転校生
2学期が始まった。
千夏たちが登校すると、一学期よりも机が一つ増えていた。
千夏はすぐに転校生が来るのだろうなと確信した。
千夏の確信は正しかった。
川口先生が教室に入ってくると川口先生に続いて女の子が入ってきた。
川口先生がその子の紹介をした。
その子は山本愛と言うそうだ。
とてもその子はボーイッシュな感じだった。
愛が机に着席すると同級生から質問攻めに合っていた。
愛はそれに驚いていると、川口先生が
「質問は後にしましょう。まずは宿題を回収します。」
と、言い夏休みの宿題を回収した。
愛の席は千夏の隣であった。
千夏が明久だったころはボーイッシュかポニーテールの子が好みだった。
その為、千夏は愛と仲良くなりたいと思った。
仲良くなりたいため、簡単な質問をしようと思い
「愛ちゃんはどこに引っ越してきたの?」
と聞くと、愛は
「新幹線の前のあたり」
と答えたのでもしかしたら千夏の家に近いかもしれないと思った。
2学期に入って最初の日である始業式はあっという間に終わった。
始業式の日は集団下校であるため、千夏は自分の登校班である5班の待機場所である2年2組の教室へと向かった。
2年2組の教室には朝いつも一緒に登校している5班のメンバーが多くいた。
しばらくすると、川口先生が愛を2年2組の教室まで連れてきた。
千夏は、愛の家が自分の家の近くにあるのだろうなと思っていた。
5班の担当の先生は井上先生という若手の男の先生であった。
井上先生は無駄話をすることなく、端的に登下校の注意事項を述べたうえで愛が今日から一緒に登下校することになると5班のメンバーに伝えた。
井上先生の説明が終わり下校となった。
5班は通学路の途中にある公園で集合していたのでそこまで行って解散となった。
千夏の家は公園から3分ほど歩いた先にある家だったので公園を出て歩いていたら隣に愛がついてきた。
愛は千夏の名前を覚えているようで、
「千夏さんだよね?こっちの方向なの家は?」
と聞いてきたので、
「そうだよ。」
と答えた。
愛は、
「私もだよ。」
と、答えたのですごく近いのだろうなと思い家まで歩き続けた。
すると、愛は千夏の家の前の家の所で止まった。
千夏は驚いた。
千夏の家のつい一週間前まで新築工事をしていた隣の家が愛の家だったとは。
千夏も、
「愛の隣の家が私の家だよ。」
と言うと愛も驚いたようで、
「えっ?本当?」
という反応をした。
その日はサヨナラをして各自家へ帰った。
千夏にとってこの出会いは特別なものであるとその時は千夏は気づかなかった。




