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リピートライフ  作者: 花畑 空間
第2章
6/86

#6対抗戦2

「はぁ…」

緊張で溜め息まで震えている。

負けたらどうしよう、ネガティブな事ばかり考えてしまう。

「じゃあ!!第2回戦スタートまでぇ~?!!」

やばい始まる…!

僕は目を開け呼吸を整えた、向こうの少年は…

「よーし、頑張ろっと」

余裕の表情だった。

少年の湧き出る自信に僕は怖気付いた。

「3!2!1!」

よし!

「スタートォォ!!」

…あっ!

少しスタートが遅れてしまった、まずいまずいまずい…!

少年は焦ることなく着々と積んでいっている。

僕は焦って手がバタバタしている、積んでは崩れて、積んでは崩れて。

絶望的だ。

一呼吸置き、積み直した

「さあ!カウントいくぞぉ~!」

まずいっ!

まだ5個しか積めてないぞ、何やってるんだ僕は!

「3!2!」

くっ、負けたか…少年の方は…

ん?手が止まっている?

「はっ…はっ…」

「1!」

「ぶあっくしょん!!」

「終了~!!」

少年は終了の手前で()()()()()()()をしてしまい、積み木は音を立て崩れていった。

勝ったのか…?なんか恥ずかしい。

結果は僕が9個、少年は崩れたものの下の方に残ってたのが3個で僕の勝ち、うん、なんか恥ずかしい。

「おぉ!やったなぁ!」

砕は素直に褒めてくれたが、櫻さんは少し気まずそうに

「うん、おめでとう、あのー、ね、勝ちは勝ちよね!」

そして日向ちゃんは櫻さんの後ろで小さく拍手していた。

「や、やった!」

僕も恥ずかしながら勝利を喜んだ。少年はというと

「ほんっっとごめん!俺実は()()()()()()()()なんだよね!だから許して!」

積み木アレルギーなんてあるのか、まあこれで一勝一敗

「さあ~、楽しくなってまいりました~!ふぅー!!」

アカイックもめっちゃノリノリだ。見た目は赤ちゃんなのに。

ていうか今僕達も()()()()()()()()()けどね。

「よし、じゃあ次は俺だなぁ!」

砕は腕の準備運動を始めた。

「さあ、3回戦!ここで今2勝のチームが勝利したら~?その時点でそのチームは勝ち決定で~す、まあ4回戦も一応やってもらうんだけどねぇ~!!」

そうか、もう勝敗が決定するチームもあるんだ。

「じゃあ準備はいいかな~?」

3回戦、砕対砕ぐらいの体の大きさの男。

男を見た時にデカっ!って思ったけど、砕と並ぶと同じくらいなんだなぁ。

「よし、よろしくなぁ、でかいやつぅ!」

「おお」

男は結構クールだった。

「よし、じゃあ第3回戦スタートまでぇ~!」

「スゥリー!トゥー!ゥワン!」

「スターツゥ!!」

アカイックのふざけたカウントダウンと共に3回戦がスタートした。

…おお?2人の速さが()()()()

すごい、まるで練習をしたかのように息ぴったり。

横を見ると櫻さんも日向ちゃんも唖然としていた。

「さあ!カァウンツいくぞぉ~!」

「あっトゥゥールィー!あっトゥーー!あっヌワァァン!!」

「終~~!!了~~!!!」

アカイックはおかしい程にテンションが高い、アカイックも機械とはいえ感情は高ぶるらしい。

「ふぅー、疲れたぜぇ、ん、えっ?」

砕は驚いたように男の机を見た。

「えーっと、1、2、3、4……数一緒じゃねえかぁ!!!」

「何っ!」

相手の男も驚いてるようだ。

っていうことは?

「お!そこの対戦は一勝一敗、一引き分けだねぇ~!次勝った方が勝ちだよ~!もちろんまた引き分けだったらリーダー戦だからね~!」

ということらしい。

次は日向ちゃんか…期待してないわけではないが大人しい子だから心配だ。

「頑張ってね!自分に自信持って!」

必死に応援した。

「うん…」

日向ちゃんが答えてくれただけで少し嬉しかった。

「いい?日向、もし負けても落ち込まないこと、あなたは強いから」

正直言って双子とは思えないほど櫻さんがしっかりして、日向ちゃんは大人しい。

「がんばる…!」

日向ちゃんは笑顔を見せた、櫻さんが好きなんだな。

「日向ちゃん!君は勝てるさぁ!」

砕はさっきの男と固く握手しながら言った、どうやら意気投合したらしい。

日向ちゃんは、軽く息を吐き、目を閉じた。

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