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11話 幸せの本質 1
「何したらいいと思う?」
「経済基盤の構築を」
「それもいいね」
「インフラ整備を」
「それもいいね」
「……では、どれから始めますか」
「いや」
少しだけ考える。
「先に“人”かな」
「人口の確保、ということでしょうか」
「いや、違う」
「一人でいい」
「……一人、ですか」
「そいつがさ、ここで普通に生活できるようにする」
「生活基盤の整備、ですね」
「まあ、そんな感じ」
「ただ」
タカシは軽く肩をすくめる。
「幸せに“してやる”のは違うだろ」
「……」
「環境は用意する」
「でも、どう生きるかはそいつ次第」
「……合理的ではありません」
「だろうな」
「でも、そっちのが面白い」
「……承知しました」




