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リピートライフ  作者: 花畑 空間
第6章
70/86

#69QRコード

「よし、みんな集まったなぁ」

砕は腰に手を当てた。

「早速探しに行こうぜぇ」

「2時間以内に1つのQRコードなら簡単そうだよねー」

「だといいけどなぁ」

そこまで広いわけじゃないアトラクションの中のQRコードを1つ見つけるだけなのに制限時間が2時間も…簡単じゃない、()()()()()


「うーん、QRコードはどこだぁ?」

僕達はまず、観覧車に乗ってアトラクションがいくつあるか見ることにした。

「ここからQRコードが見えるわけないでしょ」

「いやぁ、どの乗り物にあるかなってなぁ」

「どこかの小さな隙間とかにあるのかな」

「だったら厄介だなぁ」

「2時間もあるとはいえ、集中して探そう」


「じゃ、俺達はあっち見てくるぜぇ」

観覧車の中でどこを探すか話した結果、僕と砕で観覧車から見て右側を調べることになった。

「ここかぁ?」

「うーん、無いね」

メリーゴーランドを囲っている柵、そしてその下も探した、細かいところも入念に。

「じゃあ…乗ってみるかぁ?」

「え、他のところを探そうよ」

「メリーゴーランドの中にあるかもしれないだろぉ?」

「たしかに…」


「やっぱ何回乗っても楽しいなぁ!」

「楽しんでないで探すよ、でも回ってて危ないか?」

「じゃあ回り終わる時の止まったところを狙おうぜぇ」

「そうだね」

メリーゴーランドは少しすると停止した。

停止するとアナウンスが鳴った。

「次のお客様がお待ちのため~、速やかにメリーゴーランドから出てくださ~いっ」

前に乗った時はこんなアナウンス流れなかったぞ?

「怪しいな…砕、できるだけ探そう」

「お?おうぅ」

「え~、早く出てくださ~いっ、でないと~っ?分かるよね~っ」

「まずい、早く出よう」


「いやぁ、どうしたんだぁ?」

「前に乗った時はあんなアナウンス流れなかった、なのに急に流れ始めるのは怪しい、絶対にメリーゴーランドのどこかにあると思う」

「かもしれねぇけどよぉ、2時間あるんだし他のところも見たらどうだぁ?」

「それもそうだね、でもここは怪しいって覚えておこう」

「そうだなぁ」


「そういえばここ、まだ入ってなかったよなぁ」

そ、そういえば…

「お、()()()()()…」

「おぉ?なんだぁ?怖いのかぁ?」

「怖くは…無いよ…」

「でも中にQRコードがあるかもなぁ?」

「そうだね、じゃあ僕は別のところを…」

「いくぞぉ、稗田っちぃ」

「うん…」


ドン!!!

「うわぁ…」

「大丈夫かぁ?俺は右の壁見とくから左は頼んだぜぇ」

プシュッーーー

「う、上から空気が…」

「何でそんなにビビるんだぁ?怖くないだろぉ」

「雰囲気がこう、なんていうか、怖いんだよ」

「仕方ねぇなぁ、全部俺が見とくぜぇ」

「ありがとう…」

「えーっとだなぁ」

カンカンカンカン…

「おお、なんかリズムいいなぁ」

「よく驚かないね…」

「いや、びっくりしたぜぇ、思ったより驚かない自分になぁ」

「おお…」


「あれ?これ、そうじゃねえかぁ?」

砕が指差したのはQRコードだった。

「これを、えーっと?どうすればいいんだぁ?」

「たしかミッションの画面に読み取るところがあったはず」

「了解だぜぇ」

砕はスマホを近づけるが、中々読み取れない。

「うーん、暗いなぁ」

「懐中電灯とかの機能はないの?」

「無いと思うぜぇ」

「1回出て策を練ろう」

「そうだなぁ」

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