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閑話①

作者「オルガさんのストレートヘア鉛筆画を書いてみました。」




挿絵(By みてみん)




オルガ「あら、素人感満載でスネ。でも、頑張って書いてクレテ嬉しいデスヨ♡」


作者「ありがとうございます。そして、これを元にして、AIに色付けしてもらいました。制服のデザインもひのきヶ丘にしようかと思いましたが、失敗してこんなのになってしまいました…。ま、これくらい勘弁して下さい。」




挿絵(By みてみん)




オルガ「とてもキレイでいいでスけど、作者さん…。もう、ちゃんとして下サイネ。えいっ♫」



バチーーーーーーーン!!



オルガ「…あら、軽くデコピンしたつもりが…弾き飛ばしちゃいマシタ…。ごめんねェ♡」



作者、遥か彼方にぶっ飛ばされ、リタイア!!





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(11/16 日)


作者「突然ですがクイズです。画像内のヒントから、あるグループ名を当ててください。」




挿絵(By みてみん)




満里奈「◯◯◯◯◯◯◯タ◯◯」


作者「ブー。全然違います。」


満里奈「ブー!関係者とファンしか分からんわ!!」





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(11/20 木)


挿絵(By みてみん)

(下書き)



挿絵(By みてみん)

(上半身)



挿絵(By みてみん)

(全身像)


作者「麗華さん。ついに画像が完成しましたよ。」


麗華「まぁ…このような素敵な画像を作成していただいて光栄です。忘れられたのではないかと、心配してましたの。」


作者「ごめんなさい。すっかり忘れてました…」


麗華「作者様ったら…オホホホホ♫」


作者「……で、どうですか? 今回の結果は。特に『緑ジャケット』と『リボンタイ』、あと髪のウェーブ具合にはこだわったつもりなんですが。」


麗華「そうですわね……。少し近くで拝見しますわ。ふむ……。この栗色の髪の流れるようなウェーブ、そして光の反射……ラファエロの描く聖母のような慈愛と、紫鳳院家の気高さを兼ね備えた『黄金比』を感じますわ。瞳のゴールドも、私の洞察力をよく表現できていてよ。……まあ、合格点をあげてもよくってよ?」


作者「おぉ、よかった! 合格点いただけますか!」


麗華「ただし! あくまで『仮の合格点』ですわよ。この全身像をご覧なさいな。」


作者「えっ、全身像に何か問題が?」


麗華「立ち姿は美しいけれど……背景が少し寂しいではありませんこと? 私という『芸術アート』を引き立てるなら、ルーブル美術館の回廊か、少なくとも紫鳳院家の庭園くらいの背景を用意すべきでしたわ。……それに。」


作者「そ、それに?」


麗華「作者様、先ほど『すっかり忘れていた』とおっしゃいましたわよね? この私、美術部部長にして学園の女帝である紫鳳院麗華を放置するなんて……万死に値する不敬ですわよ? オホホホホ……」


作者「(目が笑ってない……)は、はい。面目ないです。」


麗華「反省していらっしゃるなら、罰として一つ命令を下しますわ。この美貌に見合うだけの活躍……そう、あの『たぬき甲冑』を作った天才・鷺ノ宮満里奈さんを、何が何でも我が美術部に入部させる展開を、早急に描きなさい! 吹奏楽部の副部長ゴリラなんかに、あのアートの才能を独占させてたまるもんですか!」


作者「やっぱりそこに行くんですね(笑)。わかりました、(No)(promises)します。」


麗華「よろしい。期待して待っていますわよ。……ふふ、でも改めて見ると、この緑のブレザーとピンクのリボン、我ながら完璧に着こなしていますわね。これなら柊様も、お化けの姿ではなく、本来の素敵なお姿で振り向いてくださるかしら……ポッ♡」


作者「(急に乙女になった……)」





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(11/20 木)


挿絵(By みてみん)

(下書き)





挿絵(By みてみん)

(上半身)





挿絵(By みてみん)

(全身像)





作者「一見さん、この度、あなたのキャラクターイラストが完成しました。ご覧になっていかがですか?あなたの持つ、上品で知的な雰囲気を表現できたかと思います。」


一見「まあ、これは……。わたくしですのね。描いてくださって光栄に存じますわ。全体の色使いは、わが校の制服の色を基調とされており、視覚的な調和が取れていて及第点ですわね。」


作者「ありがとうございます。特に、あなたのトレードマークであるポニーテールと、凛とした目元にこだわってみました。」


一見「ポニーテールは、サックスを演奏する際に邪魔にならないよう、機能性を重視した結果ですの。ええ、黒髪の艶もしっかりと表現されており、悪くありませんわ。ただ……」


作者「ただ、何かございましたか?」


一見「この背景……海辺ですのね。わたくしは、図書館や吹奏楽部の部室のような、知性と音楽が調和する場所が好みですわ。少々、ロマンチックすぎて、凡庸に過ぎる気がいたします。もう少し論理的で知的な背景がよろしいですわ。」


作者「背景の選定には、もう少し工夫が必要でしたね。申し訳ありません。ですが、この表情は、満里奈さんを巡る美術部との争奪戦で麗華さんと和解した後のような、自信に満ちた笑みだと解釈しましたがいかがでしょう?」


一見「和解?…ウフフフ。まぁ、そういう事にしておきましょう。満里奈さんの才能は、音楽でこそ輝くのですわ。美術部に強引に引き抜こうとする愚かな(たまに)女帝(アホ化)には、わたくしの知性と冷静さをもってすれば、負けるはずがございません。その自信が、この表情に表れているのであれば、評価に値しますわ。」


作者「………………す、素晴らしい解釈です!あなたの才能と、満里奈さんへの深い友情を、これからも作品に込めていきたいと考えています。」


一見「わたくしと満里奈さんの友情は、単なる感情的なものではございません。吹奏楽部の絆という、論理的で普遍的なハーモニーで結ばれていますの。ええ、このイラストが、その一端を担うのであれば、許可いたしますわ。ですが、次回作では、わたくしの全国模試一位の頭脳が光るシーンを、より鮮明に描いていただきたいですわね。期待しております。」


作者「……ぜ、善処いたします。このイラストの出来栄えには概ねご満足いただけたようですが、追加のご要望はございますか?」


一見「ええ、もちろんございますわ。わたくし、全国模試一位の知性を持つ者として、貴方の作品には、より高次元のリアリティと論理性を求めてしまいますの。」


作者「具体的な点をお聞かせいただけますか?」


一見「まず、この画像。光の当たり方、影の落ち方が、ひのきヶ丘の緯度34度、初夏の午前9時20分における太陽光の入射角と、空気のレイリー散乱の度合いを正確に反映しているか、物理シミュレーションをかけ直していただきたいですわ。」


作者「...あの、これはイラストなので、そこまで厳密な物理演算は...」


一見「愚問ですわ。貴方は、二次元と三次元の壁を超えたリアリティを目指しているのでしょう? ならば、背景の海水の塩分濃度2.5%における透明度や、遠景の漁船の船体の素材の反射率まで正確に計算すべきですわ。さもなくば、それは単なる凡庸なファンタジー画に過ぎません。」


作者「...ファンタジー要素も含まれる作品なのですが...」


一見「そして、この制服のブレザー。素材のウールとポリエステルの混紡比率に基づく光沢度が、貴方が設定した財閥令嬢としてのわたくしのイメージに相応しいか、再検討が必要ですわ。今のままでは、まるで安価な既製品のようです。」


作者「大変恐縮ですが、それは予算と制作工程の限界を超えています...」


一見「限界、とおっしゃいますの? わたくしの知的好奇心に限界などございませんわ。それに、この立ち姿。満里奈さん争奪戦において、わたくしが勝利を確信した瞬間の、微細な筋肉の緊張や呼吸の深さまで、表現できていますの?」


作者「それは、絵に描くのは非常に難しい感情の機微なのですが...」


一見「ならば、イラストの下に、脳波測定結果をグラフ化したサブデータを添えるべきですわね。わたくしが満里奈さんを部活に引き戻す完璧な論理を構築した際の、脳内電気信号のスパイクを視覚化するのです。それこそが、全国模試一位の頭脳の真の表現ですわ。」


作者「(...脳波グラフをイラストに...無茶だ...)あの、もう少し、部活に関連した、音楽的なご要望はございませんか?」


一見「音楽的...ですのね。よろしいわ。わたくしがサックスを構えているイラストを描く際には、マウスピースの素材やリードの厚さによって生じる音響波形の予測図を、背景にホログラムのように浮かび上がらせていただきたいですわ。そして、その音波が、満里奈さんのトランペットの音波と完璧な協和音を奏でることを証明するフーリエ解析の結果も添えるのです。」


作者「(もはや、それはイラストではなく論文です...)承知いたしました。一見さんの知性と美しさを最大限に引き出すため、可能な限り努力(全力放置)させていただきます...」


一見「可能な限り、では不十分ですわ。完璧を目指しなさい。貴方が描くのは、ただのキャラクターではございません。わたくし、古井座一見という、ひのきヶ丘中学の誇りを背負った存在なのですから。ウフフフ、楽しみにしておりますわよ。」


作者「…………」





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(11/21 金)


挿絵(By みてみん)

(下書き)




挿絵(By みてみん)

(上半身)




挿絵(By みてみん)

(全身像)





作者「……お待たせいたしました、満里奈さん。総やり直し終了。ご要望通り、『浜辺を歩くポーズ』かつ『真正面』の構図で、あなたの画像を生成しましたよ。どうぞご覧ください」


満里奈「ほげぇっ!? ちょ、ちょっと待って作者!? 誰よこのキラキラ補正かかりまくった美少女は!? 詐欺よ詐欺!『パケ写と実物が違います』ってJAROに電話されるレベルじゃない!」


作者「おや、ご自身の姿ですよ? 今回は設定通り、ひのきヶ丘中学校の『ミントグリーンのブレザー』を忠実に再現しました。色合いも素材感も、設定資料の通り完璧なはずですが?」


満里奈「む……確かに。よーく見ると、うちの制服ね。このミントグリーンの色味といい、襟のパイピングといい、そこだけは無駄に再現度高いわね……。アンタ、やっと私の学校の設定覚えたの? いつも『緑だっけ? 青だっけ?』とか適当なことばっかり言ってるくせに!」


作者「うっ…痛いところを突きますね……。ですが、今回は細部までこだわりましたよ。特に足元をご覧ください。満里奈さんのアイデンティティである『濃いネイビーのハイソックス(膝下丈)』。ここだけは絶対に譲れませんでした」


満里奈「当たり前でしょーが!! そこ間違えたら、たこ焼き屋のチラシを丸めたハリセンでド突き回すところだったわよ! 中学生女子にとって、ソックスの丈は命なの! 膝下数センチの絶対領域、ここが黄金比なんだから! 変なルーズソックスとか履かせたら承知しないわよ! あと、トランクスは絶対に禁止!忘れたら魚ポーズでお仕置きよ!」


作者「ひぃ……(汗)。肝に銘じておきます。……で、背景も、思い出のひのきヶ丘の海岸です。爽やかな海風を感じるような、静謐な一枚に仕上がったと思いますが?」


満里奈「うーん……ま、まあね。景色は綺麗だし、制服もかわいいし、ソックスも合ってる。……でもさぁ、作者。なんか『裏』がない? 私がこんなに平和に、しかも美少女風に佇んでるなんて……この後、海から巨大なタコ型宇宙人が上陸してくるとか、空からオルガが降ってきて顔面に着地するとか、改札飛び越えてきた女の子に衝突するとか…そういうオチがあるんじゃないの!?」


作者「いえいえ、純粋なイメージ画像ですから。爆発もオチも重曹もありませんよ」


満里奈「逆に怖いわっ!! アンタがまともな仕事すると、あとで反動が来そうで怖いのよ……! まあいいわ。せっかく可愛く描いてくれたんだし、遺影……じゃなくて記念写真として保存しといてあげる! 感謝しなさいよね、作者!」


作者「は、はい…(まったく…どうしてウチの女子チームは我が強いのばっかなんだ…トホホ…)」





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(11/22 土)


挿絵(By みてみん)

(下書き)




挿絵(By みてみん)

(校内の図書館で読書)




挿絵(By みてみん)

(稲荷神社にて)




挿絵(By みてみん)

(白いワンピース)





九重ここのえ 仙璃せんり

スピンオフ『わいせつ三兄弟とお嬢様霊能力者の妖怪退治』の大妖怪。古井座一見の「七彩光滅之聖劍」と近代兵器の集中砲火により敗北。力を極限まで削がれ、人間の少女(13歳)の姿に固定・封印された元・九尾の狐。






作者「仙璃さん、大変長らくお待たせいたしました。あなたの『人間界における仮初めの姿』……いえ、これからの『本体』となるビジュアルイメージが、ついに完成いたしました。まずはご覧ください。一枚目が下書き。二枚目が、校内の図書館で静かに読書を楽しむ様子。三枚目は、紅葉が舞い散る神社の鳥居を背に、私立ひのきヶ丘中学の緑のブレザー制服を身に纏った姿。四枚目は、深い森の中で木漏れ日を浴びる、清楚な白いワンピース姿です。銀の糸を紡いだような長い髪、透き通るような白い肌。千年の時を生きた大妖怪の風格と、可憐な少女の儚さが同居した、素晴らしい仕上がりだと思いませんか?」


九重 仙璃「……『仙璃さん』などと気安く呼ぶでない、人間風情が。我は九尾の狐……かつてはこの国を恐怖のどん底に陥れ、影の支配者として君臨した大妖怪ぞ? ふん、どれじゃ……見せよ。……な、な、なんじゃこの姿はぁぁぁぁっ!! これがあの我か!? 体長五十メートルを超え、九本の尾で山を砕き、炎で空を焦がしたこの我が……まるで、雨に濡れた子猫のように弱々しいではないか! 威厳の欠片もない! 覇気の欠片もない! ……それに、おい作者! 最も許し難いのはこの『瞳』じゃ! 鏡を見て腰を抜かすかと思ったわ! なぜ我が黄金の瞳が、このように毒々しい『虹色イリス』に輝いておるのじゃ!? まるで水面に浮いた油膜のようではないか!」


作者「おや、お気に召しませんか? それは今回の設定における最も重要な『呪縛の刻印』なのですよ。思い出してください。あの那須の決戦を。あなたは古井座一見さんが発動した秘宝『七彩光滅之聖劍なないろこうめつのせいけん』の光に飲み込まれました。あの剣の霊力は、単に肉体を斬るものではなく、魂の根源にある『妖力』そのものを変質させ、封じる力を持っています。つまり、その瞳に宿る『虹彩(虹色の輝き)』は、あなたの妖力が一見さんの聖なる力によって上書きされ、完全に抑え込まれている証……いわば、『永遠に消えない敗北の烙印』なのです。」


九重 仙璃「な、なん……だと……!? 敗北の……烙印……!? ……では何か? 我が鏡を見るたび、水たまりに映る己の顔を見るたびに、あの忌々しい虹色の光を目にし……『お前は古井座一見に負けたのだ』と、魂に刻み込まれ続けるというのか!? …………おのれぇぇぇ、古井座一見イィィィ!! 我の妖力を封じるだけでなく、美学まで踏みにじるとは! あの小娘、どこまで我をコケにすれば気が済むのじゃ! この虹色の瞳を見るたびにはらわたが煮えくり返るわ! 末代まで祟ってやるぞぉぉぉ!!」


作者「まあまあ、そう激昂すると血圧が上がりますよ、今は人間の体なのですから。人間界の基準で見れば、その瞳は宝石のオパールのように神秘的で、『映える』と大変人気が出るはずです。ポジティブに捉えましょう。それに、今のあなたは衣食住を保証されているだけ幸運ではありませんか。本来なら消滅していてもおかしくないところを、古井座家が身元引受人となり、世界的大財閥である柊家ひいらぎけの政治力を駆使して戸籍を偽造し……いえ、整え、一見さんと同じクラスに転入できることになったのですから。感謝こそすれ、恨む筋合いはありませんよ。」


九重 仙璃「誰が感謝などするものか! なぜ我が、屈辱の証を瞳に宿したまま、人間どもの作った『学校』なる牢獄に通わねばならんのだ。しかも、その『柊家』とやら……我の封印を解こうとして、B-2爆撃機だのレールガンだのを投入し、我の寝床であった殺生石を吹き飛ばした連中ではないか。爆撃しておいて『身元引受人』だと? 偽善も甚だしいわ! そして見よ、この『制服』とかいう奇妙な緑色の着物を! 平安の世の着物に比べ、布の面積が少なすぎる! 特にこの脚を剥き出しにする『スカート』なる布切れはなんじゃ! 破廉恥にも程があるぞ! 恥を知れ、恥を!」


作者「それが『私立ひのきヶ丘中学』の規定制服です。ある程度自由はありますが、校則には従ってくださいね。それに、学校に通うだけではありません。あなたは放課後に活動する吹奏楽部に入部することになります。」


九重 仙璃「……は? 今なんと申した? 部活……? 聞いたぞ、あの小娘が副部長として君臨しておる集団じゃろう? 我にラッパを吹けというのか? かつてこの九本の尾を振るい、暴風と業火を操り、数多の武士もののふをなぎ倒したこの手に……真鍮の管を持たせ、人間どもと仲良く『ハーモニー』とやらを奏でろと? ふざけるでない! 我がプライドが許さぬ!」


作者「プライドでご飯は食べられませんからね。古井座家と柊家の監視下にある以上、彼女と同じ部活に所属するのは決定事項です。それに、あなたを狙っているのは吹奏楽部だけではありませんよ。美術部の部長、紫鳳院麗華しほういん れいかさんが、あなたのその『この世ならざる美貌』と、何よりその『虹色の瞳』に芸術的な狂気を感じ取り、専属モデルとして勧誘しようと画策しているそうです。彼女曰く、『その瞳には宇宙の深淵と地獄の業火、そして聖なる光が混在している。まさにカオス! 描かずにいられない!』とのことです。」


九重 仙璃「紫鳳院……? ああ、あのお化け騒動の時に、腰を抜かして白目を剥いていた、あのアートかぶれの小娘か。ふん、我が美貌……だけでなく、この屈辱の瞳にまで目をつけるとは、あの小娘、良い度胸をしておるな。我をキャンバスの前に立たせ、何時間も拘束し、その虹色を模写するつもりか? ……ええい、どいつもこいつも! 我を『強大な妖怪』としてではなく、『珍しいペット』か『綺麗な人形』のように扱いおって! よいか作者よ、我は必ず力を取り戻すぞ。まずは手始めに、古井座の家にある巨大な冷蔵庫の中身を片っ端から食い尽くし、あの一見を兵糧攻めにしてやることから始めてやるわ!」


作者「(復讐の第一歩が『つまみ食い』とは……随分とスケールが小さくなりましたね……)…。そういえば、先ほど見せた白いワンピースの画像ですが、森の中に佇む姿は、かつてあなたが野山を駆け巡っていた頃の面影があり、とても幻想的でしたよ。」


九重 仙璃「黙れ! あんなひらひらした薄い布切れ一枚で、何の守りになるというのじゃ! 防御力ゼロではないか! ……しかし、この『女子中学生』という姿になってからというもの、人間どもの反応が解せぬ。我を見ると、皆一様に頬を赤らめ、媚びへつらってくる。昨日も学校で、男子生徒が『転校生ちゃん、目がキラキラしててマジでアイドルみたいだね』などと訳の分からぬことを口走り、購買部(店名:ジロリ掴みん(おばさん店主が思いつきで考案。“よく見て掴み取れ”という意味らしい…))で買ったという菓子パンを献上してきたわ。……『クリームパン』と言ったか。ふん、カスタードとかいう甘露な中身……あれは悪くなかった。人間界の菓子作り技術だけは、平安の世より進化しておるようだな。」


作者「(完全に餌付けされてる……。チョロい……)それでは仙璃さん、これからのスピンオフでのご活躍、創造主として大いに期待しておりますよ。宿敵・一見さんとの奇妙な同居生活、そしてあの破天荒な宇宙人・オルガ皇女との絡みも楽しみですね。オルガさんはあなたの妖術を『未知のテクノロジー』として解剖したがるかもしれませんよ?」


九重 仙璃「ッ!? フン、あの金髪の宇宙人か……。あやつは危険じゃ。我の『妖気』とは根本的に異なる、異質なエネルギーを持っておる。……まあよい。今は雌伏の時じゃ。この『九重 仙璃』という仮初めの名と、この屈辱に塗れた虹色の瞳……いや、脆弱だが愛くるしいこの容姿を最大限に利用して、人間どもを油断させ、懐柔し、いずれはこの世を再び恐怖のどん底に……(グゥ~~~~~~……キュルル……)……む。」


作者「おや、盛大な音が。」


九重 仙璃「……腹が減ったな。妖怪変化も、人間の器に入れば腹が鳴るか。情けないことよ。おい作者、話は終わりじゃ。古井座の家に戻らねばならん。あの一見の母親……響子とかいう女が、今夜は『ハンバーグ』なる肉料理を作ると言っておった。挽肉をこね、焼き上げ、濃厚なデミグラスソースをかける西洋料理らしい。……その、肉汁が溢れる様を、我が毒見してやらねばならんのでな。決して楽しみなわけではないぞ! 勘違いするな!」


作者「……ふふ、ツンデレですねぇ。いってらっしゃいませ、仙璃さん。熱々のハンバーグ、火傷しないように召し上がってくださいね……ん?」








…ドドドドドズドドドドド!!



満里奈「最高級黒毛和牛A5ランクの超高級ハンバーグはどこだぁーーーーッ!?!?」


作者「どーやって嗅ぎつけたのこの子はっ!?」





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(11/23 日)


挿絵(By みてみん)




【下書き】


作者「澪奈さん。画像が完成しました。かなり苦戦しましたが、どうにか仕上げることができました。」


澪奈「そうか。ご苦労だったな。…まずは下書きか…ほう、なかなかの出来栄えだが、天才である俺の美貌を表現するにはまだ役不足だな。やはり、あの浪漫作家殿でなければ無理だろうな。」


作者「まぁそう言わないで下さいよ。素人なりに頑張ったんですから…」


澪奈「フッ…まぁいいだろう。」




挿絵(By みてみん)




【カラー化全身像】


作者「さて、澪奈さん。こちらが着色を施したカラー化初号機です。背景には『和』の雰囲気を意識して藤の花をあしらってみました。」


澪奈「ほう……。モノクロの時よりは幾分マシになったようだな。色が入ることで、俺の持つ高貴なオーラがより鮮明になったと言えるだろう。」


作者「ありがとうございます。そして、一番のポイントはこの頭のヴェールですよね。澪奈さんご自身からの強い要望で追加したアイテムですが、仕上がりはいかがですか?」


澪奈「うむ。完璧だ。……この白地に赤茶の縁取り、これこそが俺の求めていた『魂の形』だ。」


作者「確か、前世で羽織っていたマントをイメージしているんでしたよね?」


澪奈「その通りだ。本来ならば、あの重厚な白と赤のマントをそのまま羽織り登校したいところだが……さすがに現世の、しかも女子中学生の肉体であのマントを常時着用するのはTPO(と物理法則)が許さんからな。」


作者「そうですね(笑)。学校であのインチキ陶芸家みたいなマントは浮きますしね。」




ボカッ!




作者「あべしっ!?」


澪奈「…だからこそ、このヴェールなのだ。あのマントの意匠と配色を、現代の制服スタイルに合わせて昇華させた、俺なりの妥協点であり、アイデンティティの主張だ。どうだ? このひのきヶ丘中学の緑のブレザーにも、違和感なく馴染んでいるだろう?」


作者「いててて…。な、馴染んでいる……というか、ものすごい存在感です。でも、よく学校側が許可しましたね? いくら私立とはいえ。」


澪奈「フッ……ひのきヶ丘は『文武両道』と共に『個性の尊重』を掲げる自由な校風だ。それに、剣道部エースであるこの俺が『これは精神統一に必要な装備だ』と言えば、教師たちもぐうの音も出んさ。……ま、似合っているのだから文句はあるまい?」


作者「(絶対に家の力使ったな……)ええ、とてもお似合いですよ。背景の藤の花とも相まって、深窓の令嬢のようなミステリアスな雰囲気が出ています。」


澪奈「『深窓の令嬢』か……悪くない響きだ。誇り高き魂を持つ最強の剣客だがな。……よし、このイラストは採用としてやろう。俺の美貌と、前世の威厳が見事に融合した一枚だ。」




挿絵(By みてみん)




【上半身。美麗】


作者「次はバージョンアップ版です。二番目から更に進化した画像ですよ。」


澪奈「おお…素晴らしい。これ程のクオリティーを出せるとは、現代の技術は驚異的だな。」


作者「特にこだわったのは、光の表現と透明感です。前回の少しアニメ寄りだったタッチから、より繊細で『深窓の令嬢』かつ『剣の達人』という二面性を表現できる画風にアップデートしました。」


澪奈「うむ。確かに、瞳の輝きが段違いだ。……見よ、この澄んだ碧眼を。まるで『明鏡止水』の心境を映し出しているようではないか。それに、肌の質感も陶磁器のように滑らかで、俺の高貴なオーラが画面から滲み出ているようだ。」


作者「そして、一番のこだわりポイントである『ヴェール』ですが……いかがですか? 赤い縁取りの質感を、より布地になじませてリアルにしました。」


澪奈「ああ、そこだ。そこが素晴らしい。この白地に走る鮮烈な赤のライン……これこそが、我が前世で纏っていたマントの記憶を呼び覚ます。単なるファッションではなく、力強さと威厳、そして『最強の生まれ変わり』という俺のアイデンティティが見事に表現されているぞ。」


作者「(よかった、設定がガッチリハマってる……)背景の花も、藤色系でまとめて上品に仕上げました。澪奈さんのクールな雰囲気に合っていますよね。」


澪奈「フッ……『高嶺の花』である俺にはおあつらえ向きの背景だ。この柔らかな光と花の演出がありながらも、俺の表情には一切の媚びがない。ただ静かに、最強としての自信を湛えている……。完璧だ、作者。この『バージョン3』、真の葉風澪奈の一つの姿と言えよう。」


作者「ありがとうございます! では、このクオリティーを基準に、物語の挿絵なども進めていけますね。」


澪奈「許可する。この姿ならば、俺がただの中学生ではなく、伝説の剣客の魂を継ぐ者だと一目で理解するだろう。……さて、気に入ったぞ。早速この画像を保存し、家宝として崇めるがよい。」


作者「は、はい! 仰せのままに……(完全に自分の世界に入ってるなぁ……)。」





挿絵(By みてみん)




【全身像】


作者「最後は全身像です。いかがですか?」


澪奈「ほほう……。ついに全身のお出ましか。……悪くない。いや、むしろ『壮観』と言っていいだろう。」


作者「ありがとうございます! 全身のバランス、特に緑のブレザーとチェックのスカート、そして紺のハイソックスの比率にはこだわりました。」


澪奈「うむ。この立ち姿……一見すると花に囲まれた可憐な美少女だが、見る者がみればわかるはずだ。重心が安定し、微塵の隙もない『自然体(shizentai)』であることを。」


作者「(さすが剣道部エース……立ち方だけでそこまで……)ええ、可愛らしさの中に、凛とした強さを感じさせるように描かせてもらいました。」


澪奈「そしてやはり、このヴェールだな。全身で見ると、その長さとドレープ感がより際立つ。制服の上に羽織ることで、まるで戦場に赴くマントのような威厳を放っているではないか。現代の制服と、前世の記憶が刻まれたこの意匠……見事な融合だ。」


作者「赤の縁取りが、緑の制服に対するいいアクセントになってますよね。あと、足元もローファーでしっかりと学生らしさを出しています。」


澪奈「フッ……地をしっかりと踏みしめる足元は重要だ。瞬時に間合いを詰めるためのバネを感じさせる脚線美だろう? ……まあ、これだけの美貌と実力を兼ね備えた天才剣士だ。花々ですら、俺を引き立てるための舞台装置に過ぎん。」


作者「(すごい自信だ……)ええ、背景の花も澪奈さんの華やかさに負けないよう、しかし邪魔しないように配置しました。これで、葉風澪奈さんのビジュアルイメージは完成ですね!」


澪奈「ああ、承認しよう。この姿こそ、ひのきヶ丘中学に舞い降りた『龍』の化身……葉風澪奈の真の姿だ。他の諸君も、この美しさにひれ伏すがいい。……フッ、気分が良いな。作者、褒美に購買で高級パンでも買ってきてやろうか?」


作者「いえ、お気持ちだけで結構です(笑)。…ところで、澪奈さん。確認したいことがあるのですが…」


澪奈「ん? どうした作者。俺のあまりの美しさに言葉を失ったか?」


作者「いえ、美しさはもちろんなんですが……この制服、よく見るとひのきヶ丘中学の正規のデザインと違いますよね?」


澪奈「ほう?」


作者「満里奈さんたちが着ているのはミントグリーンのブレザーに、もっとシンプルなリボンやネクタイだったはずです。でもこの画像、ブレザーの色味も少し違いますし、何よりリボンがかなり大きなピンク色(赤系)のデザインになっています。これ、別の中学の制服じゃないですか?」


澪奈「フッ……ようやく気づいたか。観察眼だけは褒めてやろう。」


作者「やっぱり違うじゃないですか! 設定画としてまずいですよ!」


澪奈「慌てるな。これは『特注オーダーメイド』だ。」


作者「えっ、特注……?」


澪奈「そうだ。凡百の生徒と同じ量産型の布切れでは、この俺の放つ圧倒的なオーラと剣気を包み込むには役不足だからな。俺の美学に合わせてカッティングや配色を微調整し、特にこのリボンは前世のマントの『赤』を意識した色に変更させた。」


作者「いやいや、勝手に制服を改造したら校則違反でしょう!?」


澪奈「案ずるな。ちゃんと学校側の許可は取ってある。」


作者「許可!? これにですか!?」


澪奈「ああ。『精神の安定とパフォーマンス向上のため、専用の戦闘服(制服)が必要不可欠である』と理事長に直談判したところ、『フォフォフォ、面白い。許可しよう』と二つ返事で承認されたぞ。」


作者「(あのおじいちゃん理事長なら言いそうだ……)さすが私立ひのきヶ丘、校則が緩いにも程がある……。」


澪奈「天才には特権が付き物だ。この『葉風澪奈専用カスタムモデル』こそが、俺という存在を証明するに相応しい。……どうだ? 文句はあるまい?」


作者「……ぐうの音も出ません。似合ってますし、理事長公認ならOKですね。これが澪奈さんの正式なビジュアルということで!」





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(11/24 月)


挿絵(By みてみん)

(全身像)




挿絵(By みてみん)

(上半身)




作者「さて、オルガさんの下書きを改めてカラー化した画像を公開します。感想をどうぞオルガさん。」


オルガ「オー! 作者サン! 今度はちゃんと色がついてイマスネ! ブラボーですヨ!見てクダサイ、この金髪の輝き! まるで故郷の恒星の光を浴びているミタイにキラキラしていマス。……フフフ、ワタシの高貴なオーラと地球の文化が見事に融合マッチしていマスネ。前回のとは大違いデス。下等生物の技術も、やればデキルじゃありませんカ。特にこの瞳の色彩、ワタシの知性と慈悲深さ(?)が滲み出ていて、とてもグッドですヨ♡。ウン、これなら合格点をアゲマショウ! センセーにも見せて自慢しなきゃデスネ。『センセー! ワタシ、二次元でも最強の美少女になっちゃいマシタヨ!』って。……アッ、でも作者サン?実物のワタシは、この一億倍はカワイイですからネ? その辺り、勘違いしないヨウに。次はもっと気合を入れて、ワタシの神々しさを120パーセント表現してクダサイネ♪ 期待してマスヨ!」


作者「……これだけですか?」


オルガ「そうデスヨ。何かいけませんカ?」


作者「いや、麗華さんや一見さん達はもっと長い台詞を…」


オルガ「モーいいじゃアリマセンカ。私、センセー捕獲しなきゃイケマセンから、もうオイトマしますヨ。」


作者「捕獲って…」(^_^;)






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(11/25 火)


挿絵(By みてみん)

(下書き)




挿絵(By みてみん)

(全身像)




挿絵(By みてみん)

(上半身)




挿絵(By みてみん)

(おまけ)




作者「オルガさん。前回のイラストではどうも納得いかなかったので、イメージイラストを新規作成しました。出来上がりの感想を聞かせてください。」


オルガ「ほほう……。拝見しますネ。……アラ、随分と可愛らしく描けているではありませんカ。背景のクレマチスの花も綺麗ですし、私の気品ある美しさがよく表現されていマス。特にこの、輝くような金髪とオッドアイの瞳……。ようやく私の魅力を少しは理解できたようデスね。合格点をあげまショウ」


作者「おお、よかった! 苦労した甲斐がありましたよ。特に表情の柔らかさにはこだわったんです。」


オルガ「……デモ、作者サン。一つ重大な質問があるのデスガ」


作者「はい? なんでしょう? 瞳のハイライトですか? それとも髪のなびき方?」


オルガ「いえ、もっと根本的な問題デス。……この制服、ひのきヶ丘中学の指定制服である『ミントグリーン』と、全然色が違いマスよね? どちらかと言えば、深いモスグリーンです。デザインもリボンの形も、設定資料と全然違いマスよ?」


作者「あ、あー……それはですね! そ、そう! 設定なんですよ、設定! 実はオルガさんが学校に潜入する際、超能力で先生たちを洗脳して、『これは我が国独自の留学生用の特別な制服です』と認識させた……という、あえての展開にしたんです! そう、全てはストーリー上の演出で……」


オルガ「……ヘェー。ソウデスカ。……本当は、AI画像生成で『ミントグリーン』の質感を出そうとして、何十回も失敗したからじゃないデスか?」


作者「ギクッ!?」


オルガ「私の超知能計算によれば、作者サンの苦悩が手に取るように分かりマスよ。『ミントグリーンのブレザー』って指定すると、どうしても安っぽいビニール合羽みたいになったり、蛍光色すぎて目が痛くなったりして……結局、三時間粘った挙句に『ええい、もうAIが綺麗に出せるこの深緑色でいいや! 洗脳設定にして誤魔化してしまえ!』って、サジを投げた。しかも、前回使用した澪奈サンの素材流用してマスネ。……図星デショ?」


作者「な、何を言ってるんですか! 私はあくまでストーリーの整合性と、映像としての美しさを天秤にかけた結果、苦渋の決断として……」


オルガ「隠しても無駄デスヨ。作者サンのスマホの生成履歴、全部見えマスから。『くそっ、また色が違う』『なんでジャージみたいな質感になるんだ』『もうこれでいいや、設定変更!』……って、心の声とログがダダ漏れデスヨ? 下等生物の浅知恵なんて、お見通しデス」


作者「やめて! 恥ずかしいプロンプトの試行錯誤履歴を読み上げるのはやめて! お願いだから!」


オルガ「マァ、この制服もシックで似合っているから許してあげマス。私の圧倒的な美貌にかかれば、どんな服でも着こなしてしまいマスカラね。……デモ、次はもっと腕を磨いてクダサイね。楽しみにシテますヨ、作者サン♡」


作者「は、はい……精進します……(この皇女様には敵わないなぁ……)」






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(11/26 水)


挿絵(By みてみん)

(オルガさん修正版)




挿絵(By みてみん)

(上半身)




挿絵(By みてみん)

(白ワンピース)





作者「オルガさん。イメージイラスト、修正版が完成しましたよ。」


オルガ「オー、よくやってくれました。…今回もクオリティー高いデスネ。特に、白ワンピース清楚で可憐ですよ。…他のと比べタラ、少し背が低いですケドね。」


作者「作成した中で一番クオリティー高いので出したのですが、どうも背の高さの解消がうまく行かないのです。プロンプトの見直しが必要なのですが、具体的なことはこれからやってみなくちゃ分かりません。意外とうまくいかないもんですね。」


オルガ「そうデスカ。」


弥勒央美「あの…一見の親友である私の画像はないの!?」


作者「これは弥勒さん。残念ながら、作成する予定は全くありません。」


弥勒央美「なんで!? 私、一見の親友だし、結構出番あるよね!? 第九話でも準主役級の活躍だったし、これからだってきっと出番あるはずだよね!?」


作者「うーん……確かにそうなんですけど、ぶっちゃけあなたの画像生成はリスクが高すぎるんですよ。」


弥勒「リスク!? 茶髪のふんわりボブにえくぼが可愛い、ごく普通の美少女だよ? 何のリスクがあるっていうのさ!」


作者「うーん……実はね、弥勒さん。試しにこっそり数枚、あなたのイラストも生成してみたんですよ。『茶髪』『ボブ』『えくぼ』『制服』ってプロンプトを入れてね。でも……」


弥勒「でも……?」


作者「なぜかAIが、あなたの画像として、ジャージ姿で仁王立ちしている男性の画像しか出してこないんですよ!しかも、やたらと目つきが悪くて、眉間に深いシワが寄っているような……。」


弥勒「はぁ!? 何それ!? 私、そんな男の人じゃないよ!?」


オルガ「フフフ……作者サン、もしかしてアレのせいデスカ? 例の『猛将の魂』……。」


作者「ご名答。さすが皇女様、お目が高い。」


弥勒「え、ちょっと待って。嫌な予感しかしないんだけど……」


作者「ええ、困ったことにね。何度『清楚な美少女』と指定しても、出力される画像が全部……こう、戦場で活躍した猛将の風格が漂う、ジャージ姿の男性になっちゃうんです!」


弥勒「うっそだぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!??」


作者「本当です。背景はおしゃれな教室なのに、そこに仁王立ちしているのは、どう見ても戦闘態勢のベテラン将軍なんです。しかも、なぜか毎回ジャージ。体育教師みたいでシュールすぎるので、即削除しました。あれは『ホラー画像』として垢BANされかねません。原因は恐らく、前世の記憶を持つあなたの魂だと思います。どういう原理か知りませんが、AIが影響受けてるようなんですよ。」


オルガ「アハハハハ! AIにも『武闘派』として認識サレテルんデスネ! 最高デスヨ、きゅるるん先輩♡」


弥勒「笑い事じゃなーいッ! 私のイメージ、AI界隈でどうなってんの!? 一見ぃ~、助けてよぉ~!」


作者「というわけで、AIがあなたの『猛将ジャージ』の呪いから解けるまでは、画像生成は凍結です。大人しくテキストだけの存在でいてください。」


弥勒「そんなぁ……。私だってキラキラした画像になって、読者のみんなにチヤホヤされたかったのに……。……ううっ……きゅ、きゅるるんだね……(ガクリ)」




挿絵(By みてみん)

(弥勒央美の今の心理描写)




オルガ「おや、ショックのあまり白目剥いてフリーズしまシタネ。……作者サン、今の顔、完全に『変顔コレクション』として保存チャンスじゃないデスカ?」


作者「おっと、そうでした。カシャッ(撮影音)。……よし、いつかネタ画像として使おう。」





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(11/27 木)


作者(今回から雄鶏の姿で活動)「仙璃さん、お待たせしました。これからの季節を無視して、Gの耐久力を余裕で超える貴女の『水着バージョン』のイメージ画像を生成しましたよ。どうぞご覧ください。肌の色が少し違うのは、気にしないでください。」




挿絵(By みてみん)




九重「な、な、な……なんじゃこれはぁぁぁぁッ!?」


一見(飼い主)「あらあら……ウフフフフ。素晴らしいですわ、作者様。元・大妖怪の『落ちぶれ感』が見事に表現されていますわね。かつて国を揺るがした九尾の狐が、今やこのような愛らしい白ビキニ姿で、カメラの前で棒立ち……。その虚ろで恥じらうような表情、敗北者ペットに実に相応しいですわ。仙璃さん、とてもお似合いですのよ? その無防備な姿こそ、あなたの現在の立ち位置ヒエラルキーを可視化していますもの。記念に高画質でプリントアウトして、吹奏楽部の入口に貼り出しておきますわね。魔除け……いえ、『客寄せ』にはなるでしょうから。ウフフフ……♡」


麗華「……ビューティフル!!なんてこと……! このスベスベの美しい肌と、純白のスイムウェアのコントラスト! そして銀髪が織りなす繊細なライン!仙璃さん、あなたやはり私の専属モデルになるべきですわ!前回のワンピースも可憐でしたけれど、この水着姿には『あどけなさ』と『神性』が同居する、背徳的なアモルを感じますの!特にこのおヘソ周りの曲線……まさに黄金比! ルーブル美術館の彫刻も裸足で逃げ出すレベルですわ!さあ、今すぐ美術室へいらっしゃい! この姿を300号のキャンバスに油絵で残しますわよ! 休憩時間には最高級メロンのショートケーキを用意して差し上げますから!」


央美「……は? なんで?ねえ、おかしくない!?なんで元・妖怪の仙璃ちゃんが、こんなキラキラした超絶美少女の水着イラストになれるわけ!?銀髪、紫の瞳、華奢な体……完全にアイドルじゃん!それに比べて私は何!? 『茶髪・ボブ・女子中学生』って指定してるのに、出力されるのは毎回『ジャージ着た強面のおっさん(猛将)』ってどういうバグなのよおおお!!悔しい……! 私だって白ビキニ着たい! チヤホヤされたい!一見ぃ~! 私の呪い(猛将の魂)を解いてよぉ~! このままだと私のイメージ、ジャージのおっさんで固定されちゃうよぉ~!!」


オルガ「ホー……。地球の『水着スイムスーツ』という文化デスネ。生命維持装置もなしに、これほど肌を露出して太陽光を浴びるとは……地球の妖怪は意外とタフなんデスネ。仙璃サン、とても合理的デスヨ。その形状なら、水中での抵抗も少ないですし、私の分析によると、その姿を見た人間の男性の心拍数が平均1.5倍に跳ね上がっていマス。兵器を使わずに相手を撹乱する……サスガは元・傾国の美女デスネ。勉強になりマシタ。デモ、その頭の花飾り……水中だと邪魔になりませんカ? フフフ、かわいいデスヨ、ペットさん♡」


満里奈「いや、可愛いけどさ……! めっちゃ可愛いけど!!あんたたち、“これ”一応『元・大妖怪』よ!? 那須の山を吹き飛ばした九尾の狐よ!?なんでしれっとグラビア撮影会みたいになってんのよ!しかも仙璃、あんた、ちゃっかりポーズ決めてカメラ目線じゃない! 満更でもない顔してんじゃないわよ!……はぁ。もうツッコむのも疲れた……」



柊光「ほう……。これはまた、息を呑むほどに美しいね。仙璃君、君がこれほどまでに『白』が似合う女性ひとだとは。普段の制服姿も凛としていて素敵だが、この水着姿からは、まるで月の光を織り込んだような神秘的なオーラを感じるよ。その銀髪と美しい肌、そして儚げな表情……。まさに、ドビュッシーの『月の光』や、ラヴェルの『水の戯れ』を視覚化したような芸術性だ。そうだ、良いことを思いついた。次回の定期演奏会のパンフレットの表紙は、この写真を使わせてもらおうか。タイトルは『深淵からの美少女ミューズ』……。うん、これならチケットの売上が倍増することは間違いない。柊家の印刷部門に連絡して、最高級の光沢紙でポスターも作っておこう。ついでに等身大パネルも作成して校門に飾れば、全校生徒が君のファンに――」


仙璃「…………」






ドゴォォォォン!!






作者

「(ひぃっ……! 顔色一つ変えずに御曹司を沈めた……!?)。…さすがは元・大妖怪……腐っても九尾の狐ですね。人間体になってもその腕力ステータスは健在でしたか……。ですが仙璃さん! 暴力はいけませんよ、暴力は!彼はあくまで、あなたの美しさを世に広めようとしただけの善意のプロデューサーなんですから。それに、よく見てください。その『無表情で人を殴る姿』と『可憐な白ビキニ』のギャップ……これこそが現代の萌え要素、『冷徹クーデレ美少女』の完成形ですよ!このアングルで写真を撮れば、柊君の言う通りファンクラブができるのも夢じゃ――」


仙璃「………土に還り、己の罪を養分として咲き誇るがよい。」























































挿絵(By みてみん)




澪奈「ほう……。作者が準備した『水着』の画像……。一見すれば、ただ肌を晒して異性に媚びるだけの軟弱な布切れに見えるが……俺の目は誤魔化されんぞ。これは『捨て身の構え』だな?重厚な十二単や、前世の毛皮(九尾)という防御をあえて全て脱ぎ捨て、己の肉体ひとつで戦場ビーチに立つ……。まさに『肉を切らせて骨を断つ』ための決戦礼装。その白さも、純潔などという甘い意味ではないだろう。あれは戦場に散る覚悟を示す『死に装束』の白……。フッ、元・大妖怪らしい、凄まじい覚悟(殺気)を感じる一枚だ。そして、その覚悟から繰り出された一撃……見事だ。迷いのない踏み込み、インパクトの瞬間の脱力……。格闘技の実力が高校生インターハイ上位クラスのあの柊先輩を一撃で沈めるとは、やはりお前からは俺と同種の『修羅の匂い』がするな。……だが、俺ならばその白ビキニの上に、やはり『縁が赤、白のヴェール』を羽織るだろうな。真の強者とは、一布の揺らぎで風を読み、敵を惑わすものだからな。どうだ九重、お前も一枚羽織ってみるか? 俺の予備を貸してやろう。」


仙璃「……いらぬ。ものすごく似合わない気配がプンプンするわ。」




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(12/5 金)


挿絵(By みてみん)




作者「満里奈さん、現像が上がりましたよ。ご覧ください。これぞドイツの至宝・ライカの描写力と、私の『満里奈愛』が融合した奇跡の一枚です。」


満里奈「……どれどれ? まぁ、確かに画質は凄いわね。肌の質感とか、髪の艶とか、妙にリアルで……って、ちょっと待って作者。」


作者「はい? 何か問題でも? ライティングも完璧でしょう? 背景のクレマチスの花が、貴女の『隠された高潔さ』を引き立てていますよ。」


満里奈「背景とか画質はどうでもいいのよ! 問題はこの水着のデザインよ! なんでトップがこんなにガチなスポーツブラ風なの!? しかも色が学校のジャージみたいな緑! もうちょっとこう、フリルとかリボンとか、女の子らしい装飾があってもバチは当たらないんじゃない!?」


作者「ノンノン、満里奈さん。貴女はオルガさんの背中にしがみつき、時速100kmで通学路を爆走する『高速移動体(の積み荷)』です。機能美こそが貴女の輝きなのですよ。」


満里奈「誰が積み荷よ!」


作者「まあまあ落ち着いて。時速100kmの風圧下でフリルやリボンなど付けていれば、空気抵抗ドラッグが増大し、最悪の場合、水着が千切れて吹き飛んでしまいます。つまりこのピタッとした機能性重視のデザインこそが、貴女の尊厳を鉄壁に守る『エアロダイナミクス・防護服』なんですよ。」


満里奈「……言われてみれば、あの時制服もボロボロになったし、合理的と言えば合理的……なのかな? ……って、うっかり納得するとこだったわ! 百歩譲って上がスポーティーなのは認めるけど、だからって下のパレオ(巻きスカート)が『たぬき柄』になる理由には1ミリもなってないでしょーが!!」


作者「おや、気づきましたか? 今回一番のこだわりポイントです。」


満里奈「こだわりポイントじゃないわよ!! なんで水着の柄が『たぬき』なのよぉぉぉぉッ!!」


作者「可愛いでしょう? 貴女のイメージアニマルを、伝統工芸品のようなタッチであしらってみました。しかもこれ、ライカのレンズ性能のおかげで、たぬきの毛並み一本一本まで解像してるんですよ。」


満里奈「無駄な性能発揮すんなッ! しかも一匹じゃなくて、何匹も楽しそうに踊ってるじゃない! 『ポンポコポンポコ』って幻聴が聞こえてきそうよ! こんな柄の水着、どこのデパートに行ったら売ってるのよ!」


作者「特注です。」


満里奈「特注すんな! 恥ずかしいわ! これじゃまるで私が『たぬきの親分』みたいじゃない!」


作者「えっ、違うんですか? あの甲冑たぬセルクを着こなした貴女なら、この程度の柄は『正装』かと……」


満里奈「違うわよ! あれは黒歴史! ……はぁ。せっかくライカで撮ってもらうなら、もっとこう、悠斗くんとの思い出みたいに、センチメンタルで綺麗な写真を期待してたのに……。どうして私の周りは、ネタに走る人間ばっかりなの……」


作者「(カシャッ)……おっ、今の『憂いを帯びた表情』、最高にフォトジェニックでしたよ! たぬき柄の水着とのギャップがたまりませんね!」


満里奈「撮るなぁーーッ!! そのフィルム、今すぐ感光させてやるからこっち寄越しなさい!!」














挿絵(By みてみん)




作者「オルガさん、お待たせしました! ついにあなたの水着イメージが完成しましたよ。どうですか、この完成度!」


オルガ「ホー……。拝見シマス。……ナルホド。今回はナカナカ良い仕事をしたようデスネ、作者サン。」


作者「でしょう!? 特にこだわったのは瞳の色です! 右がブルー、左がグリーン。このオッドアイの輝きを表現するために、生成ガチャを何回回したことか……」


オルガ「ハイハイ、苦労話はイイです。デモ、確かにこの瞳の解像度は素晴らしいデスネ。私の高貴な『皇女』としてのオーラが出てイマス。それに……この水着の色。」


作者「気づいてくれましたか! そう、ひのきヶ丘中学の制服と同じ『ミントグリーン』です! 以前、制服の色出しに失敗して深緑色になってしまったリベンジを果たしましたよ!」


オルガ「フフフ、学習能力があるのは良いコトです。この爽やかな緑色は、私の金髪を引き立てマスからネ。それに、この赤いチェック柄のリボン……地球のアイドル文化における『キュート属性』を付与するための装備デスネ? 悪くアリマセン。」


作者「(装備……?)ええ、フリルもたっぷりで可愛らしさを強調しました。満里奈さんのスポーティーな水着とは対照的に、とことん『可憐な美少女』を目指したんです。」


オルガ「……デモ、作者サン。一つだけ重大な設計ミスがありマスよ。」


作者「えっ? ミス? どこですか? 指の本数も合ってるし、背景も綺麗な南国ビーチだし……」


オルガ「『流体力学』デス。この過剰なフリル、そして胸元と腰にある大きなリボン……これでは水中での抵抗ドラッグが大きすぎて、高速遊泳に支障が出マス。敵性水生生物サメとかに襲われた際、これではマッハで回避運動が取れマセン。」


作者「い、いや、これは競泳用じゃなくてリゾート用ですから! 水中をマッハで泳ぐ必要はないんです! 魚雷じゃないんですから、砂浜で優雅に過ごすためのデザインなんですよ。」


オルガ「優雅……? ナルホド。つまり、この無防備に見えるヒラヒラした装甲(水着)で相手を油断させ、心理的に撹乱する作戦デスネ? 『こんな可愛い子が危険なわけがない』と思わせておいて、近づいてきたところをズドン! ……サスガです、作者サン。地球のハニートラップ戦術を理解シテいマスネ。」


作者「(物騒な解釈された……)ま、まあ、そういうことにしておきましょう。とにかく、気に入っていただけましたか?」


オルガ「エエ、満里奈センセーの『たぬき柄パレオ』に比べれば、天と地ほどの差でこちらの勝利デス。あのたぬき柄を見た時は、地球の美的感覚が崩壊したのかと心配シマシタガ、安心シマシタ。」


作者「(満里奈さんが聞いてたらブチ切れるな……)それはよかったです。」


オルガ「デハ、この水着に少し『改造』を施シマスね。」


作者「はい? 改造?」


オルガ「この胸元のリボンに小型の『重力制御装置』を、腰のリボンには『対サメ用パルス発生機』を仕込みマス。あと、フリルの裏には予備のマイクロミサイルを載せられるだけ載せて……」


作者「やめてーーッ!! せっかくの可憐な水着を◯゛ルキリーみたいな最終兵器◯女みたいにしないで!!」


オルガ「アラ、可愛いだけじゃ生き残れないのが宇宙の掟デスヨ? ……フフフ、冗談デス(多分)。この姿でセンセーを驚かせてきマスネ。イッテキマース!」


作者「(多分じゃなくて絶対やる気だ……)」






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(12/7 日)


挿絵(By みてみん)




作者「フッ…」













挿絵(By みてみん)




作者「ご紹介します。ガールズバンド“ミッドナイトB”の皆さんです。」


満里奈「………これ、あれだよね?」


作者「何がですか?」


満里奈「いや…だから、あれ…」


作者「あれとは何ですか?」


満里奈「………たぬきだろーがテメーっ!!」


作者「きゃーーーーっ!?」


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