古代エジプトの職人たちの技術
古代エジプトにおける驚異の技術と言われたら何を思い浮かべますか?
まあ、聞くまでもなく石材運搬とその正確な建造技術の集大成のような巨大ピラミッドを挙げる人が大部分でしょう。
ですが、今回はそれとはある意味で正反対のものについての話となります。
まずは装飾品。
そこで使われる貴石の加工技術。
特に大きさ1センチにも満たないビーズ状の宝石に糸を通すための細い穴を開ける技術。
私から言わせれば2.5トンの石材を運搬するよりも驚きです。
それこそ現代の技術や道具もなしにあれができるのかと思えるくらいに。
いうまでもないことですが、当時は工業用ダイヤモンドなどなくヒッタイトから鉄がやってくるのも新王国時代になってから。
しかも、貴重品であるから、職人たちの手に鉄が届くことはありません。
当然それ以降も彼らの使う金属とは銅または青銅。
つまり、銅製品または硬石を使ってあの作業をやってのけていたということです。
古代エジプト人たちは。
感服。
次は木材の加工技術。
ピラミッドや神殿などの巨石を使った建造物の影響で古代エジプトイコール石の文明というイメージだと思います。
もちろんそれは正しく、木材加工といわれてもピンとこないのは当然なのですが、古代エジプトの木工技術も馬鹿にできない。
いいえ。
凄いです。
木組み。
簡単に言ってしまえば、金属を使わずに木材を組み上げていく技術のことです。
法隆寺金堂などが有名であるため、これは日本の独特の技術だと思っている方もいるでしょうがそういうわけでありません。
あるのです。
古代エジプトにも。
ツタンカーメン王墓から木材をつかった寝具や調度品が多数見つかっていますが、それを修復する過程で調査した結果、釘を使わず組み上げるこの技術を使ってつくられているものが見つかっています。
そして、気がついた人もいるでしょうが、今「調査の結果わかった」という表現を使いました。
その理由。
そう
外側からではその組み合わされている部分が見えなかったのです。
これぞ職人の技といったところでしょうか。
残念ながら古代エジプトは日本のように木材が簡単に手に入る環境ではなく、逆に石材に関しては建築に向く石材が簡単に手に入るために、日本のような木材を使った高層建築というものは発達しませんでした。
ですが、その基になる技術はあったということになります。
大きなもの、そして光るもの。
遺跡や博物館に行くとそのようなもの目がいくものですが、少しだけ視点を変えると多くものが興味深く見えるようになります。
もちろんこれは自戒を込めてということですが。
ということで、今回はここまで。




