俺とあき
エロ注意
「それで、俺がパスしたボールを正樹が弾いちゃったんだ。そしたら村松の頭にそのボールが当たって、村松のかつらが取れちゃってさあ!なんかこう、時間が止まったっつーかさ、空気が凍ったっつーか、とにかくあの時の村松の顔は最高だったぜ!」
俺の話にあきはくすくす笑っている。本当に楽しそうだ。
俺達は余り会話が止まることはない。それほど関係が充実してるんだと思う。
しばらく歩くとあきは俺の前に立って言った。
「ねえ、今日も信二君の家で勉強してもいい?」
その言葉を聞いて、俺は心臓の鼓動がいっきに速まるのを感じた。
あきにとっての『勉強しよう』は、『エッチしよう』という意味だと気付いたのは最近だ。
はじめて体を合わせてから今日まで、週に五日は必ずするようになった。
俺は今だ恥ずかしさが抜けないのだが、対してあきはどんどん激しく俺を求めるようになった。
それ自体は全然嫌じゃない。むしろうれしい事なのだが・・・
行為の時のあきは少し、変わってるのではないかと疑ってしまうことがいくつかあるんだ。
―――
「それでね、これを―」
「あ、そうやればいいのか。なるほどなるほど」
場所は変わって、ここは俺の部屋。床に簡易テーブルを置いて、そこで二人で勉強している。あきは頭が良いので、教わるのはいつも俺だ。まったく、あきには頭があがらない。
一段落つくと、あきは俺の手を握り、ほてった顔で見つめてきた。
「あ、あき?どうした?」
沈黙に耐え切れず俺は問い掛ける。答えなんかわかってるのに。
「信二君・・・。今日も・・・いいかな・・・?」
切ない声が俺の耳に響く。俺はそれだけで理性がぶっ飛びそうになる。
「あ、お、俺は良いけど、こう毎日だとあきの両親が心配するんじゃ――んっ」
俺の言葉を最後まで聞かずあきは唇を押し付けてきた。そのまま俺を床に押し倒す。
「信二君、はっ、信二君、信二君!」
「ちょっ、ちょっと待て!せ、せめてベッドの上で、な?」
「う、うん」
激しく求めてくるあきを、どうにか落ち着かせ、俺達はベッドへ移動する。
ベッドに移動するや否や、あきは俺に覆いかぶさり、強引にキスしてきた。
本当にエッチの時はやけに積極的だよな、等と場違いな事を考えていると、口の中に舌が入り込んできた。俺はそれに応える。お互いに、舌を絡め、吸い、唾液を交換する。水っぽい音が、室内を支配していた。
満足したのか、あきは唇を離す。そして、俺の服を脱がしにかかる。俺はされるがままだ。
脱がし終わると、あきは俺の体中にキスをする。本当に、至る所にだ。
ここからだ、あきのおかしな所は。
臭いを嗅ぐんだ。
それも、脇、足、股間、尻などの、こう、ディープな所ばかり。
今も、俺の股間に顔押し付けて深呼吸してる。
「な、なあ。それって興奮するのか?」
俺は思い切って聞いた。
「うん、すごく興奮する!誰も知らない信二君の臭いを私だけが嗅いでる。そう思うだけで興奮するよ!はあはあ」
あきは少し血走った目で早口に言った。
嬉しい・・・のか俺?
それに、このあきを見るたび、萎えるのはなんでだ?
答えが出る前に、あきが俺のを口に含んだ。
「あっ、ま、待てあき。俺今日体育あったから、その。」
「んっ。いいよ別に。寧ろそっちのが興奮するよ!」そう言って激しくする。
あきの口はすごい。俺はいつも、数分ともたない。
今日も、もう限界だった。
「あきっ!俺もう・・・」
俺はあきの口内に果てた。
あきはそれを嬉しそうに飲み込み、残ったのも全部吸い出そうとする。
「ぷはっ。気持ちよかった?」
笑顔でそういうあきは、めちゃめちゃ色っぽいんだ。
俺はさっきあきの口に出したのもわすれ、あきの唇にしゃぶりつく。強引に舌をいれ、口の中をかきまわす。あきは俺の頭をしっかり押さえ付け、それに応える。俺のはすでに準備が完了していた。
「はあはあ、あき、俺もう入れたい」
「いいよ。いつものあれ、言って」
「あき、愛してる!」
「私もっ!大好き!」
こうして、俺達は交わる。お互いの名前を何度も呼んだ。俺はあきの中で、果てた。