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第九話 ファーストキス

転生不登校~不登校だけど転生したんだが~をお読み下さり、ありがとうございます。

感想や指摘がありましたら送っていただけると嬉しいです。それではどうぞ。


 ライアがピレッジ邸を去り、一ヶ月程が過ぎた。


 俺とライネスは最近。外でよく遊ぶようになった、前世ではあまり友達がいなかったから、俺からするとかなり新鮮な気持ちだ。


 「パラディ走ってよ」


 「僕、疲れました」


 こうやって外を駆け回っていると、実感する事がある。

 それは自分の体力の無さだ。ライネスの体力が多いいのか俺の体力が無いのか、まあ運動しなければならないということだ。


 「パラディは魔力量が多いいのに体力は無いのね」


 「普通に、ハアハア、運動不足ですよ」


 「そうなの? なら運動しなきゃじゃない」


 ライネスと微笑ましい会話をしているとピレッジ邸から離れていることに気づいた、俺はあんまり町に行かないから、帰り道が不安だ。


 「ライネスさん、帰り道わかります?」


 「当然よ! わかるに決まってるわ」


 良かった〜さすがライネスちゃんこうゆう時頼りになる女はいい女だ。


 「おい、君達? どこの家の奴だ?」


 なんかよく分からないガキに話しかけられた、あれ? これってこのガキをぶ○殺してライネスを助けて、惚れさせるイベントか?


 「お前らこの辺で見ない顔だな」


 おっなんか増えた、やはりそうゆうイベントらしいな。よし、こいつらを踏み台に俺はライネスを惚れさせてやるぜ。


 「おい、こいよ。 こいつら高そうな服着てるぜ」


 「ほんとだ、貴族のガキか?」


 「ラッキー」


 あれ? また増えたていうか少し距離があって気づかなかったけど、こいつら俺達より年上だ。俺達が小学生ぐらいだとするとこいつらは中学生ぐらいだ。


 「誰ですか? あなた達は」


 お! 流石だ心強い、生まれも育ちも貴族のライネスちゃんからすれば、怖くも何ともないのか。

 正直お兄さんは怖いけどな。


 「お!? めっちゃ可愛いじゃんか、当たりも当たりだぜ」


 「ハハ、腕がなるよりも腰がなるぜ」


 「お前らどっかの貴族か?」


 畜生、こいつら俺のライネスをいやらしい目で見やがって! 数がいるからって調子こきやがって。


 「そうです。私達はラステリア家の者です、私達に危害を加えたらお父様が怒りますよ」


 「聞いたか? ラステリア家だってよ」


 「あのお人好しバカ貴族かハハ」


 「こりゃいい、貴族の少女の処女をってか? ハハハ」


 何笑ってんだ、こいつら? 普通に考えて貴族に手を出したら、家族総出で処刑されるだろ。

 俺の常識が間違ってるのか?


 「パラディ大丈夫よ、私が、、どうにか、、」


 そう言い、ライネスは泣いてしまった。当然だろ初対面の男達に笑いものにされ、いやらしい目で見られるんだ。泣きたくもなる。


 「おい、お前この嬢ちゃんおいてくならお前には何もしねえよ」


 「いいのか? こいつも貴族だぜ」


 「男に興味あんのか? お前」


 そういう事か、貴族の金目当てとかじゃなくて貴族の女目当てか、それもこんな小さい少女に。このロリコン野郎どもが。


 「それ理解できたなら、失せろよ」


 「ライネス? 行きましょう、早く帰らないと門限を過ぎてしまいますよ」


 「パラディ、、でも、、」


 「大丈夫です」


 そう言い、ライネスを抱きかかえる。多分ライネスは腰を抜かしてしまって立てないと思うし、こんな野郎共の目にライネスを写したくないからだ。


 「あ? お前何してんの? 言ってる意味分かんなかったのか?」


 「ヒーローごっこか? クソガキ」


 「おいてけよ、その嬢ちゃん」


 そりゃ、分かってたけどこいつら簡単にライネスを諦めないよな、ていうか諦められないよな。こんなに可愛いんだから。


 「一応言っておきます。僕達は上級魔術師です。つまりチンピラの一人や二人、果ては10人でも、相手にできますよ」


 「お前みたいなガキが上級魔術師? ブハハ」

 

 「笑わせんなよ、芸者か? お前」


 「ハハ、最高だぜ」


 そりゃあ信じないよな。傍から見ればただの少年少女だし。だが、俺達はライアに認めてもらったんだそれを笑われるのは流石に我慢できない。


 だが、正直俺はヘタレだ。足が震えて止まる気がしない。

 

 こんな年上の奴ら相手だ。俺は前世ではイキるだけで、自分より下と思ったやつを見下して自己肯定をかろうじてしてた奴だ。だけど。


 「許せねえよな? ライネス。俺達が頑張って上級になったのにこんな、なんの努力もしてねえチンピラに笑われるんだぜ、許せねえよな」


 「パラディ?」


 「でもよ、俺が一番許せないのは、君を笑わらい、いやらしい目で辱め、泣かした事だ!」


 言ってやったぜ! 心からの本音だ! 俺達を侮辱したこいつらは許さねえ。でもお前を泣かしたやつはもっと許さねえ! 


 「はい。はい。かっこいいねぇー」


 「まあ年頃だし、カッコつけなかったんだろハハ」


 「お前、手加減なしで、殺すかもしれねえぜ」


 やばい、まじでやばい! 殺される、殺されるでも、ライネスは渡したくない、それにライネスを泣かしたこいつらは許せない。


 「パラディ? 私をおいて逃げて殺されちゃう!」


 「ライネス? 僕が勝ったらチューくれます?」

 

 「え!? 何言ってるの?」


 俺も何を言っているのか分からない、だけど褒美があればこの震える足を止められる気がする。


 「前にも行ったと思いますが、僕はライネスが好きです。だからその好きなライネスに頑張ったらチューしてもらえたら、頑張れるかなと思いまして」


 「う、うん、分かったわ! してあげるわ」


 よし! 交渉成功だ、後は俺がこいつらを倒すだけだ。


 「じゃあライネスは、この路地裏から出てください。流石にライネスを庇いながらは負けちゃいます」


 「え? パラディを置いてなんて」


 「大丈夫です! 人間褒美があれば何でもこなせます!!」


 よし! 今の大声で吹っ切れたやっでやるぜ! 殺ってやる


 「そんな、私も」


 「僕ライネスが傷を負ったなんてことがあったら頭がおかしくなっちゃいますし、女の子に戦わせるなんてことは、僕は嫌です」

 

 「でも」


 「早く!」


 正直ライネスは上級魔術師なだけあって強い。だが

ここでライネスの手を借りてしまえば、俺は前世と同じで周りを頼る事になってしまう。

 


 「わかったわ、何かあったらすぐに私を呼びなさいね!」


 そう言いライネスは路地裏から走り去った。


 「おいおい、死因決定だぜ」


 「かっこいいクソガキだな」


 俺は一番強そうな男に狙いをだめ、その顔面に打ち込んだ


 「我が眼中の者に大地の恵みを『礫の矢(グラベルアロー)』」


 「ふーまあ後で嬢ちゃんを――――」


 「え?」


 「は?」


 よし! 顔面に命中だせ! 少なくとも鼻は折れたし、最悪潰れたぜ。


 「おい!何やってんだ……」


 「やべえこのガキ、マジだ」


 「ゴフッこのガキ! ぶっ殺す!」


 あらら、なんか怒らせてしまった。逆ギレと言うやつだな。


 「言ったじゃないですか。上級魔術師だって、それにそんな痛がってますけどそれ中級ですよ」


 「やべえよこのガキ」


 「クソガキぶっ殺す」


 「やべえよ」


 ここで俺の魔眼を披露してやろう。多分ビビってくれると思うし。


 「特別に見せてあげますよ」


 そう言い、俺は魔眼を開いた。瞳は紫になり体からは黒いモヤが出た


 「魔眼!? 何なんなんだよこのガキは!」


 「魔眼だろうが殺してやる! オラッ」


 スカッ


 「は? ナイフが透ける」


 こいつらは分かっていない、俺の魔眼の能力を。


 「俺には何を使おうと触れることはできませんよ」


 「お前貴族だろ!? なんで魔眼を」


 「そうだ! 貴族が――ゴフ」


 うるさい口だ、鼻の次は口を潰してやろう。次に息するときは血の匂いと味しかしないだろう。


 「取りあえず刺しまくれ」


 「死ね! クソガキ」


 「じね!」

 

 当然ナイフで刺そうと俺の体はすり抜ける。あれ?なんか俺強くね? もしかして最強なのか?


 「馬鹿なんですか? 当たらないんだから殺せないに決まってんじゃないですか」 


 よし! 少し調子に乗ってこの三人に当てまくろう。


 「まあ、一人だけ痛めつけるのは不平等ですよね。礫の矢(グラベルアロー)


 「ゴハ、ガハ、グヘ」


 「やべ! グッガハ」


 「グッグソが、カハ」


 うん、三人の体に当てまくってやったぜ。ライネスを泣かせたのだから、当然の報いだな。


 「パラディ! レイブンさんをつれて、きたわよ」


 「あっ」


 見られてしまった? これじゃあ上級魔術師がか弱い市民をボコボコにしたと思われても仕方がないぞ。


 「レイブンさん、これは違うんです」


 「ええ、ライネス様にパラディ様が危ないと聞いて来てみれば、お怪我はありませんか?」

 

 「ええ、ありません」


 「良かった! パラディ〜〜!」


 「わ!」


 ライネスが凄い勢いで抱きついてきた。なんだよ、少し離れたから寂しくなってしまったのかい? マイハニー。


 「取りあえず私は、この者たちを騎士に引き渡しますので、パラディ様とライネス様は馬車でお待ち下さい」


 「分かりました」


 うわー懐かしい。俺はこの馬車に乗ってこの町に来たんだったな。そんな思い出に浸っているとライネスご馬車の扉を閉め、前席のカーテンを閉じた。


 「ごめんね。パラディ、私逃げちゃったわ」


 「いえ、僕がそうしてくださいとお願いしたので、こちらこそすみません」


 「そうだったわね、でも次あんな事があったら私を頼りなさい」


 俺にライネスを頼れと? 流石に六歳の女の子に頼れと言われても無理があるが、ここで誤魔化すとまたライネスに怒られるので頷くしかない。


 「はい、頼らせてもらいます」


 「それと私の事呼び捨てにしてたでしょ?」

 

 「あっすみません、僕としたことが」


 「良いのよ、今度から私を呼び捨てにしてもいいわ、あとタメ口でいいわ」


 お!? マジかよ! めっちゃ距離が縮まったぜ。さすがのライネスちゃんも俺に惚れちゃったか?


 「ほんとにいいんですか?」


 「別に良いわよ、パラディだから」


 ほー俺は良いのか、お兄さんム○ム○しちゃうからあまり期待させちゃだめだよ。


 「分かったよ、ライネス」


 「うん! パラディ」


 「それでね、パラディの言ってたキスのことなんだけど」


 あ!? 忘れてた、あの時の俺は恐怖で頭がおかしくなってハイになっちゃってたから、年頃の少女にそんなことを口走ったわ。


 「あっあの時はごめん、頭がおかしくなってて、ついそんな失礼な事を別に――――」


 「今はこれで良いわよね」


 その瞬間、俺はライネスにキスされた。キスと言っても口でもなければ舌も使わない。ほっぺにされただけだが。


 「え?」


 「だから! 今はこれよ!」


 やばい。童貞の俺は、女子にポッペにも、キスをされたことなんてない。やばいこれはやばいぞ! 何か洒落の聞いた言葉で答えなくてわ。

 

 「今ってことは、もっと凄いのもできるの?」


 「え!? 凄いのって!? バカ!!」


 俺は好奇心と期待でライネスという少女に思いっきりアタックしてしまい、顔を引っ叩かれた。 


 「ゴハッ」


 俺は事切れたかのように気絶した。ライネスは意外にもパラー系だったんだね。お兄さんびっくりだよ。


 


 

 

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