第七話 魔眼に苦戦
転生不登校~不登校だけど転生したんだが~をお読みくださり、ありがとうございます!
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今日は魔眼を使い上級魔術を使う日だ、そもそもの上級魔術が難しいのに魔眼を使うとか無理がある。
「本当にできるんですか?」
「ええ、目に魔力を集めることを意識すれば出来るはずです」
何だその表現目に魔力なんて集められるのかよ。
だが、俺も魔眼を使ってみたいしやってみるか
「んん、んーー」
「どう? どう?」
どう? と言われても何も起きないんだけど、強いて言えば目が疲れたぐらいかな。
「出来ませんけど」
「え!? できないんですか?」
「はい出来ませんけど」
「そうですか。すみません魔眼を持っている者に魔術を教えたのはパラディが初めてで適当な事を言いました」
おいおい、まじかよこの人、俺魔眼使えないじゃんかよ。
「いやーイメージとかでどうにかなるかなと思いまして、えへへ」
えへへじゃねえよ! そんな許しを請う小動物みたいな顔しても、魔眼使えなきゃ許さねえぞ。
「え、パラディ魔眼使えないの?」
「ごめんなさい、そうなのかもしれないです」
ちくしょう、俺昨日ライネスにドヤ顔で「魔眼を使えたら見せてあげます」って言っちゃったんだけど。
「少し時間をください、イメージしてみます」
「別に魔眼を使えなくともちゃんと教えますよ」
「少し静かにしてください、今集中してます」
集中しろ! イメージだ、初めて魔術を使った時みたいに魔力を感じ取れ、手に魔力を送るように目に送るんだ!
あれ? 何かおかしいぞ目が温かくなってきた、いや温かいなんてもんじゃない、眼球が燃えそうだ。
この状態で目を開けば眼球を使えるのか? やってみよう。
「どうですか?」
「パラディ! 血が出てるわよ」
「え?」
確かに液体が頬を滴る感触がある。
たが俺はそんなことよりも今見ている光景に驚いていた。
「パラディ!」
「パラディ魔眼を閉じてください」
そう言い、ライアが俺の体を触ろうとした。
だがライアの手は俺の体に触れられ無かった、いや触れられないんじゃない、そこに俺の体がないんだ
どういうことだ? 俺の体は確かにここにあるはずだ、そう思い自分の腕を見る、俺の腕は黒いモヤのようなものに染まっていた、その瞬間俺は恐り叫んだ。
「なんだ! これは!?」
意味がわからない、足を見る服を見る全てがモヤに包まれていた
「パラディ! 早く目を閉じて!!」
俺はライアの言葉に無意識に反応し、目を閉じた次に目を開けたときには体にモヤは無くなっていた。
ホッとする俺に間髪入れずに鈍い衝撃が走った。
「パラディ! 良かった〜!!」
「どうしたんです、か‥‥‥」
その瞬間俺は気絶した。
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どれだけ経っただろうか。
目が覚めると俺はピレッジ邸にいた、ピレッジとイステルが心配そうに見ている、ライアは申し訳無さそうにしている、ライネスは泣いている。
「良かった! パラディ君心配したんだぞ」
「僕はどうしてここに?」
「それは私が説明します」
そう言いライアは、俺が気絶した後の事を教えてくれた。
どうやら俺は魔眼の使用による、急激な魔力消費による魔力切れを起こしたらしい、だがただの魔力切れならいいが、俺は魔眼を使ったことによる魔力切れだったから何が起こるか分からなかったらしい。
「なるほど、ご迷惑をお掛けして申し訳ないです」
「いえ、私の責任です。ごめんなさい」
「いえいえ、謝るの必要はありまッ」
ライアの謝罪を断ろうとした瞬間、何かが俺にぶつかってきたいや、飛びついて来たか。
「良かった〜! パラディが倒れて〜!」
「すみません、また泣かせてしまって」
飛びついて来たのはライネスだった顔には大粒の涙を浮かべている。
「心配したんだから!」
「はい、すみません」
「こらこら、パラディ君はまだ安静にしなきゃ行けないんだから」
そう言い、イステルはライネスを引きはがす。
俺はまたライネスを泣かしてしまった、もうこの様な事は二度と無いようにしなければ。
「それで、魔眼の件ですが」
「はい! どんな能力なんですか?」
俺の魔眼はどういう能力は何だ? 写○眼か? それとも輪○眼か?
「正直私では分かりません」
「え? えー!?」
「申し訳ありません、ですが使っていくうちにわかるはずです」
ほーなるほど、ライアにもわからない程の凄い魔眼な訳だな、うんそう考えよう。
「なるほどならいまからまた使いにいきましょう」
「だめだ」
「だめよ」
「だめです」
おお。見事に全員にだめと言われてしまった。
「今日は安静にしてください、明日からはパラディの状態によって決めます」
「わ、分かりました」
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あれから半年が過ぎた相変わらず魔眼の制御が出来ていないが、上級魔術は少しだけ使えるようになった例えば大量の水を出したり、暴風を吹かしたりする魔術だ。
「パラディは、まだ魔眼の制御ができないの?」
「はい。何か感覚が分からなくて」
俺だって気にしてんだから焦らせるようなこと言うのはやめて欲しいもだ。
「せめて、どの種類の魔眼か分かれば私でも対処できると思うのですが」
そうだよ! そもそも海神級の魔術師が、俺の魔眼の能力を分からないというのがおかしいんだよ。
「ですがこの半年で、少しなですが、あなたの魔眼の能力は分かりました」
「え? なんですか?」
「一つ目は、魔眼使用時の魔力量の増大化」
「二つ目は、物理的にも魔術術を使っても触れることのできない黒いモヤを出せることです」
「確かに! 私の雷でも、パラディはなんともなかったですね」
そうだった俺はライネスに雷を落とされたことがあったは、あの時は耳がおかしくなりそうで気にしてなかったがそうか、触れられないのか。
「なるほど」
「私はこの様な魔眼を持つ人を見たことが無いのでアドバイなどはできませんが」
「いえいえ、教えてくれてありがとうございます」
「パラディは魔眼で何か見えたりないの?」
「見えないですね」
確かに! 俺は魔眼を使っても魔力も未来も見えないんだけどどうなんだ?
「そうですね。一応魔眼と言っても目なので何かしらを見れるものなのですが、パラディはそうではないらしいですね」
「そうですか、何か凄いものでも見えたら良かったのですが」
「いえいえ、まだわかりませんよ? パラディの魔力制御が上達すれば見れるものがあるかもしれません」
そうか、そうだよな! 俺がまだ未熟だからだよな。まだ可能性はあるよね!
「そうよ! 私ぐらい制御出来なきゃね」
「はい、頑張ります」
よし! 魔力制御に上級魔術、やることは山積みだ! 頑張ろう。
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