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片付けられない私。

作者: 七瀬





___今まで、実家で!

何から何まで、お母さんがやってくれていた。

私のお母さん、私に凄く甘くて! 私はお母さんから一度も怒られた

事がない! よくできた子供ではなく! 単純に、お母さんが私を怒

る事をしなかっただけなの!




___だからなのか?

大人になった私は、母親が居ないと何も出来ない!!!

料理も洗濯も掃除も、何一つ! 私が家の事はできないから。

全て! 身の回りの事をお母さんがやってくれているわ!




 *



___そんな私も実家から家を出て、一人暮らしをはじめる事に

したのよ! 今、働いている職場から近いところに引っ越して。

新たな再出発をするつもりだったのだけど、、、?


___私の部屋は、3日でごみ小屋になってしまった。

服も脱ぎっぱなし、洗濯物は溜まりっぱなし、洗い物はほったらかし

ゴミは、食べたらその辺に捨てっぱなし! 


6畳半の部屋は、みるみるうちに汚い部屋に変わっていった。

ユニットバスは、そこらじゅうがカビだらけで、トイレは? 最悪!

そのうち、変な臭いがするようになったわ。


___そこら辺に転がっているお弁当のカラやおにぎりの袋が足の踏み

場もないぐらいに一面ゴミで覆われるようになったの。




 *


___私は、急いでお母さんの携帯電話に電話したわ。


『___ねえねえ、お母さん!』

『どうしたのよ! そんなに慌てて! どうしたの?』

『へ、部屋がね! “ゴミ小屋になっちゃったの! 片づけに来て!”』

『もぉ~仕方がない子だねぇ~分かったわ! 明日の朝、そっちに行って

部屋を片付けてあげるから! 心配しないの!』

『・・・ううん! ありがとう、お母さん!』




___電話を切った後。

母の事を思いだしていた。電話越しだったけど、、、?

母の声は嬉しそうだったなと。やっぱり、なんだかんだといって

娘の事が気になるし! 心配なのだろうと思ったわ。

だから、これからはもっともっと私の事を心配してもらおうと考えて

いたのよ! 母の為にも私は、“ダメな娘” でいようとね。





___次の日の朝。

お母さんは、約束通り朝! 私が仕事に出る前に来て。

私の部屋のスペアキーを預けて、私はそのまま家を出て仕事に。



___家に帰ってくると?

部屋の中は、ピカピカになってて! まるで、引っ越してきた時

みたいにキレイな部屋になっていたわ。


私は、嬉しくなり! 部屋着に着替えて近くのコンビニでビールや

お弁当に必要でないモノまで買って家に帰ってきたわ。


私は横になり、テレビをつけて、買ってきた食べ物を口にほり込み

食べたものは、そこら辺に捨てたの。



___あっという間よね?

部屋が汚れるのって? あんなにキレイだった部屋は、一瞬で汚く

なったわ! 心の中で、“お母さんごめんね” と思った後は...。

そのまま、またお菓子をボリボリと食べて部屋に捨てたわ。




___気が付けば?

たった1週間で、またゴミ部屋になってしまったのよ!

私は、喜ぶ母の姿を思い浮かべながらまたお母さんの携帯電話に

電話したわ! 案の定、母は私がまた部屋が汚くなったから部屋を

キレイにしてほしいというと? 嬉しそうな声で、“分かったわ”

と返事が返ってきたのよ。





___結局。

私も私の母親も、【親離れ、子離れ】ができないダメ親子なのかも

しないわ! 何時まで経っても、私は自分でこの部屋をキレイにす

る事はないと思ったのよ。母親がいる限りわね!




最後までお読みいただきありがとうございます。

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