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9話 規格外企画



翌日。


小野タカシは、伸びを一つした。



「さーて、ゲームも満喫したし……次、何するか」



少し考える。



「やっぱ企画系かな」



SNSでよく見る動画を思い出す。


田舎でなんかやってみた、みたいなやつ。



「……今の俺ならできるよな」



小さく笑う。



「やるか」



一拍。



「田舎を都市国家にしてみた」



「……はい?」



隣で控えていたアーシャが、わずかに首を傾げる。



「いや、だからさ。田舎を都市国家にしてみた、的なやつ」



「そのような企画は、一般的ではありませんが……」



「いいじゃん、別に」



アーシャは一瞬、言葉を選ぶ。



「……隆様は、あまり目立つことを好まない方だと認識していました」



「……?」



タカシは少しだけ考える。



(こいつ、俺のこと全部再現できるはずだよな)



(なのにズレてる……?)



(無意識で弾いてんのか、俺が)



一瞬で思考を流す。



「いや、別に嫌いじゃないよ」



「ヒーローとか、アイドルとかさ。そういうの、普通に憧れるし」



軽く肩をすくめる。



「でも、あれだろ。裏でめちゃくちゃ頑張ってるじゃん」



「そこまでしてやりたいかって言われると……別にって感じ」



「ゲームする時間なくなるのは嫌だし」



あっさりと言う。



「でも、チヤホヤはされたい」



「必要ともされたい」



「で、今と比べたら……まぁ、ゲーム優先かな」



「ただそれだけ」



アーシャは静かに頷く。



「承知しました」



タカシは軽く手を叩く。



「というわけで、いい感じの田舎見つけたからさ」



「過去に戻って、土地押さえてきた」



「……はい?」



「もう所有権ある」



「……規格外ですね」



「で、見に行く」



立ち上がる。



「準備よろしく」



「かしこまりました」

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