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リピートライフ  作者: 花畑 空間
第6章
74/86

#73ミッション終了

「そろそろ終わる頃だな」

噴水に着くと、ジョーさんは僕達の方へ向かって歩いてきた。

でも京君が見当たらない。

「あれ、京君は?」

「この噴水の向こう側にいるぞ」

噴水の裏へ行くと京君が座っていた。

「おぉ、京元気かぁ?」

「みんなもここ、座る?」

京君は自分の座っているベンチを2回叩いた。


「あと5分…」

「このミッションが終わった後、またミッションがあるかどうかが気になるな」

「時間的にはまだ2つぐらいありそうだなぁ」

「そうだね」

「「「……」」」


「あ、ミッション終わった」

それから5分、何も喋ることなく過ぎた。

「ん?広場に集まれって書いてあるぞぉ?」

スマホを見ると、早く広場に集まれと表示されていた。

「次のミッションだとしたら、もうちょっと休憩が欲しいな」

「とりあえず向かいましょう」


「なんであなたたちを呼んだかっていうと~っ、今回のミッションの()()を教えたいからで~っす」

「では順番に発表していく~」

「まず1つ目~っ、観覧車の一部屋にだけQRコードがあったわ~」

「そして2つ目はこれもまた似たところで、メリーゴーランドの1つの馬にだけQRコードがありました〜」

「そして最後〜っ、これはほぼおまけみたいなものね〜っ」

「お化け屋敷の途中に1つQRコードがありました〜」

「でも〜っ、暗くてよく見えないから見つけずらいし〜っ、何より怖〜いっ」

「見つけたら凄いってことで私たちのどっちかに言ってくれれば、そこのQRコードの部分を照らしてあげたけど、今回は誰もいなかった〜」

お化け屋敷のQRコードにそんなシステムがあったなんて…

「って感じで〜っ、みんなお疲れ様〜っ」

「1時間後に次のミッションを送る、それまでは自由だ〜」

「あなたたち〜っ、解散〜っ」


「なあ、聞いたか?あいつらに言えば照らしてくれたんだとよ」

「あんなに頑張ったのにねー」

「1時間後にまたミッション、てことは3時か」

ジョーさんはスマホを確認した。

「正直遊び尽くしたからすること無いなぁ」

「明日にはここを出るんだし、最後にと思ってもう1回乗ろうかな」

「4人で行くかぁ」

「いいな、それ」

「最後の思い出って感じで良いねー」


「さすがに慣れてきたね、ジェットコースターも」

「そうだなぁ、何回乗ったっけなぁ」

「なんでそんなにテンション低いんだぁぁぁぁぁ」

「2人とももっとリアクションーー!!」

「後ろが騒がしいね」

「そうだなぁ、俺らは慣れちゃったからなぁ」


「よくそんな真顔で乗れるな、ジェットコースターに」

ジョーさんと京君はヘトヘトになっていた。

「ジョーさんはここに来て初めて乗ったの?」

「いや、これ含めて3回は乗ってる、でもまだ慣れないぞこれ」

「僕もまだ全然慣れてないやー」

「次はお化け屋敷行くかぁ」

「「え?」」

僕と京君はゆっくり逃げ出そうとしたけど、すぐに砕に捕まった。


「やっぱりダメなんだなぁ、稗田っちぃ、ほらぁ、お化けだぞぉ」

砕は僕を羽交い締めにして無理やり進んでいる。

もちろん僕は目を開けてない。

「見てるかぁ?」

「見てるよ」

「本当かぁ?」

「本当だよ」

「なあぁ、京もダメかぁ?」

「み、見てるよー」

僕と同じようにジョーさんに捕まっている京君。

きっと目は開けてない。


「よし出口だぜぇ」

やっと出口に着いた。

「つ、次行こう、砕」

「まだジョーが来てないぜぇ」

少ししてジョーさんも出てきた。

「お、ジョー」

ジョーさんは京君を羽交い締めにしながら人差し指に口を当てていた。

「京、見えてるか?」

「見えてるよー」

「本当か?」

「本当だよー」

「じゃあ目の前に何がある?」

「お化けでしょ、見えてるから分かるよー」

そういうことか、ジョーさんも意地悪なことをするんだな。

「もう外だぞ」

「え?」

京君は目を開けると眩しそうにした。

「じゃあ次行くかぁ」

「ほんっと酷いよねー」

「珍しいね、ジョーさんが意地悪するの」

「たまには面白いだろ?」

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