喉の渇き
事が終わった後も、あきはずっと俺の身体に舌を這わせている。俺の身体はそんなにうまいのか?
対して俺は、なんだかトイレに行きたくなってきた。
「あきごめん、ちょっとトイレ」
「おしっこ?」
普通に聞いてきやがった・・
「まあ・・そうだけど」
「飲んであげようか?」
は?
今なんて?
「ごめん、もう一度言ってくれる、あきちゃん?」
聞き違いだよな?
「やだ〜信二くん。照れるよ、あきちゃんだなんて〜。だ、か、ら。飲んであげようか?おしっこ」
う、嘘だろ?いくらなんでもそれは。
「お、おいおい。ちょっとその冗談は笑えねーって」俺、今ちゃんと笑えてんのかな?
「冗談じゃないよ。わたし、信二君のなら全然構わないよ。むしろ、飲んでみたいくらい」
あ、あき?
「それに、こういうプレイ好きな人もいるらしいよ。信二君もすぐに好きになるよ」
そう言って、あきは俺のをくわえる。
「ふぁい。らしていいよ」くわえたまましゃべる。
冗談じゃねー。あきの綺麗な口にそんなもん出せるかよ。まあ、他のは出してるけど。
「い、いいよ。俺、トイレでしてくるからさ」
そう言って俺はやや強引にあきの口を離させ、足早に部屋を出た。
思えばこの時だったかも知れない。はじめてあきを『異常』だと思った瞬間は。
俺はこれから、あきの異常性、変態性をたっぷりと、それこそ嫌になるほど味わうことになる。