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small world  作者: 坂田リン
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願い



大好きだった人が死んでしまった。


悲しんだ。


とても悲しんだ。


命は尊い物であると同時に、命は痛みであると知ってしまった。


体にぽっかりと穴が空いたようで、絶望が孤独を自覚させ、ずっと下を向くようになった。


周りにも暴言を吐いた。


あまりにも辛過ぎて、知らない世界に籠った。


自分だけしかいない、寂しさもない世界。


そこに()が来た。


彼は私に寄り添ってくれた。


何気なく会話をする、彼が庭にいる姿を見る、微笑みかける表情を見る。


穏やかで、優しく、とてもかっこいい。


全てが愛おしくて、ずっと彼の隣にいたいと思った。


でも悲しいことに、彼はどこかへ消えてしまった。


落ち込んだけど、恨むことはなかった。


私が原因だから(・・・・・・・)


私に責任がある。


私が彼を追い詰めてしまった。


彼の痛み(・・)を知っていたのに。


悔いても、悔いても、彼は戻ってきてはくれない。


ああ、辛い、寂しい。


会いたい。


会いたくて仕方がない。


また二人で小さな世界を歩きたい。


私の願いは、たったそれだけ。


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