして、学生兼アイドルです。今では世界を股にかけています。あまり外に出るのはよろしくないのですが命令ですので。」
命令という言葉に意識が向いた。どういうことだろう。僕に対する命令などあるのだろうか。大企業に関係しているわけでもないし。夏芽が続ける。
「私は白斗くんに用があってきました。」
用?用とは何だ?思い返してみるが心当たりはない。夏芽が続けて話す。
「|《IF》《イフ》でもあるあなたに。」
「あ、、、、、、、」
その一言を聞いてゾッとした。そう、僕ー神埼白斗はあの世界大会である、オーディナル・ゲーム大会に勝利した、〈最強〉と称されるようになって、他のプレイヤーとは比べ物にならないほどのPSを持った少年、|《IF》《イフ》だった。そう、だったのだ。優勝したのは今から2年前、優勝トロフィーを手にしてから半年後のある日、SPの運転により移動中だった|《IF》《イフ》は不慮な事故により表には姿を表さなくなった。ちなみに事故があった日は誕生日であり、14歳になったばかりだった。実のところ、|《IF》《イフ》は生きてはいた。だが、記憶をなくし、ゲームはできないと判断した政府は今までの贖罪として|《IF》《イフ》を神埼白斗という名前をつけ、普通の人間に戻してあげたのだ。医者には記憶は戻るだろうと言われているが可能性は皆無。
「なぜ僕が|《IF》《イフ》であることを知っている?ましてはなぜ2年前のことを今更ほり返す必要がある。」
憤りに近い形で夏芽に質問する。
「順を追って説明しますね。すべては|鳳凰寺《ほうおうじ》財閥が手配をしていました。2つ目ですが、あなたにこれをお渡ししたく。」
夏芽が懐から封筒が出され渡される。開けてみると招待状があった。
「招待状、、、?」
「はい。この招待状は鳳凰寺財閥が運営する桜花学園への転校の書類です。よろしければサインを。」
桜花学園はとても待遇の良いところらしい。だが、学費が多く自分では払えない。親もいない、頼れるものもいないとあっては、転校すらもできないだろう。
「それについてはご心配なく。鳳凰寺財閥がお支払いします。ついで、頭は良いと存じていますので特待制度を活用します。それと、衣食住はこちらがサポートしますのでご心配なく。というか、退学手続き済ませちゃいました。」
夏芽はてへぺろんという勢いで笑顔で返す。しかし、僕はというと、とても冷静な対応をしていた。目はピリピリしているが。まぁたいしてデメリットはない。高待遇で桜花学園に通えるのだから。と、葛藤する時間もめんどくさいのでさっさとサインする。と気になる事項があった。
「なぁ、これどういうことだ?」
そこには第十七条:学校内で起きた負債などは完全自己責任であること。と書いてあった。
「あぁこれですね。これは、ゲームの賭けとして、いろんな物を賭けるんです。あまりにも賭けすぎて自分では到底払えない域にまで来る生徒もいるそうです。その時は学校退学が一番ですかね。」
「わぉ、、、」
なかなかにハードな学校だと思いつつサインする。別に、これだけじゃない気になったところもあったが、いちいち気にせずサインを続けた。
「じゃあこれで書類は全てですね。ありがとうございました。明日から通えますけど、どうします?別にいつからべもいいですよ。但し、私と同じ教室なのでサボりとかは許しませんよ。」
とんとんと書類を片す。わぁこんなにあったんだ資料。すごいなぁ。と思いつつ返答する。
「あぁ、明日からで構わないよ。サボりは、、、、多分しない。」
「了解です。また明日。制服は17時位に届けますので。その際に色々渡します。」
と、外に出ていって手を降ってきた。なので振り返した。小動物みたいだなぁと思うのはどうしてだろう。
「桜花学園かぁ。忙しくなりそうだなぁ。」
めんどくさくなるような気もしないでもない。だが、眼の前にある青春を謳歌してやるという気持ちでいた。
「ーーーおうかだけに」
というしょうもない事を言いながら。。。。
さて、今回はアイドルの白坂夏芽が登場してくれました。結構登場人物の名前とかはひねり終わってどういう登場の仕方をしようか迷っています。前回はあとがきが長かったですけど今回は短めで終わらせたいと思います。
謝辞
読者の皆さん、ありがとうございました。次回もまた見てくれるとありがたいです。
では、また次回に
《追記》
若干の修正を行いました。修正内容は〈IF〉に関する時系列の変更。部活から「科」への改名。物語変更です。
6歳で優勝→12歳で優勝
現在年齢は15歳で固定します。
大幅変更はこれで終わりですのでご迷惑をおかけしてすみませんでした。




