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10話 何すればいいんだ?
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「それで、こちらは?」
「はるか昔、俺が立てた武功の褒美で貰った土地だ」
目の前に広がるのは、人気の少ない町並み。
開発から取り残されたような、静かな田舎だった。
「都市開発が進む中で、過疎化した地域ってやつ」
―――――
「なんで市役所にいるのですか」
「引っ越したら住民票移すのが基本だろ」
「……」
「心配すんな。今はマイナンバーカードあればすぐ終わる」
―――――
「田舎すぎて使えんかった」
「……」
―――――
「めんどくさいから、書き換えた」
「……規格外ですね」
―――――
「ここが、今日から住む家だ」
古びた一軒家。
「リフォームからするのですか」
「……」
「俺もリフォームには興味ないかな」
軽く指を鳴らす。
「建てた当時の状態に戻しておいた」
「便利ですね」
―――――
「で、これからどうする?」
「……」
「やべぇ、思いつかねぇ」
静かな部屋に声が落ちる。
「衝動で来たのはいいけどさ」
「前からちょっと羨ましかったんだよな、こういうの」
「田舎でなんかやる系」
窓の外を見る。
何もない。
本当に、何もない。
「……で、何すりゃいいんだ、これ」




