十六話 怠惰。
・・・頭が痛い。
これが二日酔いというやつか、気持ち悪いし、頭が痛い。
まだ未成年なのに飲酒したからかな?
あっちで飲んだら逮捕だしな。
でも、外国の人は16歳で飲める国もあったよな?
まぁどうでもいいや、二度寝しよ。
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「いつまで寝てんの!!!」
「う〜ん、まだ寝てたい〜。」
俺は由衣に叩きおこされる。
「どうせ、二日酔いでしょ?私もなんだから。」
「お前は、全然飲んでないじゃん。」
由衣はワイン1杯だけ飲んだだけ、
それに対しておれは、ウィスキー2杯 ワイン3杯
そして、ストレートのウィスキー1杯だ。
「う、うるさいわよ!」
いや、お前がうるさいよ。
「とにかく、起きて!」
「朝ごはんならレインと食べればいいだろ〜?」
「そういう問題じゃないの!」
「じゃあ、どういう問題?」
「くだらない返答しないで!」
そう怒って部屋を出ていった。
なんだったんだよ。
あ〜頭いてぇ。
俺は三度寝を始めた。
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「そろそろ、起きた方がよろしいのでは?」
「ああ、マルスか。」
流石の俺も起きた。
相手が悪い、マルスは怠惰を許しはしない。
故に斬りかかってくるだろう。
「貴方、怠惰ですよ?」
「起きますから、その剣をしまってください。」
マルスはそう言いながら、剣を抜いていた。
あぶねぇ。
「では、食事のあと、稽古ですので。」
そういい、マルスは部屋を出た。
はぁー、怖ぇ。
起こすだけで剣を抜く奴いるかよ。
マルスは本当に勤勉というか、生真面目というか。
抜け目が無いな。
もはや、マルスが魔法を使えたらどれだけ強いのだろう。
そうやって、適当なことを考えながらご飯を食べ、外に向かう。
「ああ!やっと起きた!」
腰に両手を当て、体を突き出して言う。
「ああ、まだ頭は痛いけどな起きたよ。」
「どうせ、マルスに起こされたんでしょ?」
「何故、、、それを?」
「いつもじゃん、」
「別にいつもじゃないし!」
「いつも、怠けてる時は怒られてるでしょ!」
確かにめっちゃ怒られてる。
1度、殺されかけた事もあったか。
あれは、、、、何だったっけ?
思い出せないな、殺されかけたのに。
「聞いてる!?」
「あ、ああ、聞いてるよ。」
「もしかして、あの出来事を忘れたとか?」
「ああ、そうなんだ。」
「輝、殺されかけたんだよ!?」
「そこまでは覚えてるんだが。」
「まあいいや、今度それは話すよ、さて、やるよー!」
「ああ、受けて立つぜ!」
「シャドーバンプ!」
「シャイニング・ハート!」
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「流石だ。なかなかやるな。」
「ふん!いつもどうりだし!」
「ならこれでどうかな? ダークブラインド!」
「そんなの光で消し去ってやる!! シャイニング・フォース!」
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「これで試合終了だな。」
「ぐぅ、また負けた。」
俺が由衣の首元に剣を突き立てて、終わった。
戦闘時間、3時間となかなかの長さで終わった。
「おー!ヒカル強ぇじゃねぇぇか!!」
バーンが敷地内に入ってきた。