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◇旋律と蒼天のブライニクル◇  作者: 天弥 迅
収束へ向けて
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−天才じゃ何も変わらない−


結論から言えばヴァナルカンド・ユリスの目論見、狙いに関しては十分に機能する作戦であった。その精度の高い観察眼が見事に現状の異端の天才の最も予想だにしない弱点を突く事が出来た。きっと時期、時間と言ったものも今が一番頃合いだっただろう。これに関しては人と人の巡り合いがその内解決させるような成長の過程に過ぎないのだから狙って上手くいく難易度じゃない。そもそもこんな局面で色恋沙汰の会話術をする方もする方で肝が座りすぎているか或いは余程盲目になっているかのどちらかだ。


そんな諸々を含めて彼は今、今日この時にしか通用しないやり方を見事に成功させた。


しかしそのやり方が更なる予想を裏切る形になるとは考えてなかった。


「カナリア・シェリーは不安定になりだしているんだ。依然までなら沢山の時間があったから問題はなかったが、もう四の五の言ってられないんだよ。だから余計な事は言わずに素直に悪を、彼女の敵をしっかりと演じてくれたまえ」


無機質と思われそうな声の中に静かな苛立ちが込められ、煩わせるなと忠告されている意思をユリスは感じた。


しかしそれよりも先にーー。


「………誰だ………お前は?」


当然の疑問。いきなり新たな伏兵が推参した訳でもなく、そこに居た筈のカナリア・シェリーが消えて全く別の存在が彼女の姿を纏ったままに口を開くのだ。正確にはナニカが彼女の精神を呑み込むか入れ替わっているか、だろう。または別の人格とでも言えるものが表に出て来たか。どちらにせよその事実は予想外なものであり、彼にとって良くない流れを呼び込んでしまったのは間違いない。


特にこの言いようの知れない圧迫感と禍々しいを通り超えた立ち込める魔力。少し離れた場所から感じる特殊な力の波動よりも更に上か、或いは同じ域にあるものが一人の人物に敵意として向けられる。


それはヴァナルカンド・ユリスに急激な焦燥感を与えるまでに至ったのだった。


ようやく振り絞って出て来た言葉でさえ詰まるような言い方になり、それ以外の行動が取れない。


質問への解答を待つ自由しか彼にはなかった。


前にも似たような質問を聞いたナニカはつまらない様子を浮かべる。


「貴方が知る必要はない。知ってどうにかなるとまさか思い上がる程馬鹿ではあるまい?」


「………そうだな」


有用性がない者にはーー否、この場合は教えて不利益を被る可能性がある者にわざわざ正体を明かす必要もないがナニカの答えだ。そこまで考えての問いではなかったが、彼もまたそこへの答えに至る事で納得をする。


ならば別の質問である。


「あいつはどうしたんだ? どこに追いやった?」


「彼女は今自分の心を整理しているだけさ。その猶予を与える為に代わりに私がこうしている」


「心の整理か………」


「全く迷惑な手間を掛けさせてくれる。もし許されるのならば私がこの手で貴方を消してやりたいくらいさ」


鋭い視線が細身の男性を襲う。その所作だけで切れ味を持つ突風のような衝撃を受けた。それに目を細めて受けた衝撃の箇所を手で撫でると僅かに傷付いている事に気付く。


馬鹿な。今の行動でどうしてそんな現象が発生する? 魔法も使っていないのにーーと驚きを見せて冷や汗を流す姿にナニカは笑う。


「不思議か? まあ不思議だろうな。実際の所私は睨んだだけで本当に何もしていないのだからな」


「だったら何故………」


「分からないか? 貴方が想像してしまったのだよ。私が向けた敵意によって勝手に傷を帯びたのさ」


「そ、そんな事が有り得る訳ーー」


「あるだろう? 熱くもないのに熱さを感じたり痛くもないのに痛いと口にしてしまう事が。それが人間だよ少年」


教えられる彼にはあまり経験は存在しないが、確かに彼女の言う通り、人はその想像力の高さと膨大な知識に加えて咄嗟の感情の昂りが実際の結果と異なる結果に変わる事がある。


思い込みで発生する心理作用。


脳が有りもしない事に錯覚をして心に刷り込まれた影響が身体に現れる時がある。効かない薬が効果を帯びたりもすれば一人が訴えた体調不良が伝染する集団的な現象もある。要は心の心理状態が良くも悪くも働き、身体に表れもすれば行動に表れたりするのだ。


それでも限度があるだろうとユリスは思う。幻覚を見るならまだしもしっかりとこの空間にすら心理作用が働く訳がない。にも関わらずしっかりと突風も発生したし、その風が彼の頬を切ったのだ。


これではただの魔法ではないか。


若しくは幻覚ではないが、幻覚に近い誤認の仕方をしたと言う事になる。


流石にそれは有り得なーー。


「………冗談だろ………?」


「真実だよ。確かに人によって変わるから一概に全員が全員同じ現象に合う訳ではない。しかし相手が天才と呼ばれる程度の魔導師であったり、殺気などに敏感でそれだけで互いの動きを読み合えるくらい高度な技術があればそれがそのまま想像力として心理に作用する」


まるで魔法のように、と付け加えた所で痛感してしまう。


戦ってない内から呑まれてしまっている事実を。


本当に彼女が行ったものが魔法でないのだとしたら、それは神門 光華とシルビア・ルルーシアが試合で使った技の更に一段階上の技術と言っても過言ではないだろう。彼女達が互いの想像の中で戦っているのに対してナニカは自分の想像を相手に押し付けて表面化させているのだ。


何が差をつけているかと言わせたらその答えを導いた時点で痛感する形になる。


つまりーー。


「俺とお前じゃ絶対的な差が、壁がある………のか」


「その通りだ少年。私から言わせれば断崖絶壁の壁だがな。挑戦も出来ずにただただ見ている事しか出来ない」


まるで資格すらないと見下されている気分ですらあるが、実際それくらいの実力の開きなのは明らかだ。精々ユリスが返せるのは壁であるなら飛び越えられない道理はないだろうと負け惜しみしか言えない。


「不可能さ。翼を持たない貴方が飛べない道理と同じだよ」


「不可能を覆してる奴もいる………抗えないなんて絶対を変えるのが俺の目的だ」


このまま否定されて納得してしまえば彼は自身の願いそのものすら無駄な努力となってしまう。つまり彼は最初から最後まで絶望したままで終わるしかないから諦めろって訳だ。


それを認める訳にはいかない。この場に立つまでに一体どれだけの絶望と無力感を味わったか、一体どれだけの心を押し潰して殺したか、一体どれだけの取捨選択をしてこれからもしようとしているのか。


悪魔と契約をして世界を変える為に世界と、理不尽と戦う為に選んだ答えが不可能だと認められない。


だがナニカは無情にも答える。


「残念ながらその目的は叶わない。貴方には翔く翼もなければ不可能を覆す力もなく抗える因果もない」


「ーーッ」


「貴方は特別じゃない。貴方はただの不幸な人間だ」


言葉に重みが宿る。いや、身体すら鈍く石のように動かず反論したい口も開かない。その認めたくない事実を告げられ歯を食いしばって拒絶しようとしながらもどんどんと肉体が諦めてしまいそうに崩れていく。


心理作用ーー重力。


まるでナニカの言葉が間違っていないと認めて絶望してしまう姿がユリスには重さと錯覚してしまう。


視線で傷を、言葉で重さをーー。


果たして次はどんな魔法を使うのか?


考えるだけで更なる絶望感に浸ってしまう。


何も知らないのに全てを知った風に見透かし、僅かな時間の間にその振舞いと言葉のみで人の心を小枝のように折ってしまう。


まるで魔女だ。



「貴方は、天才なだけ。天才じゃ何も変わらない」


「俺は………何の為に………」


片膝が地に落ちる。立ち上がろうにも力が入らない。自らの意志がそうする事に逆らっている。もはや何も出来ない現状にただただ嘆く資格しか与えられなかった。



「貴方はカナリア・シェリーじゃない。カナリア・シェリーになれないように貴方は彼女の傍に置いても何も変わらない」


ーー。


「変えるのは、変わるのはカナリア・シェリーであって貴方じゃない」


ーーう。


「変えれない貴方の適当な言葉で彼女を困らせないでくれ」


ーーがう。



「だから彼女の邪魔にならないでーー」


「違うッ!」


絶望を凌駕した何かがユリスの中から溢れ出した。


一体何がどうなったのかは分からない。


ただ、あの生意気な後輩の先輩を否定される事だけは間違っていると彼は思ったのだ。


「確かに俺はあいつじゃない。当然だ。あんな自分勝手な我儘な奴にはなれない」


身体が軽くなる。踏ん張れずにいた足に力が戻る。開かなかった口が嘘かのように舌が回る。


心理作用が思い込みの強さで変わると知った。


それと同時に彼は何でその思い込みを打ち破れたのかを理解した。


「だからってあいつと居て何も変わらない事はなかった」


ただ一つ。間違っていなく、思い込みじゃなく想いが絶望に光を差したのだと。今度は打算的なものではなく、本心から込み上げてくる自分に正直な素直な感情を言葉に変える。


そこでやっと気付いたかもしれない。


「適当な言葉じゃない」


気付いたからこそナニカの否定を否定する。


「俺にとって変わらないものがあるとすればこのあいつに対する気持ちとーー」


今度は違う。だからハッキリと言葉にするには色々な何かが邪魔をして濁してしまう。しかしそれも明確な本音だろう。



「生意気で可愛げのない後輩の先輩ーーユリス・ヴァナルカンドだって事だ!!」


分かったかこの野郎!! と後に続きそうな勢いで珍しい感情を昂らせて断言する。


結局何がしたくて何が言いたいかよく分からなくなってしまった現状。特に話の論点を凄い角度からずらされた。対峙する彼女からすればもう目を丸くして固まるしかない。


好きな人を高らかに宣言する凄い恥ずかしい奴。


聞いている側も恥ずかしくなるような発言で言い返してこられたら流石に何も言えない。寧ろ聞いてて心理作用でこっちが顔を赤くしてしまうからもう黙ってて欲しいくらいだ。


そして毒気が抜ける。興が冷める。



「………頃合いだ」


「………?」


発言の意図が掴めない様子を見せるユリスに彼女は溜め息を吐く。


「一部撤回するよ少年。貴方は変わった。それはしっかり認めようーー馬鹿になったって意味でな」


「ば、馬鹿………?」


「そもそも私はカナリア・シェリーが落ち着くまでの間、場を繋ぐ為に現れたに過ぎない。これ以上馬鹿の相手をする程、私は暇ではない」


「………」


よくわからない。助かったとも違うし、命拾いしたとも違う。最後に馬鹿の一言に集約されただけだ。あれだけ心を抉るように責め立てられたのにただの悪口で終わるのもまたついていけない。


「まあ、救われたのさ。彼女にな」


「………」


妙にしっくり来たような感覚をユリスは覚え、意外にこのカナリア・シェリーではないナニカが悪い人物とは一概には言えないのを感じた。


分かるのは自身の敵にはなるかもしれないが、カナリア・シェリーの味方ではある事だけ。


本当に彼女は何者なのか?


多分聞いても教えてはくれないだろうが。


「一つだけ彼女の代わりに礼は言っておく」


「礼………?」


ナンダソレは?


彼女の代わりにとは言われたが、そもそも礼を言われるような行いをした記憶がない。寧ろ謝罪しろと言われた方が納得する行いは数知れどだ。


しかし彼女ーーバーリミリオン・ルシエラが知っていてカナリア・シェリーが知らないここだけの話がある。


全然彼女の代わりじゃない本人自体が感謝する事が。


「街外れの慰霊碑跡にアースグレイ・リアンを差し向けたのは貴方って事は把握している」


「ーー!?」


ユリスは先のやり取りの中で一番驚愕した。何故ならリアンにも自分の事は伏せるように口添えしたのだから彼以外は知らない裏事情だった筈だ。


何故そんな回りくどい事をしたのかは置いといてあの日細身の男性は菖蒲色の少女から聞いてカナリア・シェリーが慰霊碑のある墓地に向かってる姿を確認した上で試合を観戦している碧髪の少年に教えたのだ。


少し彼女の様子がおかしいから友達のお前から声を掛けてやってくれと。


結局何が理由であんなに落ち込んだ装いをしていたかは不明だったが、この礼を聞く限りは何かしらの要因が目先の人物とあったのだろう。


それでも礼を言われるとは予想もしなかったが。


「ついでに質問だ少年。何故貴方が行かなかった?」


素直な疑問が投げ掛けられた。確かに無粋な話、一番近くに居て声を掛ける事が出来たユリス。まあ結果論で言えばリアンに任せたのは正解ではあったかもしれないが、最終こうやって敵として鉢合わせするにしろあの時にシェリーからの信頼を多く勝ち取っていればまた違う可能性も有り得た。それこそ彼の好意に迷わず答えてくれたかもしれないし、逆にユリスが考え方を変えて敵にならなかったかもしれない。


何にせよ好意を持っていると告白するならば今よりかはその時に伝える方がルシエラ的には正解と思っていた。


弱っている乙女を慰めるなんて美味しい役譲るか普通? が一番の根底だが、それは口が裂けても言えない。


彼女は冷静に質問する。


すると細身の男性はこう答えた。



「罪悪感があるからだ………そんなもの抱えてあいつを励ませる自信がなかった………ただそれだけだ」


微笑みながらそう漏らす。本人は気付いてはいない。最後にいつ笑ったのかも思い出せない彼には今自分が笑っている自覚すらないからだ。


そんな姿を見てバーミリオン・ルシエラは「そうか」とだけ返す。


きっともっと早くからカナリア・シェリーと出会っていればこうならなかったのだろうと思いながら。


同時にこうも思う。


今からでも遅くはないかもしれないと。



「なら感謝ついでに一つだけ贈り物をしてやろう」


「ーー? 贈り物?」


ああ、と頷きながら彼女は片目を手で隠す。そしてユリスにも同じ真似をするように促す。この動作に果たして何が意味をするかはこの時点では知る由もないがーー。


「私はバーミリオン・ルシエラ。かつて魔女として恐れられた者だ」


「ーーッ!?」





「ーー冥神鬼(オルターデーモン)


天地冥道を振り抜くのに合わせて神門 光華の背後に顕現する鬼神が吠える。


地が揺れた。空気が震えた。重圧が増した。


彼女の周囲は炎のような紫紺が揺めく。かつての冥天のディアナードが宿していた鬼神とはまた違った姿。以前にない甲冑を身に付けた姿はまるで武士を思わせる。何より紫紺の魔力が形成した巨大な刀が灰の少女が手に持つ絶対剣と共鳴するように神聖な気配を帯びているのだ。


流石にこれには当人も驚きはあった。


まるで使う人に合わせて姿形を変えている。そしてその力も別なものに変わっているのだ。もしかしたら前よりも力が増大しているようにすら思えてしまう。


成る程。あの脳内に響いた彼女の言葉は正解だった訳か、と灰の少女は納得する。


これは溢れ漏れる抑え切れない力の渦を絶対剣である天地冥道によって制御をしているのだ。まさかそんな仕組みを可能にするとは持ち手の彼女すらこうして扱うまでは想像もつかなかった。ただ、自身が絶対剣に選ばれ、鬼神の力を宿した理由には答えが出ただろう。


扱いにしっくり来るような感じも当然だ。


恐らくは元来鬼神の力と絶対剣の力は一緒にあるもの。それが悪魔の手によって奪われた状態が続いた事によって知る機会がなかった。だが今思えば語り継がれる話にはいつだって密接に神門と刀と鬼が絡んでいたのだから元を辿れば同じ場所から出発していた可能性しかないのだ。


そんな末裔に幸か不幸か選ばれた。きっと歴代の誰にも成し得なかった偉業だ。


稀代の天才ーー神門 光華の誕生である。


そしてこれが鬼神の完全体だ。


「これは………参ったね」


苦笑いを浮かべながら呑気な声を漏らすレイニー・エリック。戦況的には有利に運んでいた彼からしたらとんだ伏兵が現れた心境であろう。


同じ絶対剣を持つ同士ではあるかもしれないが、流石に魔剣の一振りで手に負えるものではなくなった。


「ーーとは言え、だ。その力をいつまで維持していられるかな?」


「………」


敵は呑まれる訳でも潔く降参をするでもなかった。ただ冷静に分析し、現状を潜り抜ける思考の答えを導きだす。


「その力はあくまで行使出来るに過ぎない。何故なら君は神ではないからね。神の力を神のようにずっと使い続けられる筈がない。まあ鬼ではあるかもしれないけど」


「受け切ってみせるつもりですか?」


彼女の背後に顕現する鬼神がゆっくりと構える。光華の意思に呼応する阿吽の呼吸とでも言われる一心同体の姿には圧巻され圧倒される。


真正面から対抗するのは自殺行為に等しいだろう。


「ーーッ」


何の前触れもなくレイニー・エリックは動き出す。決して特筆するような速さを兼ね備えた人物ではないが、独特な距離感や立ち回りは対峙する相手を翻弄させるものがある。油断をすればその剣が喉元に届くだろう。


光華の鋭い視線が彼を追う。人の気配がない民家へと侵入。ここに来て周囲すら利用してまで戦う姿勢は流石だ。特に市街戦なんてしない彼女からすればわざわざ相手の土俵で戦わなければいけない。それがどれだけ不利に働くかは既にアズールで経験済みだ。


ならば仕掛けて来るまで待つか? なんて質問は論外。ただでさえ急ぎたい場面で隠れる相手を待つなんて余計に向こうの思う壺だ。


かくなる上はーー。


「抜刀ーー【音無】」


「ッ!! 建物ごと攻撃はちょっとやり過ぎじゃないかい!?」


小細工なんて力で捩じ伏せる。何せ今の灰の少女の一撃一撃は最上級に並ぶ威力を誇るのだから被害が人に及ばないのなら遠慮なくこの場で暴れたりだって可能なのだ。


ド派手に民家を破壊。崩れる瓦礫に埋まらないようになんとか抜け出すレイニー・エリックは理不尽な暴力に苦言を漏らす。が、そこすら先読みした彼女は追撃を放つ。


しかし鬼神の強大な力は彼へとは届かない。


その禍々しい魔剣によってーー。


「やはり届きはしませんか」


同じ絶対剣であるギルザイヤはある意味他が持つ特殊な力にはない単純な魔導師としての戦闘能力に補助をする。あらゆる魔法を吸収し、放出する反則的な力だ。


鬼神の一撃が通らない程の魔法を取り込んでいる可能性はあったが、まさか魔剣一つを持ってして九大貴族の一人とは言え張り合えている事実は異常だ。


ここまで死力を尽くして良い勝負の現状。互いがひと足大地を蹴り、踏み込めば詰められる程度の距離感を維持して向き合う。






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