3話 バロン王国とメルス家
俺は王都についた時、唖然としてしまった。
何故なら、俺達が今まで住んでいた場所とは風景がまったく違ったのだった、
家の多くはレンガ造りで、所々には武器屋や果物屋などがある。
だが一つだけ俺達の住んでいた所と同じものがあった。
「電灯?」
そう形は違えど電灯があるのだ。
「ねね、輝?」
「どうした?」
結衣は困惑した感じで言ってきた。
「ここは、本当に何処なの?、私たち、学校に登校してたよね?」
少し忘れていたが俺達は高校生になる直前の学生なのだ。
「その話はあとでな。」
「う〜ん、わかった。」
「君たち、今日泊まるあてはあるのか?」
突然レインさんは王都に入ってから少したって聞いてきた。
「いえ、どこにも…」
俺は情けなそうに言った。
「ならば我が屋敷にくるといい。」
「良いんですか?」
「ああ、もちろんだ、それに君達には聞きたい事があるからな。」
やっぱりそれが…
そりゃそうだよな…とそう思った。
「わかりました。由衣どうする?」
「うん!行くよ!野宿はやだもん!」
由衣はきっぱりといった。
「そうか、ならば行こうとしよう。」
レインさんはくすっと笑いそう言った。
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王都から少し離れた場所に大きい屋敷があった。
「ここがレインさんの屋敷ですか?」
「ああ、そうだ。」
「ねね、輝?」
「どうした?」
「凄く大きいね!」
由衣はとても興奮した口調で言った。
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「今、かえったぞ!」
レインさんが少し大きい声で言うと
「お帰りなさいませ、レイン様。そちらの方々はお客人でしょうか?」
と身長180cmくらいのすらっとしたタキシード姿の男が出てきた。
「ああ、客人だ、丁重にもてなしてくれ。」
「かしこまりました。」
と一言、言うと俺達の前に立って
「私はこの家の執事、マルスと申します。」
丁寧に腰を曲げ名を名乗ったのだ。
「どうも、俺の名前は輝です。」
「私の名前は由衣といいます。」
「では、お部屋にご案内させていただきます。」
とマルスについて行く
数々の部屋を通りすぎて、この屋敷がかなり大きいことを身体で感じ、少し大きめのドアにたった。
「こちらがお客様のお部屋となります。」
そう言うと扉の鍵を開け俺に鍵を渡した。
「私は料理の準備がありますので、これで失礼。」
と一礼をし行ってしまった。
「中に入ろうか。」
中に入ると、とても綺麗なシャンデリアとダブルベットが一つ、他には洗面台やトイレもあり、ここで暮らせるなと思える様な部屋だった。
「え〜、輝と一緒に寝るの??」
と不満そうに言ったのだ。
「文句言うなって。せっかく泊めてもらうんだ。」
自分も少し傷つきながらもそう言った。
「そうだね、少し昔のお泊まりを思い出すかも。」
と無邪気に言った。
「お、おう、そうだな!」
俺も少し嬉しかった。
単純だなっと自分でも思うくらいに。
俺は顔を赤らめていった。
少し休んだ後に
トン.トン.トン
「あ、はい!どうぞ!」
少しドアが空いた。
「失礼致します、着いてからまだ、早いと思いますが、お食事のご用意が出来ました。」
お腹も空いていたので丁度よかった。
「わかりました。今行きます!」
「由衣行こうか。」
「うん!」
食事をする場所もかなり綺麗で床も大理石で出来ていた。
席に座ると料理が出てきて、
「本日は、ルザー草のサラダ、氷牛のステーキ、コルサンドスープとなります。」
とマルスが言った。
食材はまったく分からないが、見たところ全く問題のない料理に見えた。
「それでは、頂くとしよう。」
「頂きます!」
「いただきます!」
と3人そろって言った。
料理はとても美味しく、肉は霜降り和牛の様な柔らかさで、サラダも瑞々しく採れたてのようだった、スープも肉と相性が良くあっさりとしていた。
「ご馳走様でした。とても美味しかったです。」
俺達2人でそう言った。
「そうですか.ありがとうございます。レイン様はいかがでしたか?」
少し間を空けて
「ああ、今日もとても美味しかったぞ。」
とほほえみながらいった。
マルスもほほえんで食事がおわった。
「さて、君たち、食事も終えたところで、質問時間でもいいかな?」
遂に質問の時間となった……
3話となります!
今回は王都に入ったところと
レインの屋敷でのことを少し書かせていただきました!
次回は質問と敵です!
次もまたお願いします!
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