表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
〜二人の転生者〜   作者: 小林 ゼロ
第2章 〜獣人との戦い〜
22/35

十話 使える力と使えない力

俺達は生きて帰ることができた。

1度は諦めた、死を覚悟した。

でも、由衣が俺を成長させてくれたんだ。

由衣のおかげだ。

俺は怒りで次の強さを手に入れた、それで奴を殺せた。

それだけ、でも、この1歩は凄まじくおおきい。


「輝?どうしたの?」

「いや、ちょっと考え事をな」

「考え事?なに?」

「その内色々はなすさ」

少しはぐらかす感じで会話をおわらせた。

「そっか、」


・・・・俺は、由衣の事が好きだ、好きになっていた。


「お帰りなさい」

「お帰りなさいませ、ヒカル様、ユイ様。」

レインとマルスは門の前で出迎えてくれた。


「うん、ただいま。」

「ただいま!」

俺達は馬に乗りながらそう言い、領内にはいった。


・・・マルスは俺たちをジロジロと見る。

「ヒカル様、ユイ様、強くなってますな。」

マルスは一目見るだけで強くなったと言ってきたので、

流石だな、と俺はそう思った。


「相手はかなりの強者だったのでしょう、ヒカル様は1度絶望を味わったようだ、またユイ様は死の淵に追いやられたようですな。」

これもまた、的確に当ててくる。

なに?心でも読めるの?悟りなの?


「はい、俺は諦めかけました、剣も置こうとしてしまった。」

「そうですか、ですが、ここに居るということは諦めなかったのですな?」

マルスは腕を組み、真剣な表情で聞いてきた。

「俺は貴方の言葉と由衣に助けられました。」

あの時、あの言葉と由衣が死にかけたことで俺の何かが外れた、そんな感覚がしたんだ。


「私は心にあることをそのまま言っただけですが。」

それが、凄いのだ、マルスはいつでも自分の騎士道を曲げない、それが憧れでもあるのだ。


「・・・・その言葉は俺を助けてくれたんです。」

そう、助かった。


闘え!!!

と、あの時大声で言われたのを思い出したとき、俺は、鳥肌が立った。


「・・・そうですか、ですが、それではもう強くはなれない。」

といきなり、強くなれないと宣言をされた。

なんでだ?意味がわからない。


「え、何故ですか?」

「わからないのですか、ではお話致しましょう、私と貴方では自身が持つ騎士道の心得が違うということです。」

「騎士道の心得が違う?」

まだ意味がわからん。


「私は貴方に私の剣を教えてきた、だが、貴方は自分の道を貫いた、私は剣の事だけを考え、それをレイン様だけに使うときめた、だが、貴方はユイ様、レイン様、その他の人々のために使うと決めた、これが貴方と私の違いです。」


「つまり、考えが違うのにいつまでも私の真似をしててどうする!ということです。」

また鳥肌が立った。力強く、心に響く声だ。

こんな人が学校の先生をやったら、俺はずっと着いていくだろうな。

とふとそう思った。


「わかりました、でも!あの言葉だけは、絶対に忘れない。」

忘れたくても忘れられないだろう、俺の脳裏に焼き付いているからだ。


「ふむ、では、自分の道を歩き、強くなりなさい。」


マルスはそう言いながら、後ろを向き、屋敷に入っていく。

その姿は陽の光があたり、凄くかっこよかった。


「輝〜!」

由衣はレインとの話が終わると、俺を手で招き、呼んだ。

「はいはい今行くぞ〜」

俺は小走りで由衣の元に行く。


「輝?あの時のやつ出来る?」

あの時のやつ??

ああ、あれか、出来ると思うが。


「ああ、多分出来るぞ、」

じゃあ、見して!とか、言うんだろう。


「じゃあ、見せて!」

ほら、当たった。


「はいよ、じゃあ、いくぞ、ダークブラインド。」

・・・あれ……なんも起きね。


「どうしたの?なんも起きてないよ?」

「ダークブラインド!!」

・・・だめだ、1ミリも強くなった感じがない。

「だめだね、何でだろう。」

由衣は少し残念そうに俺を見つめる。


「悪いな、なんか出来ねーわ。」

「うんん、大丈夫だよ!」

「由衣は出来るのか?」

「シャイニング・フォース!」

由衣の体を光が覆う。

出来ちゃってるじゃん。。。。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なんでだ、俺のダークブラインドが発動できない。

まさか、あの時だけの必殺技!見たいな?

それって、ド〇ゴン〇ールのスーパーサ〇ヤ人が二回目から使えません!ってくらいきついぞ。


最悪だ。

有り得ないだろ、あの時限定って、それじゃあ、この先の強敵とは戦えないのか?

由衣はしっかり進化出来ているのに、俺だけ置いていかれるのか?


だめだ。それじゃあ、あの一年前に戻るだけだ。あの力は絶対に使えるようにしないと。。。

俺はこの日からまた熱が入った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ