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【廉Ver.】
「廉君♥これ、手伝ってくれないかな?重くてもてないの。」
は?誰だよこいつ。
「なんで俺がやんなきゃいけないわけ?めんどくさい。他の奴に頼めよ。」
上目使いとかしてるみたいだけど、全然かわいくねー。
俺は世の中でいう、「ばか」。
名前を覚えんのも得意じゃない。
だから、こいつのことも全く知らない。
「そんなぁ~、ひどいよぉ♥ね、お願い!」
「は?だから、やだって言ってんじゃん。」
こんな奴関わっても無駄だなと思い歩き出そうとするといきなりその女に制服の裾をつかまれた。
「うわ、なにすんだよ!!」
その女のほうを見ると女は笑って
「廉君!話があるの」
「なに?俺にはないから」
そう言ってまた歩き出そうとすると
「私、廉君が好きなの!私と付き合わない?」
「...。」
めんどくさ。こういう自意識過剰女はほっとくのが一番。
俺は女を無視して教室へ戻った。
途中女の声が聞こえた気がしたけどめんどくさいのでスルーした。