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ルミナリーファンタジーの迷宮  作者: 蒼城双葉
第一章 旅立ち編
35/187

第一章28  『デュエル』

 (まち)を出て、五歩。

 正面から――つまり、草原から、三人組の少年たちが歩いてきた。



挿絵(By みてみん)



 年は俺や(なぎ)より少し上くらいだと思う。

 俺たちは、街の外のフィールド上では初めて見る()プレイヤーに、ついめずらしいものでも見る目を向けてしまった。

 三人組のうち、()(なか)にいるリーダー(かく)っぽい()の高い少年が言った。

「なに見てんだ。どけよ。と、言いたいが、おまえら初心者(しょしんしゃ)だろ?」

「なんでそんなことがわかるの?」

 自分より年下の生意気(なまいき)な少年にも(おく)せず、逸美(いつみ)ちゃんが平静(へいせい)に聞いた。

 少年は、(あご)をくいと上げて、俺を()(しめ)した。

「そいつが持ってる(けん)を見りゃわかるさ。この《ドレスフィア》に売ってる(やす)モンだ。んなモン持ってるのは、ここより先に行ったことがないヤツだけさ。ついでに言えば、あんたの杖もな。ま、そっちの(つえ)(かま)は見たことがないがな。どうだ? 当たったか?」

 む。

 俺は(いか)りを(おもて)に出さず、口を(ひら)く。

「だったらなんですか?」

「いまさらこの世界にやってきたところで、おまえらにすることなんてないぜ。世界はこのおれたちが(すく)うからよ」

「そうだそうだ」

 と、取り巻きの小さな少年が言った。

「ま、そういうことだから、王子様(おうじさま)はお城でお勉強でもしてるんだな。んで、魔女(まじょ)()は小学校のお友達と魔法(まほう)の練習でもしてろ。魔法少女アニメでも()ながらな。あっはっはっはっは」

 三人が順番に嫌味(いやみ)を言って、俺と逸美ちゃんと(すず)ちゃんの前を通り過ぎる。

 フン。嫌味(いやみ)なやつ。俺は(はな)()らしてそっぽを向く。

 鈴ちゃんもにらんだけど、(いか)りを(おさ)えて関わらないようにしていた。逸美ちゃんは気にした様子もなく、「あの子たち、(かい)くんよりそこまで年上に見えないけど、思ったより年齢(ねんれい)(かさ)ねてるのね~」とつぶやく。

 三人の少年が凪の横を通り過ぎようとしたとき、凪にじぃっと見つめられて、少年たちは鬱陶(うつとう)しいと言いたげに声をかけた。

「よう。なんか(よう)かよ。もしかして、仲間を馬鹿(ばか)にされてイラッときたか?」

 凪は少年に顔を向けて、

「よ。こんちには。ところでキミ」

「それを言うならこんにちは、だろ。で? なんだよ?」

 ニヤニヤしながら少年は(たず)ねる。

()()れしいけど、どこのだれ?」

 少年たちはそろってズッコケる。

「ぼく、キミのような薄味(うすあじ)のしょうゆ顔、いままで見たことないな~」

 少年はすぐに立ち直って、顔を赤くして地団駄(じだんだ)()む。気を取り直して、少年は警戒(けいかい)しつつ言う。

「おれたちか? おまえに名乗(なの)るほどのモンじゃねーよ」

「なんだ。たいした人たちじゃないのか」

「そういう意味じゃねーよ! おれは三平(さんぺい)だ」

 三平くんは(おこ)りながらつっこみつつ、自己紹介(じこしようかい)した。

「えー!?」

 目を丸くする凪を見て、三平(さんぺい)くんは満足そうにニヤリとする。

「へっ! (おどろ)いたか。地元(じもと)じゃちっとばかし有名なんだぜ?」

「キミ、シャーペンなの?」

 ズコッ、とこけて、三平(さんぺい)くんはすかさずつっこむ。

三平(さんぺい)っ! シャーペンじゃなくて三平(さんぺい)だよ」

「なんだ、言い間違(まちが)いか」

「ちげーよ! オメーの聞き間違(まちが)いだ!」

 凪は話を聞いているのかいないのか、(ねむ)たそうに大きなあくびをした。

「チッ。バカにしやがって。おまえみたいにふざけた生意気(なまいき)なガキにはお(きゅう)()えてやらないとな」

「やっちゃってください、兄貴(あにき)

 横の小さい少年が三平(さんぺい)くんに言った。凪はぼーっとそれを見て、

「ひとり小さいと思ったら兄弟か」

「ちげーよ! 同い年だよ、同い年! ふざけてんのか」

「こうなったらデュエルだ。ルールは、一本勝負。先に一撃(いちげき)入れたほうが勝ち。3VS3で、先に2勝したパーティーが勝ちってことだ。わかったらYESボタンを押せ」

 凪の頭の上に、デジタル画面が出現(しゆつげん)する。


『デュエルを受けますか?』

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