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プール①

7月に入りプールの授業が始まった。

明久だったころは、運動は得意だったものの、水泳だけは苦手であった。


千夏にとって初めてのプールの授業は、学年で合同で行われた。

2組担任の二宮先生や3組担任の三田先生はこれまで関わりがなくなかなか授業を受けることはなかったが、優しく水面へ顔の付け方などを教えてくれた。


初回のプールの授業は水に顔を付けることだけで授業が終わった。

水が苦手であったが、先生たちの教え方が良かったからなのか明久が小学生の時よりも水に顔を付けることに対する恐怖心は薄れているように感じた。

授業が終わり、シャワーを浴びる場所を通った。

明久が一年生のころはシャワーが大嫌いであったが、千夏は逆に気持ちがよかった。

シャワーを浴びて着替えることになった。

ロッカーの所へ行くと、千夏は大変なことに気づいてしまった。


なんと、パンツを持ってきていなかったのだ。

その日は運が悪いことに千夏はスカートを履いてきてしまったのである。

家を出るときはスクール水着を履いてきていたのでその事を忘れてしまっていた。

千夏はどうしていいのかわからなかったので、泣いてしまった。

すると近くにいたエリちゃんが心配して声をかけてきてくれた。

エリちゃんにパンツを忘れたことを伝えると、

「川口先生に相談したら?」

と言われたので相談することにした。

川口先生にその事を伝えると、保健室にあるパンツを貸してもらえることになった。

千夏は安心した。


教室に帰ると、給食の時間になった。

千夏は明久だったころから給食は大好きだった。

特にカレーライスの日は非常にワクワクしていたのを覚えている。

今日は欠席が一人いたので、牛乳が一つ余っていた。

川口先生は、余りがあった場合はジャンケンで余りをもらう人を決めていたので、千夏はそれに積極的に参加した。

今日は運がいいことに牛乳が欲しいという人が3人だけだったのでジャンケンで勝つ確率は1/3なので絶対勝つぞと思いジャンケンをした。

結果は、なんと一発目で千夏が勝ってしまった。

千夏はとてもうれしかった。

しかし、そのジャンケンで運を使い切ってしまったことが、後に千夏を苦しめることになるとは千夏は思いもしなかった。


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